テレビのツボ

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紅白、遂に脱ジャニーズを達成!

2023-12-04 06:00:28 | 歌番組
あまりにもあまりにも久しぶり、実に8年ぶりである。埋もれていた拙ブログに(奇跡的に)アクセス出来たので、本当に久々に新記事をUPしてみることにした。
と言っても何から書いていいのかよく分からない。芸能界の変化は実に目まぐるしい。8年も経ったら状況は一変していて、前回記事との繋がりもへったくれも何もない。
ということで取り敢えず、往時の輝きは薄れたとはいえ、今も日本芸能界において確固たるポジションを占める伝統の歌番組『NHK紅白歌合戦』について書いてみることにする(まあ、時節柄という意味合いもある)。

今年は遂に念願の(誰の?と自らツッコミを入れてみる)「脱ジャニーズ」を達成した!
なんと44年ぶり。前回(1979年)はジャニーズ関連のヒット曲がなかったから当然だったが、今年はスノスト2組がヒットチャートに上がってるにも関わらずの落選だから、NHKの「本気ぶり」が伝わってくる。
芸能リポーターの川内天子は、紅白出場歌手発表直前の11月上旬、

「何がヒットして今年の象徴になるか、と公平に考えた時に、ジャニーズを完全にゼロにする理由はないと思います。その中で候補に挙げるとすると、私はSnow ManとSixTONES(通称スノスト)の2組だと思います。彼らはヒット曲もありダンス動画で再生回数を伸ばしたりインスタグラムで新しい発信をするなど、ジャニーズタレントとして新たな試みもあり、実績と人気で申し分ない。しかもレコード会社がジャニーズの自社グループでないというところも音楽業界的に納得できる」
なんてコメントを出していたが、公平に考えれば考えるほど、旧ジャニーズ勢は出場ゼロにする以外に選択肢はない。
何せSMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)から独立した形で新たに設立されるエージェント会社の新社名すら決まっておらず、経営体制や新社長が誰になるかさえ発表されてはいないのだから(コンサルティング会社「スピーディー」代表の福田淳の名は挙がっているが、あくまで内定であり正式決定ではない)。新会社が発足する前に旧ジャニタレを出場させたりしたら、受信料収入で成り立ってるNHKは相当な非難は免れない。基本タダで観られる民放とは訳が違う。

で、出場歌手の顔ぶれを見ると、旧ジャニーズ枠がごっそり空いた白組は案の定、韓流タレントが目白押し。
これについてもSNSを中心に非難の声が多く挙がっているが、元はと言えば旧ジャニーズ事務所とメディアが結託してジャニタレ以外の男性アイドルをことごとく潰してきた結果、日本国内にライバルが育ってこなかったからであり、自業自得としか言いようがない。圧力と忖度が相まって形成されたジャニーズ一強体制が仇になっただけだ。
もっとも、馴染みの薄い出場者が増えた感は否めない。紅白とも、特にアルファベットを羅列した歌手やグループなどは、年配者にとっては???の嵐だろう(若い世代でもファン以外はそうかもしれない)。
そうは言っても、同業者はある程度は知っておいてほしいのも事実で、中尾ミエなんかは
「石川さゆりさん、坂本冬美さん、天童よしみさんはね(知っている)。伊藤蘭さんも初めて1人で出るのかしら? 椎名林檎? 名前は知ってるんだけど、顔とあれは…。JUJU? 名前は知ってる」と答えると「白組に至っちゃ本当に(知らない)。郷ひろみさん、さだまさしさん、鈴木雅之さん、はい、おしまいって感じ。ああ、藤井フミヤさんもね」
などと放言していて、少々呆れてしまった。
MISIAは?大泉洋や福山雅治は?星野源は?それらすら知らないということは、芸能界の自流に取り残されてる証であり、自ら化石だと宣言してるに等しいではないか!

と、そんなこんなつまらん私見を披露してみたが、つまらんついでに言及しておくと、今年の紅白は巷間言われるほど視聴率は下がらないと思っている。ネットニュース等では旧ジャニーズ勢ゼロが影響して、今年の紅白は視聴率が壊滅的に落ち込み、ワースト記録更新は必至だとの観測が多数を占めているが、ジャニオタはそれほど視聴行動に影響は与えないと確信しているからだ。

むしろアンチや無関心層の視聴欲求を喚起して、視聴率がアップする可能性さえあるのではないか?近い過去の例で言うと、2020年、コロナ禍の影響で無観客開催という前代未聞の形式で放送された紅白は、事前の大方の予想を覆し、2年ぶりに視聴率は40%を超えた。
ところが2021年は、ジャニタレが5組も出場しているのに視聴率はワースト(34.3%)を記録。さらに翌年の2022年も視聴率は振るわず、35.3%の微増でワースト2位に終わっている(ジャニタレは6組出場)。
ジャニタレ4組以上の出場が常態化した2009年以降も、紅白の視聴率は長期低落傾向が続いており、ジャニタレは視聴率に何ら貢献していないことがはっきりと分かる。
要は意図的な演出によるものであれ、不可抗力の災害によるものであれ、従来とは異なる新味のある番組展開にこそ視聴者は興味を抱くのであって、それに比べればジャニタレの影響など微々たるものだと言って差し支えない。

ただ、なんだかんだ言っても紅白は視聴率40%前後を叩き出すお化け番組であることに変わりはない。娯楽が多様化し、ネットも普及した今時、これほど国民的関心を集めるテレビ番組は他に見当たらない。
だからこそライバルである民放各局もこぞって紅白について報道しているのだが、その中で日テレ『news zero』だけは、紅白出場者が発表された当日(11月13日)の回、番組内で紅白について一言たりとも触れなかった。その日の担当キャスターが有働由美子と櫻井翔だったから、事前に予想できたことではあったのだが、こんなことでは未だに日テレは旧ジャニーズに対して忖度してると見なされても仕方ないだろう。
日テレの石澤顕社長は、先月27日の定例会見で「NHKとは考え方が違うかもしれない」と、旧ジャニタレの多数出演に理解を求めたが、問題意識がなさすぎるにも程がある。系列局役員による『24時間テレビ 』の募金着服が発覚した折も折、更なるイメージ悪化は不可避だろう。

紅白の内容や視聴率については、例年通り、放送後に多くのメディアで取り上げるに違いない。それらに対しても注目していきたいと思う。

追伸:つい先日、『翔んで埼玉〜琵琶湖より愛をこめて〜』を鑑賞してきた。前々回の記事繋がりになるが、片岡愛之助演じる大阪府知事・嘉祥寺晃と、藤原紀香演じる神戸市長の怪演は見事の一語。劇中でも夫婦役なのだが、世間の一部で流布する仮面夫婦説を逆手に取ったというか、パロディ化したような演出・台詞回しには感心させられた(2人ともあの設定で出演したのはさすが。詳細はネタバレになるので自粛w)