12年前の今日、2005年6月12日。
ある偉大なベーシストが自分の誕生日でもあるこの日に49年の人生に幕を閉じました。
この偉大なベーシストの名前は『青木智仁』
知る人ぞ知る本当に通好みのベーシストでした。
私が青木智仁さんを知ったのは、角松敏生さんを知ったのとほぼ同時でした。
前にも書きましたが、私は角松敏生さんのアルバム『After 5 crash』というアルバムが大好きで、その中に『Airport Lady』という曲があります。この曲のベースラインがめちゃくちゃカッコよくて、
『これ、誰が弾いてるんだろ?』
とジャケットをみると、そこに『Tomohito Aoki』と書かれていました。
以来、青木智仁さんのベースが大好きになりました。
青木智仁さんは角松敏生さんのライブ、レコーディングのほとんどに参加されて、青木智仁さん抜きの角松敏生さんは考えられない状態でした。
そのほかにもいろんなアーティストのサポートをしていたりしました。一番有名なのは『スピード』かもしれません。
角松敏生さんからみの曲で青木智仁さんのベースが一番インパクトがあるのは、杏里さんの『悲しみが止まらない』かなぁ。あの曲のベースはすごいなぁと思います。
自ら青木バンドを持っていたり、超一流のアーティストを集めた『Four of a kind』というバンドでも活躍されました。
青木智仁さんの何がカッコイイのか?
おそらく、いわゆるスラップの正確さと美しさ。なんでしょうね。 マーカスミラーとタワーオブパワーのロッコ・プレスティアを足して2で割ったようなスタイルかなぁ。
青木智仁さんは2枚、自分名義のアルバムをリリースしています。2枚目のこの『EXPERIENCE』というアルバムはとてもカッコイイです。
特に1曲目の『Finger Tough』と2曲目の『Bottom Line』はアップテンポで聴いてるだけで体が動いてきます。
3曲目の『Bumpy Street』、4曲目の『Bloody Marry』、5曲目の『Siesta』で落ち着かせ、
6曲目の『Dr.stop』で上げていき、アルバム全体のバランスをうまくとっています。
青木さんはうまくSAXを使い、そのSAXの出来をサポートするのが好きで、特に8曲目のチャーリーパーカーの『DONNA LEE』は凄まじいくらいのSAXの盛り上げに徹しています。
このアルバムの中で一番好きなのは、ジャコパステリウスの名曲『COME ON , COME OVER』のカバーでしょう。これは聴いているだけでとりはが出るくらいカッコ良すぎます。
青木智仁さんは物静かで真面目で、『俺は凄い!』と言った自己主張をしない方でした。だけどそんな彼の人柄、その人柄が他のアーティストを引きつけ、『青木さんにベースを弾いてもらいたい。』というアーティストは多かったのです。世界のナベサダも青木さんをサポートによくつけていました。私もそんな青木さんのプレイ、姿勢が大好きでした。
生きていれば、今頃どんな活躍をしていたんだろ?
亡くなってしまったけど、私の心の中では一番好きなベーシストとしていつまでも残っています。
今日はひたすら青木さんの作品を聴きまくっています。
合掌。