SENTIMENTAL JAZZ DIARY

感傷的ジャズ日記 ~私のアルバムコレクションから~

MICHAEL NAURA QUINTET 「EUROPEAN JAZZ SOUNDS」

2007年03月24日 | Group

アメリカのそれとはひと味違う洗練されたハードバップだ。
澤野工房による幻の名盤の復刻版。ジャケットからしてその風格が感じられたし、澤野工房なら大きな失敗がないだろうと安心して購入した。
まず音がすばらしいのに驚いた。1963年の録音にもかかわらず、これだけ臨場感のある音空間を再現するリマスタリングとはすごい技術だと思う。音はスピーカーから出てしばらく室内空間の中を対流してから耳の中に入ってくる。やはり音がいいというのは絶対的な魅力だ。
演奏はというと、リーダーのミヒャエル・ナウラよりも、他のメンバーの出来がいい。特にナウラの旧友であるWolfgang Schluterのヴァイヴはすばらしい出来だ。Peter Renkeのアルト、Joe Nayのドラムスも実に好調で、澄み切った夜空に響き渡るようだ。
タイトル通り、ヨーロッパらしい曲とサウンドに満ちあふれたアルバムである。

考えてみればこのところはやたらとヨーロピアンサウンドに毒されている。以前は本場アメリカジャズ一辺倒だったのにどうしたことだろう。昔はヨーロッパのジャズというだけで売れない時期があったようだが、現在は立場が逆転している。
このアルバムのようにまだまだ埋もれた名盤がヨーロッパには多いのだ。これからも瓢箪から駒を期待しよう。


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