カフェウィステリアのワイドショー的アメリカ事

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シャトルの打ち上げ成功

2005年07月27日 | ワイドショー的アメリカごと
ついにディスカバリーが打ち上がった。2003年2月のコロンビアの悲劇から2年半、どん底から這い上がってここまで辿り着けたとNASAの幹部は語っている。

7月13日には打ち上げ直前に燃料タンクセンサーの不具合から打ち上げがキャンセルされた。7月中に打ち上げられなければ、今度は9月まで打ち上げできないとあって、NASAは再チェックを急いでおり、原因が不明でもセンサーが正常なら打ち上げるといい、最後には4つある内の1つのセンサーの異常でも打ち上げられるように内規を変えるとまで言っていた。幸い、確実な原因こそ不明だが、センサーは正常になり、打ち上げへのカウントダウンが始まった。

打ち上げにはファーストレディのローラブッシュとブッシュ大統領の弟であるフロリダ州ブッシュ知事も駆けつけ、アメリカ宇宙開発復活の日を見守った。近くのバナナリバー沿いにはシャトルの打ち上げを見ようと何日もキャンプを張って待っていた人もいる。

打ち上げは「これ以上は望めない」くらい理想的な打ち上げで乗組員たちは快適だということだ。しかし、やっぱり無事地球に戻ってくるまでは安心できない。コロンビアの帰還のときはライブ中継をテレビで見ていた。一瞬、何が起こったのか理解できなかった。ディスカバリは12日間地球を回り8月7日に地球に帰ってくるが、やっぱり大気圏再突入が緊張のピークになるだろう。

今回ディスかバリの機体はあらゆる角度から撮影され、打ち上げの際に機体表面の耐熱タイルなどの落下物をチェックしている。宇宙飛行士たちの最初の仕事は遠隔カメラで機体の外側の傷をチェックするというものだ。また木曜日には国際宇宙ステーションとシャトルがドッキングするが、そのときにもステーション側からシャトルの機体を観察することにしている。これらのデータを元に、帰還可能かどうかを判断し、必要なら修理を行うという。また修理不可能なくらいのダメージと判断された場合は7人のクルーは宇宙ステーションに待機することになっているという。ここまで聞くと、ちょっとは安心できる。

実際に、打ち上げの際に1.5インチ(4センチ弱)くらいの何かの破片が落下しているのが撮影されていたし、打ち上げ直後には鳥がシャトルにぶつかったのも確認されたが、鳥のダメージはないという。日本人クルーの野口さんはミッションスペシャリストなので、もし修理のため船外作業が必要ということになれば、彼の出番があるかもしれない。

とにかく無事に行って帰って来ること、それがディスカバリの最大のミッションである。


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