トトラの馬

元々はエコロジーやスローライフについて書いていましたが、とりとめなくなってきた。

ロシアの男女

2007-05-15 00:09:14 | できごと
たった1週間のロシア旅行でしたが、かなりインパクト強かったので、またまたロシアの話題です。

ウラジオストクに到着し、町を歩いて感じたのは、女の子達がすごくおしゃれ!だということ。
それぞれが思い思いの格好で着飾っていて、服のバリエーションも色彩も豊かでした。
小物にも気を配っていて、町には靴屋とバッグ屋さんがとても多かった。
そして何より、集まって話し、笑いあう姿がとても生き生きとしていました。

それに対して気になったのが、男の子たち。
様々な服を着こなす女性達に比べ、男の子たちはみーんな一様に同じようなジーンズに、黒っぽい変哲のない上着という、判で押したような格好です。
おまけに、表情もいまひとつ覇気がない。
バスを待つ姿なんか、楽しい盛りの若者が背中を丸めて俯いちゃってます。

母とわたしは、道行く人を見ながら
「おっ、あの人はカラマーゾフ的な苦悩を抱えてる顔してるねっ」
「こっちは、外套を盗まれて悲嘆のあまり幽霊になったような顔してるよ」
などと、相手にわからないのをいいことに観察を楽しんでましたが、この男女の対比があまりにもハッキリしているのが驚きでした。

「女の子はあんなに魅力的なのに、男は老いも若いもパッとしたのがいないねえ」などと話し合っていると、父が「ロシアの男は、女の尻ばっかり追っかけて貢いでるから自分の格好にお金かけないんだよ」と一言。

これには、母もわたしも大ブーイング。
「えー!女の尻を追っかけまわす男は、女に良く見られようともっと自分に気を配るもんだよ!」

すると、父も負けじともう一言。
ロシアの男は、女に貢いで尽くして頼り切って捨てられて、おまけに早く死ぬ!

・・・踏んだり蹴ったりだ(笑)


ロシア男性の平均寿命は、58歳だそうです。ちなみに女性は73歳。
「捨てられて」というのは、離婚率が高いことを言っています。

女性の方が生き生きとしていて働き者っていう印象がとても強かったです。
父の教える大学でも、生徒は一部の優等生を除いて軒並み勉強せず、授業もすっぽかし放題らしいですが、中でも顕著なのは男子学生だそうです。
放校になっても、軍隊に入るからいいや・・・という感じで全然勉強しないとか。

かく言う軍隊も、5/9の戦勝記念日に軍事パレードを見に行ったのですが、だらけ放題でした。持ち場の戦車から離れて、買い食いしてたりタバコ吸いながらおしゃべりしてる若い兵隊ばっかり。
いざ行進が始まってみると、列は乱れ放題、足並みはバラバラ。隣の人とぺちゃくちゃおしゃべりまでしている始末。
軍隊式の行進(足をまっすぐ上げて下ろすやつ)なんかでは全然なくて、あれでは「みんなでお散歩」です。
かつての大国はたった15年でこうも変ってしまうものかと驚きました。

ただし、これは父の住むウスリースクのお話。
テレビで見たモスクワの式典は、それはそれは立派なものでした。

「ロシアにカッコイイ男はいないのか!」と悲嘆にくれて(?)いましたが、テレビに映るモスクワの兵士達はみんなパリッとしていて格好良かった。
それと、たまたま何か(復活祭?)の儀式の時にロシア正教の教会を訪れたのですが、司祭様たちはとても良い顔をしてらっしゃいました。

ウラジオストク&ウスリースクに行った、母とわたしの結論。
ロシアの格好良い男は、モスクワと教会の中にいる
あ、ラーダのCMの中にもいるかも。


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6 コメント

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私見 (くろさわけん)
2007-05-15 01:46:07
blog興味深く拝読させて頂きました。僕は(あくまで私見ですが)ロシアでも日本でも、男性よりも女性の方が日常生活の中での"楽しみ方"を工夫しているように思いますね☆学生たちを見ていても、勉強やバイトに
積極的に取り組んでいるのは女性の方で、男性は今目の前にある学業なり仕事なりをやる気があってやってるのか?そうでないのか分からない。女性の方が男性より、はるかに集中と息抜きの仕方がうまいし、緊張感を楽しむ度胸も備えている。男性の方が内向的・退避的で、「かたち」を気にしているように見えるのです。失恋・失業・事業の失敗などの理由で命を絶ってしまうのも男性が圧倒的に多い。たぶん、ロシア人の男性も精神的なスペース(心の居場所??)が見出せていないんじゃないでしょうか?女性に貢ぐくらいの男なら、むしろもっと稼ごうという覇気があると思うのですが・・・(^^;)
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どんどん書いて! (Linda)
2007-05-15 02:19:52
ども、リンダです。

ロシア、かなり興味が沸いてきました。
とても素晴らしい視点で書いていますね。楽しみにしているので、どんどん書いてください。

スペインの行き帰りの途中、トランジットでモスクワ空港に数時間いたことしか無いんですが、当時のモスクワ空港は、必要最低限の照明しかついておらず、とても暗い印象でした。

例えば、空港でサンドイッチを売っているのですが、サンドイッチのケースだけは、暗くて赤い照明で照らされているのですが、そのケースの後ろに店員さんが亡霊のように立っているので、怖かったです。しかも値段も高かったし、美味しく無さそうだったので、買う気が失せて、お腹空いてるのに我慢したことがありました。

青森市内には、「返せ北方領土!」とか書いてある看板などがあるので、モスクワって近いのかと思いきや、成田から11時間もかかるなんて。お腹ペコペコになり、モスクワに着いたら絶対何か食べようねって話してたのに、食べなかったくらい、サンドイッチが美味しく無さそうだった思い出があります。
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Unknown (n)
2007-05-15 08:55:48
「返せ北方領土!」とモスクワとの距離は関係ないだろう。常識的に考えてw
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ロシア (店長)
2007-05-15 23:25:46
スパシーバ

最近ロシアンパブにいけていないので
ちょっと寂しいこのごろです。

確かにロシア人はきれいな人が多い。
話を聞くとロシアのお父さんはよくウォッカ
を飲むらしいと聞いたが本当でしょうか?
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ロシア熱 (ひろた)
2007-05-16 00:28:09
どもども、ロシア熱に浮かされ気味のひろたです。

くろさわさん、
わたしの書いているのも、すべてチラッと垣間見た旅行中の出来事から推測した私見でしかないですけど、どこに行っても女性の方が現状適応能力が高そうなのは感じますね~。
もちろん、男女に関係なく素晴らしいコミュニケーション能力を備えた人や適応力に優れた人はいますけど、総括的に見ると、という意味で。
ロシア男性の自殺率、高いらしいですね~・・・


Linda、
ロシアは本当に面白かったし、ロシア語も行く前に感じていた敷居の高さが少し薄れました。
かなりハマっています。
でも、戒厳令下のペルーに暮らした経験がなかったら、「なんだか怖い国」と思うだけだったかもしれません。
色々経験してみるもんです。
わたしも、スペイン直行便のイベリア航空が飛んでいた時代、給油でモスクワの空港に降りた経験があります。
やっぱり、照明が点いていなくて売店のおばさんがこわかったです。
一応、「コーヒーを売ってくれ」みたいなことを言ってみましたが、ロシア語で追い払われて売ってもらえませんでした。


・・・で、nさん、
Lindaのコメントの最後のほうを読んでちょっと笑ってしまったところ、nさんのコメント見て大笑いしてしまいました。
確かに、「返せ!北方領土」とモスクワの距離は何にも関係がない(笑)
東京でも、行くとこ行けばいっぱい書いてありますが、なんにも書いてない所よりロシアに近いわけではないですね~
まあ、北方領土という文字を頻繁に目にすることで、逆にロシアを身近に感じるという、ある意味パラドクス的なことはありうるんでしょうね。
「北方領土=ロシア=モスクワ」って図式ができあがったという感じですかねえ。


店長、お久しぶりです。
店長ロシアンパブ好きですか?
わたしはいったことないけど(笑)
ロシアではやはりウォッカを良く飲むらしいし、特に男性は飲まされるみたいです。下戸の父親も、ロシア滞在1年半にしてかなり酒が飲めるようになってきています。
女性はさほど無理強いされないそうですが、わたしとしては腰が立たないくらいウォッカを飲まされてみたい~!

ただ、若い人たちの間ではウォッカ離れが進んでいるそうですよ。
元来ロシアのビールはあまり味が良くないと評判(?)だったそうですが、滞在中色々試したロシアビールはおいしいものも多かったですよ~!
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訂正と補足について (くろさわけん)
2007-05-17 02:20:28
ひろたさんにちょっとお詫びと訂正があります。
なのでもしお時間があるようでしたら、
僕のblogの「基礎ロシア語 No.39」と「基礎ロシア語No.39 補足編」を覘いてみてください(^^;)
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