ドクダミの花言葉は「白い追憶」だそうです。
「追憶」とは、国語辞書によれば、過ぎ去ったことに思いをはせること。あるいは過去をしのぶことですが、それに白いという形容詞がついています。単純にドクダミの白い花をみて思い出すのは、昔、幼い頃、隣の汲み取り便所の近くに咲いていた花を思い出します。
1950年頃(小学生時分)は、まだまだ多くの国民が回虫に感染していました。駆虫薬の「まくり」を飲まされた記憶も蘇ります。ご存知のように「まくり」は海草(紅藻類)の海人草(カイニンソウ)を乾燥したものですが、何故か当時は、ドクダミから抽出したクスリを飲まされたと思い込んでいました。
私にとってドクダミの花言葉「白い追憶」は、虫下しだったのです。この花(実際は花ではなくて「包」と呼ばれるものですが)は、幼い頃を思い出させるノスタルジアな花なのです。そして、その独特な匂いも懐かしいものです。今、盛りに咲いています。
その後、ドクダミは、日本薬局方にも搭載されている生薬で、ジュウヤクと言われていることを知りました。利尿、緩下、解毒、抗菌などの効果があり、重薬(重宝なクスリ)とか、十薬(効能効果が十もあるクスリ)とも称されます。
ドクダミの名前の由来には諸説ありますが、「毒や傷みに効く」(毒痛み)、「毒をためて、なおす」(毒矯め)などから、あながち虫下しと思い込んでいたとしても許容出来そうです。
ドクダミの花は、中央の緑色の部分に多数ある黄色いのがそれです。