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ハリスの小径(2)

2009-05-16 | 伊豆
今週末は下田で黒船祭りが行われています。
なんだか雲行きが怪しいですね…。
せっかくなので、天気がもってくれればいいのですが。



昨日のつづき…。

寝姿山の姿を見ながら遊歩道を進むと石碑と一緒に大きな穴が見えてきました。

石碑の内容は1945年3月に「藤沢海軍航空隊」より、若干14歳の特別年少兵200数十名が、はるばるこの地に派遣され、昼夜を徹して壕堀りに従事させられた。という内容が掘り込まれています。

実はこの穴、終戦間近の1945年、本土決戦を前提にこの下田に配備された海軍の有翼特殊潜航艇「海龍」の格納壕だったそうで、伊豆には今もこのような格納壕がいくつも残されているそうです。



垣根があって良く見えないのですが、この遊歩道沿いには落盤した穴も含めてかなりの数があるらしいです。
(私が確認できたのは3つでした)


海龍とは、全長約17mの魚雷2発を積んだ2人乗りの有翼潜水艇で、名目上は、敵艦に近づき魚雷にて攻撃をしかけたのち帰還するというものでしたが、実際にはその構造的欠陥や、終戦間近のこの時期に魚雷が不足していたことから、爆弾を積んだ特攻兵器とされていたようです。

人間魚雷…悲しい歴史です。

以前観た「出口のない海」で衝撃を得たのも記憶に新しいので、この歴史遺産はかなり怖く感じました。
映画に出てきたのは一人乗り人間魚雷「回天」でした。
その「回天」よりも性能が格段に悪い「海龍」は魚雷を積むどころか爆弾を抱えて特攻するにあたっても役立つ事はなかっただろうと言われています。
辛すぎますね。

昭和20年に熱海市網代にて引き上げられた「海龍」の様子↓



今現在は広島県呉市にある「大和ミュージアム」に展示されているそうです。
この博物館、開館5周年を迎えたそうで…一度見に行かなくてはいけないですね。



時代によって使われ方も違う小径散策でしたが、伊豆の歴史を感じる良い場所だと思います。

これは海に突き出た石柱に見えましたが、何かに使われていたものなのでしょうか?




最近では、戦争体験された方々が後世に残そうとHPを作られています。
そこから学ぶ事は多く、辛い体験を克明に残されている事に心から尊敬します。

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