日本
時代劇/ドラマ
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傑作の呼び声高い小林正樹監督の62年作品「切腹」の原作である滝口康彦の
『異聞浪人記』を、「十三人の刺客」の三池崇史監督で完全再映画化。
体面を重んじる武家社会の掟を前に、命を賭して人間としての義を問う一人の
浪人の衝撃の運命を、最新の3D撮影システムによる臨場感溢れる映像と
共に、緊張感みなぎる演出で描き出していく。
主演は、これが時代劇映画初出演となる歌舞伎俳優の市川海老蔵。
共演に役所広司、瑛太、満島ひかり。
(allcinemaさんより抜粋)
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17世紀。戦国の世が終わり、天下太平の江戸時代初頭。しかし一方では、
幕府による理不尽な御家取り潰しが相次ぎ、困窮した浪人があふれていた。
巷では、そんな浪人たちが裕福な大名屋敷に押しかけ、“切腹のために庭先
を拝借”と願い出て、困惑する屋敷の者から金銭を巻き上げる“狂言切腹”が
横行していた。
ある日、名門・井伊家の前にも切腹を願い出る浪人が現われた。
男の名は津雲半四郎。対応する当主の家老・斎藤勘解由は、数ヶ月前にも
同じようにして訪ねてきた千々岩求女という若浪人がいたことを告げ、
その狂言切腹の惨めにして壮絶な顛末を語り始めるのだったが…。
(allcinemaさんより抜粋)
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時代劇初の3D作品という触れ込みでしたが、ただでさえ暗い感じの内容
なのに3Dメガネでさらに暗くなるのもあれだし、そもそも3Dの必要性が
全く感じられなかったので2D版で観賞。
なかなかに見応えある映像。
市川海老蔵の演技や迫力ある殺陣はさすがに歌舞伎役者だなと思わせる
見事なもので、共演の役所広司、満島ひかりも良かった。
瑛太の竹光での鬼気せまる切腹シーンも見入ってしまうほど見事。
それと映像や井伊屋敷のセットも見事で最後まで飽きることなく重厚で、
武家社会の建前や本音、矛盾等を上手く表現した見応えのある内容だった
と思います。
個人的にはラストの何事もなかったかのように当主の前で取り繕う家老の
姿が御家大事の武家社会を如実に表現していた感じがして面白かった。
でも半四郎の侍の前にひとりの人間ってセリフには何か違和感を感じた。
現代人ならそういう風に考えそうな気がするが、当時の武士がそういう
考えに至るかなと疑問に思った。
それにしたって井伊家にとってはハタ迷惑な事件。
切腹したいというから庭先を貸してあげただけなのに。
求女の事情なんて知ったこっちゃないわけで、それでもちゃんと切腹した
から、求女の望みどおり三両を遺体とともに遺族に渡しているし井伊家と
しては充分に礼を尽くしている。
井伊家に非があるとすれば求女が所持している刀が竹光だったとわかった
時点で真剣を貸すか、竹光の先を腹にあてた時点で介錯してあげる等の
武士の情けを見せなかった点ぐらい。
半四郎が仕返しに武士の情けを見せなかった沢潟らの髷を切るところまで
は理解できるけど、井伊家に乗り込んで武士の体面を問いただすのは私怨
でしかないなぁと感じてしまった。
お薦め度:★★★☆☆(3/5)
クリックして下さった方、ありがとうございます。
井伊家にそんなに非はない。
これが「切腹」の家老は、超いやらしいんですよ。
若き三國連太郎なんですが、半端ない非道振りが、にじみ出てる。
役者さんがいい人ってのがねっこに見えましたね。
そういや役所さんが「下らん!」って言い放つところがありましたが、江戸初期にその言葉ないだろ!って、突っ込んでました。
やですね、日本史専攻は、細かくて^^;
コメントありがとうございます。
リメイク元の「切腹」は観た人が結構な割合で
凄いって称賛しているので、機会があったら
観てみたいですね。
私も歴史は好きなほうなんで、歴史物を観てると
ついついこの時代でこの衣装は違うんじゃない
の?って思いながら観てしまったりします。
ついつい気になったりするんですね。