takeのす顔

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2012年01月12日 | 日記
 1月8日(日)朝刊(南日本新聞)のある写真入り記事に目が止まりました。福岡市の県立修猷館高校2年生研修旅行(今年1月5日~8日)の記事でした。当初長野県への旅行計画でしたが、中嶋利昭校長の意向(君たち若者にはぜひ被災地を自分の目で見て確かめ、これからの日本を担っていく人材となってほしい…)があり、急遽長野県から宮城県へ変更されたのでした。変更にあたっては保護者からも「子供達を危険な場所へ行かしたくない」等の意見もだされ、議論が分かれましたが計画変更の結論となりました。
 全2学年生439名のうち355名が3泊4日の旅行に参加、被災地コースを選択した111名中87名は宮城県名取市閖上地区までその足を運びました。同校ホームページに「地元の担当の方の説明には全員無口なまま聞き入り、手を合わせ気がつくと被災地をただ歩き…、心に深く感じるものがありました」と記され、「きてよかった」「将来の復興の一助を担いたい」等、強い感動を覚えたと云います。
 私は昨年末、肝付町役場が支援隊を組織し岩手県大船渡市へ復興支援へ行かれたHさん(第12次派遣隊9名、5月27日~6月3日)と話す機会がありました。「どうでしたか?」の問いに一言「2~30年分を感じました。次は自費で行きます」と云われました。現場を見た方々は、おそらく人生観が変わったのだろうと思います。
 先の修猷館高校は現役東大合格者を20名前後出す福岡県内屈指の進学校(鶴丸高みたいな)です。インターネットで少し調べましたが、1784年の江戸中期に藩校として開校したそうです。今年で約230年にもなるのですね。校風はいたって自由、学校の運営はほぼすべて生徒にゆだねられ、校長は館長、生徒は館生、校歌は館歌、校旗は館旗と呼ばれます。
 校庭にはニュートンのリンゴの木の子孫が植えてあるそうです。一度見に行きたいと思いました。出身者に故廣田弘毅さん(第32代内閣総理大臣)、故中村天風先生等がおられます。髭男爵の「樋口さん」や「ウィッシュ!DAIGOさんのお父さん」もです。自由な校風と伝統のなか3年を過ごすうちに館生の進路は自然と大きいものになっていくのでしょう。