matasaburo3の散歩日記

日本各地を旅しながら、日本の四季を撮ります。
又、世界各地の街を巡りながらの印象記やあれこれ。

テクノロジーと人間

2023-09-01 16:04:05 | 知の散歩道

 テクノロジーは哲学の重要なテーマ

であり続けています。

 

カント(1724-1804年)は

「科学が万物を説明するなら人間の

価値や自由はどこにあるか」と思索

し、ハンナ・アーレント(1906

ー1975年)は原子力を「宇宙の

力」と呼び、自然の中に本来存在し

ないものを導入することで起こりうる

問題を考察しました。

 

1980年生まれのドイツの哲学者

マルクス・ガブリエルは、人工知能

(AI)を「異星人の知性」と呼び、

利用にあたっては倫理的知見の導入が

不可欠と説きます。

 

「AIの驚くべき点は、我々の身の回りの

環境に知性を与え、人間と相互作用する

存在であるということだ。」

 

「AIの脅威とは何かといえば、それは

悪用だ。人間の悪が増強され、独裁や

犯罪などに使われる事態こそ恐ろしい。」

 

IT(情報技術)が監視社会や全体主義

を生み出すかとの問いには、「人間の

行動を捕捉しコントロールすることは、

いつの時代も全体主義の夢だった。

それが技術的に可能となる時代に近づ

いている今、テクノロジーは全体主義

の担い手になったとみることもできる。」

 

「人間的なテクノロジー」の発展を願い

「あらゆる技術は人間の利益に完全に

沿うものでなければならない」と説き

ます。

 

(日本経済新聞、2023年7月14日

「テクノ新世」より引用しました。)

 

 


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