答えは身体が知っている

セラピスト兼アスレティックトレーナーが自分の好きな事や日々感じた事を書く、息抜きブログ

面白いNHKテレビ番組

2010-10-15 18:34:22 | 世の中・ニュース
なんだかんだ言っても、
最近面白いと感じたテレビ番組の多くは、
NHKの番組であった。

すでに放送が終了してしまったが、
NHK-BS2で放送していた『総合診療医 ドクターG』は、
大変に面白かったし、非常に勉強になった。
僕のような鍼灸マッサージを生業としている者も、
独立開業しているかぎり総合診療医のような知識が必要だ。
もちろん、診断することはできない(医師法より)し、
診断できる程の知識は必要ないが、
「これは、大脳の検査ができる病院で診察してもことを勧めた方が良い」とか
「この方は、心臓血管系の検査を受けることを勧めた方が良い」とか、
「よくわからないが、嫌な予感がするから総合病院で受診してもらおう」とかの判断が
できるためには必要な情報が、この番組にはあったと思う。


スポーツや運動をしている時の人の動きを観察するのが好きな僕は、
学生時代からダンス(舞踊)を観る機会が少なからずあり、
バレエにも興味を持っている。
最近観ているし、録画もしているのが、
NHK教育で放送している
スーパーバレエレッスン ロイヤル・バレエの精華 吉田都
である。

吉田都さんが、若いバレエダンサー達を相手に
英国ロイヤル・バレエ団仕込みのレッスンを施すという趣向のようだが、
吉田都さんの動きや表現がすごいのである。
若いダンサーの踊りをまず観て、それから指導するのであるが、
観ることが主であまり動いていないはずの吉田都さんが、
ちょっとお手本をしてみせる時に
難しいであろう動きも簡単そうに「ヒョイ」っとやってしまい
少しのためらいや緊張も、身体の軸のブレや動きの乱れもないのである。
体幹の使い方を教える身としては、いろいろな意味で参考になる。


NHK総合テレビで放送している『ディープピープル
も面白い。
第5回の『競泳 背泳ぎ選手』の回で初めて気付いて観たのだが、
水泳のトップ選手に接する機会のほとんどなかった僕には、
鈴木大地中村真衣古賀淳也3人の具体的な技術論は
時代による変遷も学べて面白かった。
鈴木大地さんに対して、鈴木大地さんが、
シドニー五輪の100m背泳ぎ決勝の前半をもっと抑えめに泳げば
絶対に金メダルを取れていたと発言していたのは、
テレビ解説などでは絶対本音を言わない日本のメディアでは聞けない、
面白い(でも深く同意できる)コメントであったと思う。

見損なった『柔道金メダリスト』『漫才師』の回も観たかったなあ~。


そして、待望の『ブラタモリ』も新シリーズが始まった。
昨夜は第2回の『丸の内』だった。
江戸時代の大名屋敷跡地であったり明治期後に西洋風の街路景観になったところ、
江戸建設の一環として海を埋め立てた土地ということは想定内の話題であったが、
今に残る皇居(江戸城)内堀日比谷公園内の池(心字池)が
昔の海やさらに昔の川の名残りということは知らなかった。
また、東京駅付近(新橋側)の高架が明治期に作られたことを初めて知った。

そして高架の建設予定地の土地が軟弱だったため
の木の杭(最長17m!)を地下の硬い岩盤まで打ち込み、
それによって建設後の地盤沈下が起こらないように工夫したことも初めて知った。
前半での丸の内は入り江を埋め立てた地である(元は海だった)という説明が、
後半での鉄道高架建設のために杭を打ち込んだということの理由へと繋がっている。
高架の下だけでなく、
三菱一号館(明治期のビル)の下にも杭が打ち込んであるということは、
東京駅の地下にも杭が打ち込んであるのであろうか?
塩野七生女史の『海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年』によれば、
ヴェネツィアという都市も
海上の浅瀬(潟)に大量に打ち込まれた杭の上に建設された都市だと言う。        ※1
明治期の東京(の鉄道高架)はヴェネツィアと同じ方法で造られたのか、
と考えると感慨深い。


※1 ヴェネツィアという都市も海上の浅瀬(潟)に大量に打ち込まれた杭の上に建設された

ヴェネツィアでの杭打ちの様子を描いた図
(上のリンクをクリックして現れたサイトの前半にある図-1)