takeのす顔

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不耕

2011年08月27日 | 日記
 大隅半島の早期米の収穫が今年は1週間から10日程遅れましたが、私の家でも無事終わりました。以下はNHKのある番組を見たときの話です。
 千葉県成田市に岩澤信夫という70歳位の方がいらっしゃいます。4年程前米作りについての紹介番組を見て衝撃を受けました。
 たんぼを耕さずに田植えして、肥料もやらず、除草もせず、農薬も一切使わず米を作る栽培方法でした。びっくりしました。今では全国に約1,000軒ほどこの取り組みをしているそうです。
 具体的には、米を収穫した後そのままにしてたんぼに水を張りっぱなしにします。翌年は株の間に田植えをしていくというやり方です。ポイントは水を張りっぱなしにすることですが、水の管理は各水利組合がやっており、一部のたんぼだけ年中水を張ることはできません。そこでボーリングをやり地下水を汲み上げたりしていました。田植機も堅い土壌に苗を植えますから特殊な機械です。そして不耕起・無農薬・無化学肥料ですから、農機具メーカーや肥料メーカーは困るわけです。トラクターや化学肥料が売れなくなるわけです。
 しかし、農水省や環境省も注目し、生物資源型農法として認定しようとしています。米の価格も一度購入しましたが5Kg3,500円で、通常の倍以上で、米粒も大きく1.5倍ほどありとてもおいしい米です。
 岩澤さんは、若い頃ハウス栽培で生計を立てられてました。米作りはその後取り組まれましたが、面倒な田起しや草取りやなどがなんとかならないものかと考えておられるなか、ある日耕してない部分に植えた苗が太く大きく育っていることに着目されました。
 「そうか堅い土壌で強くなるのか」といったこと等がわかり、現在の不耕起栽培への足がかりとされたそうです。
 今後日本もTPPに批准して関税を撤廃した農畜産物自由化に踏み切ろうとしていますが、国内においてはこういった様々な取り組みをして地球や人にもやさしくそして競争力もある生産物・生産力がなお一層求められる時代になっていくように思いました。