日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

倒木地獄第2弾、復路のそれはちょっと洒落にならないレベルだった。 氷室山/根本山/熊鷹山

2014-04-08 01:37:04 | 山行

入山日:2014年4月5日(土) 晴 単独      ( 十二山から熊鷹山に向かう尾根で見た熊鷹山山頂方面。 )
こんにちは、ここ数回の自分としてはロング山行で、いつもより頬や尻の肉がしまってきているななころび”です。
今回は、今の脚力の好調さを活用しないのももったいないと感じ、今まで行きたくてもなかなか足が向かなかった熊鷹山周辺の山の一番ノーマルコースを歩いて、一機に栃100ピークハントです。また自分としては未知尾根を歩くことにもなるので、周辺の偵察もかねて・・・。

例によって、高い山以外はネットでの事前調査をほとんどしないなな”は、かなりの問題に遭遇しました。問題とは、今季2度目のアレです。ネット時代の現代、皆さんは事前にこのような情報を手に入れているのでしょうか。ちなみに、お山の中は静寂そのもので、とても感じのいい山域でした。(下から登ってあの状態じゃ、だれも先に登っていかないと思いました。(西沢登山口の事))

自分としては、この山域は初めてなので、ガイド本に従って、西沢駐車場から歩くつもりでいた。朝、林道を走っていくと、目的地の約4キロ手前で ”倒木の為、西沢口まで通り抜けできません”なる看板があった。何とか、Uターンして、付近の路肩に車を停めそこから歩きだすことにした。車の停車地の近くには、西沢口まで3.9キロの看板があった。報復7.8キロは当初の計画より余分に歩くことになる。
通行止”看板から先、数分は自動車でもなんとか走行できるレベルの倒木しかなかったけれど、約15分歩いた地点から先は、断続的に複数の倒木が林道をふさいでいる状況になった。都度、くぐったり跨いだりの対応を強いられるが、頻度、困難度共に、尾出山帰りの林道よりはましな状態。(西沢登山口Pまでは)
38分かけて、西沢登山口Pに着く、当たり前だけれどこの時期、この駐車場に来ている車はない。花の時期はもうすぐだけれど、その時期までに、この林道の荒れようでは開通はまにあわないのではないか。
西沢登山口Pで、もう倒木障害は終わりだろうと思っていたら甘かった。Pの少し先の分岐を道標に従い左に入り、より細い林道をゆるやかに登っていく。その林道への倒木がひどかった。断続的にまとまって複数の倒木が道をふさいでいて、その都度、対応を強いられる。それでも引き返すほどのひどさでもなく、進んでいけるので登山は継続。(P ↓)



course : 西沢登山口P手前3.9KM地点 7:22   西沢登山口P 8:00  白ハゲ 8:48   宝生山 10:44   氷室山 10:59   十二山 11:56   根本山 12:38   熊鷹山 13:39    西沢登山口P 15:18   スタート地へ 16:05

西沢から歩いて約45分、白ハゲという地点に到着。そこから山道になるようだった。沢沿いの道を少し進み、沢の左岸に渡った地点で道間違い。明瞭な踏跡を失ったので、いつものヤブ斜面取りつきを行い数分で踏跡に合流できた。その後、沢を右手にみて高巻きするように登っていくコースだったが、雪が潤沢に残っている涸れ沢状を横切ると、踏跡を再び失う。踏跡を失う直前は沢に一度降りるような雰囲気だった為、(P ↓) 沢に向かって降りてみると簡素な木の橋が渡してある地点を見つけ、コース復帰。そのあと、なだらかに沢を右岸、左岸を渡り返しながら登っていく。


コースに復帰した地点の橋。



枯れ葉を踏みながら、沢の脇をゆるやかに登っていく局面がしばらく続いた。




沢沿いの道を歩いている時は、基本沢沿いにいけばよいのだけれど、時折目印もでてくる。ガイド本通りに、陣地から氷室山の稜線の途中に乗る尾根を登る予定だったけれど、少し先まで行ってしまったようだ。この日自分は、その尾根の西隣、宝生山の南尾根を直登したようだ。(あとから気づいた。) (P ↓)



枝尾根を登りつめると上部にガードレールが見え、それを乗り越え林道を横断。そこはちょっとした広場で、林道”沢入作原線終点”なる看板があった。その地点から尾根通しになだらかに登って、数分で宝生山到着。(三角点  ↓)



宝生山から、なだらかに登ったり下ったりしながらまた数分で神社。その先に行くと氷室山の山名板が1枚(P ↓)のある地点に到着。風が強い、ここまで誰にも会わず静か。尾根通しで来た方向に戻ると、さきほど歩いていない地点に別の氷室山の山名板が複数ある地点を通過。地形図的にはなな”は自分が最初に着いた写真の地点が、山頂だと思うけど・・・。



氷室山からは、来た道を林道終点という地点まで戻り、そこからは尾根に取りつき十二山をまず目指す。十二山への尾根道はほぼなだらか。尾根のセンターのアップダウンをわざと避けられるように、丁寧に尾根のセンター下を左右歩きわけて行くようにコースが作られているので、距離を稼げる。(P ↓)



十二山は最初、判らなかった。山頂の少し下方を巻いて通り過ぎたら、熊鷹山、根本山への分岐の道標があったので気づいた。ということは、あのピークが十二山?と1,2分登り返してピークを歩くが、山名板はどこにもなかったように思う。(P ↓)



倒木のおまけつきの林道を当初の計画より余分に3.9キロ歩いて、おそらく帰りも同じ分だけ歩く。この時、12時ちょっと前、時間的にどうかなと思ったけれど、根本山に向かってみる事にした。その時少しだけ気になったことは、熊鷹山への尾根道の踏跡がほとんど明瞭でなかった事。ここが本当に、十二山なのかどうか。そんなことだ。
根本山へも基本なだらか道、踏跡は明瞭。植林がちょっと多い。中間点の神社を過ぎ、登り基調もなだらかな登り。踏跡に頼りすぎて、行き過ぎてしまったようで根本山山頂へは南西方面の稜線から登りつめた。
(この分岐まで行って尾根をつめた。)


根本山も初登頂。周囲は低木が覆っている山頂、もしかして時期が時期ならお花の中にいられるピークなのかもしれないと思った。ここで食事と小休憩。




根本山山頂からは、来た尾根の尾根通しに、東方面に下った。途中からは来た道にすぐ合流。十二山までは下り基調でなおさら早く歩ける。あまりに人に会わないものだから、人に会わな過ぎなのもつまらないな、などと考えていると神社のあたりで前から単独男性が一人やって来た。話しを聞くと、丸岩岳のほうからいらしたと言っていた。この日山中であった唯一の人となる。
(進路左手に見えた、熊鷹山への稜線と熊鷹山らしきこぶ)



思いのほか早く十二山直下まで帰ってこられた。道標に従い十二山山腹をトラバースして進む踏跡が薄っすら見えたので、それに従い進むと、懸案だった熊鷹への尾根に乗れた。(P ↓)


熊鷹山山頂に近付くと、尾根道の多くに残雪が目立ち始めた。大部分は雪のない部分を選んで歩ける程度ではあったけれども。 めだった急登地点もなく、熊鷹山山頂に到着。展望台に登ってみると、圧巻の360度眺望だった。



北方面には、来た氷室山方面(右)と超えてきた十二山(左)、バックに男体山と日光連山が見える。




赤城連峰



袈裟丸連峰から皇海山方面



錫と白根山。



東方面、何列も南北の尾根の連なりが見える。一番手前は陣地の稜線。その先は尾出山の稜線かな。



熊鷹山山頂で眺望を堪能し、達成感に浸って、時間も押していることだし(13:45頃)下山にかかる。ガイド本にのっていた、西沢へ降りるコースを降りる予定。最初南東への尾根を下ること、直線距離300M、ついで曲がって、北東の尾根をまた約300M(食線距離)下る。その後はほぼ東に進む尾根を下り、沢に近づくと、いったん南に大きく折れ、おそらく最後は林道のような場所を歩いて西沢登山口Pに降り立つのだろう。
(熊鷹山の下りの尾根はなだらかで、かつ平穏だった。)


山頂から約50分くらい下ると、周囲は植林中心の尾根に変わっていく。この辺も尾根形を歩きルートも判りやすい。もうすぐ林道に降り立つ雰囲気が漂う。


南に折れる指示を出す道標に従い、右折。ここで、尾根センターを降りる。最初のうちは樹林間の踏跡明瞭道をどんどん進む。途中からばさばさと倒れた倒木が行く手をふさぎだす。最初はどんどん乗り越えて進んだが、しまいにはルートを大きく逸れて上部から巻いたりしているうちに、本来の踏跡が全く判らなくなってしまった。そればかりか、目の前に広がるのは、無数の斜面に横たわる倒木の数々・・・。(P ↓) これを見てこの先、同一方向に進むのは無理と悟ってしまった。さて、これからどうするか、この倒木斜面の下方約50Mくらいは沢がある雰囲気(音もしている)。西沢Pまではあと直線300M程度。これから戻って、さっきの右折分岐まで戻って尾根型をそのまま下るか。そこまで戻るのも倒木で大変そうだし、行ったとして尾根をすんなり下れる保証はない。今いる地点から、何とか下り、倒木をかき分けながら、従来ルートを探るか。まさか、熊鷹山山頂まで戻って、別ルートなんてとんでもない。別ルートですんなり降りられるという保証も、この状況ではないのだ。
この時点で久しぶりに山中で動揺、心を落ち着かせるのに努力を要した。(この時は、正直のところ、初ビバークかと少し考え、ザックの中の食料の残りが何であるかを考えたものだ。)
ちょっと倒木だらけの沢を降りるのも、そもそもセオリーとは反するのかな、と思いながらも一番歩きやすそうな倒木のすき間を踏み越えて行く。と、自分と同じように、この辺まで来てはまってしまった人達がいたのだろう。倒れた杉の葉などのモソモソが踏みつけられたような跡になっている地点が所どころ見えだしたので、それに従って、下降する。倒木地獄の中の嫌ーな気分を味わったのは正味20分くらいだろうか。下方に作業道を見つけた時は、正直のところ心から安堵した。



(こんな感じの倒木上の踏跡を辿って、降下した。)


ようやく降り立てた、林道末端。この末端から西沢口Pまで、距離は極短距離のはず。通常なら、あっという間に到着する距離だろうけれど、この日はここから西沢口Pの間も倒木が断続的に出てきて。都度乗り越えたり、くぐったりの繰り返し。


西沢口Pからは朝歩いた林道をスタート地までもどるだけ。その間も倒木帯が頻繁にでてくるも、朝状況は経験済みなので気分は楽。周辺のちょっとした渓谷などを眺めながらの歩きとなった。
(新芽が西日に輝ききれいだった。)



いつから、車がはしれていないのか、何箇所か落石があった。
(道にケルンができていた。)


林道脇には芽吹いた新緑やつつじが咲いている美しい場所が少ないながらあった。下り基調の林道歩きは、基本楽。余分に歩いた距離だけで、7.8キロだとすると、この日歩いた距離総数は20キロ以上になる気がする。車に戻る頃には、9時間近くの経過になる。栃木100の3山は初めて歩けてよかったけれど、季節的には一番さえない時期だった。全然ちがう季節にちがうコースを絡めて歩いてみたい。熊鷹山山頂の眺望とロケーションは最高だった。 それにしても、最後の西沢口への下りの倒木はひどかった。もうすぐ花の適季だと思うけれど、知らないで下から行った人は面食らうかもしれない。それでも上から降りてきて、あの状態に遭遇するようりはいいかも。 これから、しばらくの間は、山へのアプローチも、事前情報取得が必要かな、と感じた。 ■■



ここまで帰ってきて、今日の歩きはほとんど終了。



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4 コメント

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やっぱりたいへんでしたか (みー猫)
2014-04-08 07:21:51
おはようございます。
熊鷹あたり、噂に聞いておりましたが、例にもれず出入り口がたいへんだったのですね。通常ならたくさんのハイカーが訪れていたことでしょうけど、静かな歩きが出来たようですね。自分のほうは鹿沼で短め歩きでしたが、倒木はなんとかなりましたです。お疲れ様でした。
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はじめまして (瀑泉)
2014-04-08 12:47:32
ななころびさん,はじめまして。ヘッポコ滝屋の瀑泉と申します。
西沢口からの周回お疲れ様でした。
この辺りは自分のお気に入りの山域なので,楽しく拝見させていただきました。
三滝が出てこなかったので,何処から宝生山に登られたのか?たっだのですが,三滝上流の越路館沢からだったようですネ。ここの林道は数年前に宝生山の懐まで延びてしまったのですが,周辺環境が変わってしまったんじゃないかと気になっています。
ちなみに,氷室山は,明確な山頂が無い山なんですヨ。それと,十二山も十二山根本山神社を指す名称だから,明確なピークは無いでしょう。
それにしても,倒木はすさまじいものがありますネ。最近は飛駒側からしか入っていなかったので,気づきませんでした。
では,これからもよろしくお願いいたします。
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みー猫さん (ななころび)
2014-04-08 19:11:32
こんばんは。
熊鷹山周辺はお山自体はとてもいい感じの山域でした。しかし、あの倒木障害は困ったものです。慣れない初心者などがうっかりはまって焦ると、下手をすると遭難しかねないと思いました。
山の稜線の積雪地点に全く足跡が無かったので、登っている人は少ないと感じました。
あの倒木群が整備されるのは、いつになるのかと思ってしまいました。今後も要注意ですね・・・
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瀑泉さん (ななころび)
2014-04-08 19:29:47
はじめまして。コメントありがとうございます。
瀑泉さんのことは、たそがれさん繋がりで存じあげており、ブログも拝見させていただいていました。とても几帳面な記事は、とても真似できないと感じておりました。
越路館沢というのでしょうか、あの沢沿いの登りはとてもいい感じの場所でした。
あの林道のことは、行くまで知らなくて、横断した時沢入側は立派に完全舗装されていて、なんでこんな道が必要なの?と思ってしまいました。山中への通行は里で遮断して欲しいですね。
倒木は本当に、驚くほどの量が押し倒されてて、難渋しました。これからは、事前調査をしなければ・・・
瀑泉さんとは、趣向がかぶる所も多いと思います。こちらこそ、これからも宜しくお願いいたします。
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