いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

アラン使道伝★20

2014年12月03日 | アラン使道伝
〈あらすじ〉

ムリョンは、アランの体を乗っ取ろうと走り出すが、
ムヨンの手によって消滅させられた。
妹を滅したムヨンは、自らを刺して自分もともに消えていった。

「わたしの息子……ありがとう……」
母はアランに目をやり、そっとうなずく。
ウノの腕の中で、母は息絶えた。

ジュワルは、ムリョンが死んだことを感じて絶望する。
次々によみがえる醜悪な殺人の記憶の中で、
このさきどうやって生きてゆけばよいというのか……。
ジュワルは声を上げ、泣き崩れた。

天界では、閻魔と上帝がムヨンの消滅を残念がった。
欲望に生きたかったムリョンには、消滅こそが罰なのかもしれなかった。

アランは、死の真実を明かせず、地獄へいくのもかまわないと思っている。
そうすれば、彼を忘れずにすむのだから。
しかし、ウノはムヨンにある方法をきいていた。
黄泉の森の生死簿を見れば、アランを死にいたらしめたものの名がわかるはず。
「お前は満月までいくことはできないからな。俺は見てくるよ」
「いやよ!」
アランは即答した。ウノの身が心配なのだ。
そしてやはり、彼を忘れて天上へいくことが嫌なのだった。

ウノは巫女に相談に行った。
黄泉の森へいけないことはないが、道案内がいる。
アランとともに、意識だけ出かけてゆけば大丈夫だろう。
ウノはアランをやさしく諭す。
最初からあきらめるなんて、アランらしくない。何か方法があるかもしれない。
後のことは真実を明かしてから考えればいい。
そもそもの気持ちを思い出すんだ。

アランは、死んでしまったイ・ソリムに誓ったことを思い出した。
きっと死の真実を明かしてあげる、と。

ウノは、チェ大監の見張りに協力してくれた怨霊たちの願いをかなえてやった。
残された息子の名付け親にやってほしいとか、
慰霊碑を立ててほしいとか、彼らの望みはささやかなものばかりだ。
ウノは彼らのために骨をおってやり、みな満足して成仏していった。
「ここでの俺の役目は終わったようだ」

ウノとアランは川辺を散歩している。
「満月2回分なんて、あっという間ね。
わたしがいなくなっても、ここの時は流れていくわ。でしょ?」
「光陰矢のごとしという言葉が嫌いだった。つらい時間はゆっくりとしか流れなかったから。
だがお前といると、無情にもすぎてゆく時間が恨めしい」

アランは思う。
(花の散った後にはまた花が咲き、風が吹きすぎた後にはまた別の風が吹く。
でもわたしは、この思いを永遠に抱いてゆくわ。
天上にいけばわたしが使道を忘れ、地獄に行けば使道がわたしを忘れる。
たとえお互いが誰かわからなくなっても……)
ウノは思う。
(俺は俺の心でお前を見つけてみせる。
すれ違ったとき、お前を見て涙を流す男がいたら
その時は俺だと気づいてくれ)
「アラン、愛している」
ウノはアランに口づけをした。

ジュワルは、崖の上から身を投げた。
自分がイ・ソリムを投げ捨てた崖の上から。
卑怯な自分が許せなかった。アランとの出会い、イ・ソリムの想い出。
もし生まれ変わって出会うことがあったら、その後ろ姿だけを眺めていよう。
もう二度と、愛すまい。

ウノは村にお触れを出した。
この村の使道は、王命によって出自の貴賤に関係なく、承認されることになっている。
村人の総意でふさわしい使道を選ぶように。
村人たちは笑って本気にしないが、ウノは本気である。

トルセとパンウリはあらためて将来を誓い合った。似合いのふたりだ。

アランとウノは、巫女の協力を得て、黄泉の森へと出かけてゆく。
三途の川へいく途中でアランは針母に出会い、
実の母の死の場面を見せてもらった。
母が、自分を深く愛してくれていたことをアランは知った。

生死簿の倉庫には、番人がいた。
中にいられる時間は限られている。その間に望みのものを探し出せねば、二度と帰れない。
ウノは覚悟を決めて中に入った。
山のような記録の中から、どうやってアランのものを探し出す?
「望みを心で念じよ。手の甲に描かれた点が五つ消えるまでだ」

ウノは記録を探すが、目当てのものが見つからない。
焦りを抑え、強く念じると、それは見つかった。
アランを死に導いたのは誰なのか教えてくれ……。
記録簿には、イ・ソリムの文字が浮かび上がった。
アランを死に導いたのは、アラン自身なのか?
ウノの目に、自分の記録が目に入る。
死者の帳簿しかないこの倉庫に、なぜ?
記録によれば、彼は6歳で死んでいる。上帝の記憶が呼び起される。
「今までの人生が俺のものでないなら、誰のものだ?玉皇上帝!」

気づくとウノは天界にいた。
「すべてはお前が始めたことかもしれないが、
終わりにしたのは俺の意志だ。
母上をかんざしで刺したのも、自分の意志でやったことだ」
ウノは挑むように、上帝を見た。
「ここへ来たのはほかの用があってのことだろう?」
「アランを殺したのは、アラン自身だった。
ならアランは死ねぬ身だから、真実の鐘はならせない。
なぜこんな試練を?せめて答えのある問いをだすものだ。神とは公平なものではないのか」
「キム・ウノ、アランは天上に来たくて私に会いに来たのではない。
自分の死の真実と、自分が誰なのか知りたくてきたのだ。だから願いを叶えてやった。
お前が知った事実をアランが悟るなら、あの娘は報われたのだ。
キム・ウノ、そなたがここへきた理由はなんだ?」

ウノはアランを伴って急いで家路を急ぐ。
巫女は必死で鈴を鳴らし、ふたりを呼び戻そうとしている。
もうすぐ夜が明ける。このままだと、帰れなくなる。
アランは一足先に目覚めた。
ところが、アランの姿がどんどん消えていく。
「死道!大変です!」
ウノはまだ目覚めない。

アランは役所の前庭に立たされ、目の前に開いた地獄への入り口を見た。
使道、起きて!ああ、使道が目覚めないのはわたしのせいよ。
わたしを死に追いやったのも、わたし自身だったんだわ。
死ねないわたしはどのみち地獄へ行く運命だったのね。

ウノは目覚め、アランを突き飛ばして地獄の門へ吸い込まれてゆく。
天帝と閻魔と、取引をしたのだ。
自らの死、そのうえの地獄行きと引き換えに、アランが鐘を鳴らせるようにしてほしい。
「使道!」
アランは泣きながら、煙となって消えて行った。


ウノが消え、アランが消え、その後トルセは村の使道になった。
パンウリが始めたポッサムの店はおおいに繁盛し、大成功をおさめた。
チェ大監とコドルは怨霊となり、村をウロウロしている。

さて、ウノとアランはどうなったのか?

ふたりは現世を望んだ。
ウノは、トルセとパンウリの息子に生まれ変わり、
村の子どもに生まれ変わったアランと仲良くなった。
問題は、その事実をウノがまったく覚えていないこと。
「どうして忘却の井戸水を飲んじゃったの!飲んじゃダメっていったじゃない!」

すっかり成人したふたりは、まだ同じ問答を繰り返している。
「もうどうして飲んじゃったのよ!覚えてるのと思い出すのは違うのに」
「俺たちにとって一番大切なのは今だろう?」
ウノはいたずらっ子のように笑う。
「そうね」とアランもにっこりして、ウノにキスをした。
「思い出した?」
「う~ん、なんだか思い出せそうな気もするなぁ」
いつまでも仲の良いふたり。

(完)



仲良きことは美しき哉 実篤



前回に引き続き、正直、言いたいことは山のようにあった。
とりあえず最後まで観終わったら、
あれも書こう、これも書こうと身構えながら1時間観た。

んがっ、

終わりよければすべてよしっ!

これが許さずにおれようか、ぽわ~ん。

なんだかんだ不満のあったキッスシーンも、最終回だけに完璧。
見つめあうふたり。
互いを想う心の深さ。
親切に視聴者には伝わる心の声。
ああもう!ここはキッスしかないでしょう!
ピカー!
的な。

もちろんラストのアランからのキッスもよろしい。
ここはね、こういうキスでいいんですよ。
唇を押し付けた、的なあれで。
ウノからもっかいちゃんとしますんで。
惜しむらくは、もうちょっと時間が短い方がよかった。
3秒!3秒がジャストでしょう!

もう、いい!これでいい!

ムヨンがヤギでもどーでもいい!

まぁ……それは嘘ですが……。
ジュワルは死神として転生したのに……ムヨン……ヤギ……。

だんだん落ち着いてきたので、
山ほどのいいたいことから少しだけ書いときますね。

・生死簿の存在

あんなぁ、こんなん出した時点で、これまでの軌跡台無しやん。
はじめっからこれ見たらええやん。
しかも案外簡単にみつかっとうよ。
これで……これでいいのか、アラン、ウノ。

・よくわからん含み

霊に惑わされずに進むのよ~と言われていたのに、あっさり針母についてゆくアラン。
そして自分のお母さんが死んだ様子を見せられる。
この件に関して一切のフォローなし。
これなんのため?

自分が6歳の時に死んでいたことを知ったウノ。
「これまでの人生はいったい誰のものだというんだ!」
まかりまちがえば、ここから「アラン使道伝2」が始まってしまいそうな
壮大な新事実発覚(ウノにとって)だというのに、華麗にスルー。
上帝への怒りの導火線くらいの扱いだが、いいのかこれで。

・アランの死の真相

え?自業自得ってこと?
なんで?
何がわるかったの?
刺さるか刺さんないかわかんない小刀の前に勝手に飛び出して死んだから、自殺?

・とんち閻魔

「アランの死はアランのせいなんだけどアランは死なないからアランの鐘がなることはない」
とんちクイズか!なめとんかワレ!

・ムリョンちゃんとウノオンマ

あっさり死にすぎなんじゃぁぁぁぁぁ。

・ムヨン

ヤギ……。


ええ、やぎですよ。やぎですとも!

トルセとパンウリのラブラブエピソードもいいんだけどさぁ。
こういうの、主役で観たいんだよ、主役で!

なんだかんだ文句はあるけど、
「なんで忘却の井戸の水飲んじゃったのよ~」っていうアラン子役もかわいいし、
「飲んだから全部忘れた」っていうウノの話も、
もしかして照れ隠し的なウノの嘘じゃね?って気がしないでもないし、
ラストシーンかわいかったんでしょうがない。
許そう。

まとめの方ではネタバレしないつもりなのでここで書いておくと、
ドラマ全体としてネタを盛り込みすぎた感がある。
ムリョンとムヨンの因縁なんかはあきらめて、
もっと単純な悪役に徹した方がよかったんじゃないかな。
いろいろな秘密を隠したりばらしたりのバランスが悪かった。
視聴者は神の視点でなんでもわかってるのに、
登場人物たちは知らないことが多すぎて、いちいち「そうだったのか!」シーンを
いれないといけないので、話のテンポが悪くなってる。

あと、天界システムの整合性が取れておらず、そこかしこにほころびが……。
脚本家は納得してたのかも知らんが、わたしには伝わってこなかったな~。
最初のころの派手なCGも終盤は影をひそめ、
大事な対決シーンはあっさり終了。
ラスト近くはもうちょっと盛り上げてほしかったぜ。

アランもウノも急に消えてしまって、
残された皆さんは一時、とっても悲しい思いをしたと思うんですよね~。
ウノはトルセとパンウリの子として生まれ変わってましたけど、
アランちゃんはどこの娘さんになってたんでしょうか。
針母のとこの娘さんの子だったらいいな、と思う今日この頃です。


とにもかくにも楽しく観ていた配信も終了。
これにて一件落着です。
後半は文句もいろいろ言ったけど、
やっぱり使道はかっこよかったし、アランとウノカップルはお似合いで楽しかったです。
カムサハムニダ~!


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2 コメント

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視聴ごくろーさまでした (かずゆいまま)
2014-12-04 10:10:17
ビスコさん、こんにちは!

とうとうアラン使道伝、視聴完了ですね!
感想も共感しまくり。ほんとなんか最後のキスで全部帳消しかいって感じでしたね。
あたしはアランの死の謎がピンとこなくて他のブログ読んで納得したくち。あれわかりにくいよね!
そしてムヨンのヤギってあれ笑うとこだったのかしら。

ま、ストーリー的には後半微妙になっちゃったけど
ジュンギ君は格好いいし、ミナちゃんは可愛いから許すわ。
他でジュンギ君のアクションを見たいって思わせたドラマだったかも。

20話視聴お疲れ様でした!次は何を見るのかな~?
終わりよければ (ビスコ)
2014-12-04 22:21:21
こんにちは~!
もう、終わりよければすべてよし、ってことで。
アランの死の謎について、
アラン自身は「ウノの母上に刺された」と言っていましたよね。
そのあと、自分自身が原因だった、と気付いたわけだけど、
そういやわたし自身あんまりピンと来ていないなぁ。自殺?
ウノも取引して地獄へ行ったはずなのに、
結局上帝が恩赦で生まれ変わらせてやってるし、取引の意味ナス!
アランが中途半端に人間にならず、幽霊のままだったら面白かったのになー。

ははは、まだまだ言いたいことあったみたい。
ジュンギくんの作品はあまり観ていないので、
次は「イルジメ」観たいです。

あ、でもチャン・ヒョクの「ありがとうございます」を
ちゃんと観てからかなー。
かずゆいままさんのラインナップからはますます遠ざかりますが……。

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