BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

魔法先生ネギま! 353時間目 感想追加

2012-03-01 20:53:40 | UQH/ネギま!
うーん、やっぱり超の渡界機はちょっと万能過ぎて何だね。

時間線を行き来し、世界線を渡る、という点では、まんまシュタゲのパロディのようにも思うのだが、どうにも使い方が唐突すぎて。

いやー、真面目に読み直すと、超とエヴァがあまりにも不憫でね。
逆に言うと、今のままだと人格破綻してないか?と。
もしくは人格者過ぎやしないか、と。

だって、超のいた未来はどうなったのか、とか。
明日菜が目覚めた130年後のエヴァはどんな経験をしてきたのか、とか。
やっぱり疑問に思うのだよね。
で、あえていえば彼らはバッドエンド的な世界にいる。
その彼らがそのあたりのことはおくびも出さずに、ネギや明日菜たちを救う、というのが、どうもピンと来ない。さすがに。

超は一応彼女の世界を救おうと思って相応の負債を背負うのを覚悟の上でネギの世界にやってきて、それなりの事件を起こしていったのに、その要素がすっかり消えている。
もっといえば、彼女が未来に戻ってからの、このネギま!世界に起こったことをどう知ったのか。

簡単にいうと、神様過ぎるんだよね。その全能性が。だから、全然リアリティを感じない。

エヴァにしても不老不死という特徴から結局のところ超を同じような能力を身につけているわけで彼女も実質的に神に近い。

でもさ、ふたりとも、もっと人間らしかったというか。ちゃんとキャラとして愛すべきところ、嫌なところ、両方ちゃんとあって、それなりにこのネギま!世界をかき回すキャラとして活躍してきたはずなのに、最後の最後で、格好良いことを言ってるけど、まるでロボットみたいに物分りが良すぎて。あるいは達観しすぎていて。現在時間に残ってるエヴァのことまでどう対処したものか。

うーん、端的に、二人のエヴァを同時存在させたのはやっぱりポカミスだと思うな。

いや、魔法世界で偽エヴァが出てきて、かつ、ずっと居座り続けた時にも同じような疑問は感じていたのだけど、あの時は、偽エヴァしか出てこない。本体と偽物が同時存在することはなくて、しかも偽物の方が自身を偽物と意識していたから、そこは本物のエヴァと混同する要素はなかったわけだけど、今回の未来のエヴァはね。せめて衣装をすっかり変えて、別人物とわかるようにして欲しかったな。どうも、変な感じがして困る。

それから、やっぱり、明日菜が100年の眠りに旅立った直後に130年後からの明日菜が戻ってくる、というのもね。

この場合、表層人格の明日菜はちゃんと他のクラスメイトと同じように加齢して死ぬことができるのかな?

何が言いたいかというと、もしも彼女が実質的に不老不死だとすると、この場面はむしろ明日菜にとって後々苦痛を与えるだけなんじゃないかな、と。なので、みんな喜んでる場合ではないんじゃないの?と。

つまり、このネギま!世界は、時間が止まった世界にしたいの?それとも、流れる世界にしたいの?ってことで。

前者なら、不老不死の存在が跋扈してもいい。だから、超、エヴァ、ザジ、茶々丸、あとは明日菜がいてもいい。あるいは、半魔族という点では、龍宮や刹那がいてもいい。

でも、後者の時間の流れる世界にするなら、不老不死の問題はやっぱりちゃんと扱ったほうが良かったと思う。

それが最初にシュタゲに触れたワケの一つなのだけど。

死ぬ死なないはとんでもなく大きな違い。
しかも、前回の話で、委員長が超高齢まで生きて明日菜との再会に執着していたことを描いていたわけで。それなら、死なないことの重さもそこにはある。

本来だったら、このあたりの疑問は千雨が作中でつぶやいてくれて、部分的にはその回答が得られることが多いのだけど、もうそういうことすらやめてしまった。

・・・ってここまで書いてきて気づいたけど、なんか、もうスティーブン・キングの『ミザリー』の中に出てくるミザリーそのものだな、と感じてきて、ちょっと目が覚めたw

まぁ、あんまりうるさいことをいってもしゃあなしなのかもしれないけどさ。

でも、時空移動とかするなら、生命は大切にして欲しいわけで。

なんか、ネギま!がそういうところをとても安易に扱っているのが気になって。

実は、魔法世界編の最後で、明日菜があっさり魔法世界住人を復活させたところもちょっと嫌だったんだよね。ためがないというか。死ぬって、たとえ物語の中であっても決して軽んじてはいけないものだと思っていて。なぜなら、誰かが死ぬ場面はやはり悲しいわけで。それがある方法で後日、復活できるにしても、それ相応の過程が必要だと思うので。そもそも魔法世界人の場合、死ぬと言うよりも文字通りデータが消えるという感じもあって。実体が稀薄だから生命ではないというのも、SF読みにはバカなんじゃないの?といわれそうだけど、でもねー。連載中の感想でも書いたけど、多分表現コードの問題とかもあったのかもしれないけど、茶々丸がフェイトの後ナンバーに切り裂かれるところも、嫌だったんだよね。ロボなら壊れてもいいって感じで。じゃ、あのパクティオの時の茶々丸の魂問題にどうしてあんなに固執したんだよ、と。・・・なんてことを思うと、なんかもうやっつけで物語を進めているようにしかみえない。(やばい、またミザリー化が・・・w)

あと2話を楽しみにしたいのは確かだけど、しかし、この353時間目の扱いはやはりあまりにも安易で、残念。

ホント、もったいないよ。
この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 魔法先生ネギま! 353時間目... | トップ | 魔法先生ネギま! 完結予想6 »

UQH/ネギま!」カテゴリの最新記事