fantasia*diapsida

とりとめのないメモの山

Pachypygus gibber:

2007-05-09 00:00:00 | biologie*

スーパーマーケットと言えば、ある意味海洋生物の宝庫だ。
魚を買えばアニサキスは言わずもがな、鰓には吸虫、運が良ければ口腔にウオノエ
イカの寄生虫の多さはまったく感嘆すべしであるし、
シラスを探れば甲殻類の幼生に、時にはヤムシなど。
二枚貝の中のカクレガニなどはお馴染みだろう。


で、今回マボヤHalocynthia roretzi を開いてみたのだが、
いや、その正にカタユウレイボヤCiona intestinalis を拡大したような構造も魅力でありながら、
これが実に多くの寄生性カイアシを育んでいる(しかも変な形!)ものでして。
鰓の内側、咽頭部から17匹見つかったのが、

節足動物門 Arthropoda
顎脚綱 Maxillopoda
橈脚亜綱 Copepoda
ホヤノシラミ目 Notodelphyida
ホヤノシラミ科 Notodelphyidae 
ホヤノシラミ Pachypygus  gibber
                     である。
いや、4mmほどの黄色いヤツが鰓にくっ付いている様は、一瞬ではカイアシとは思えなかった。

ところで、実は買ったマボヤの脇にユウレイボヤの出来損ないみたいなものがあり、
これも解剖してみると、どうやらホヤノシラミであろう(以外に似たものがいない)カイアシを8匹ほど発見。

さて、マボヤの奴もユウレイボヤの奴も両方明らかにホヤノシラミと思えるのだが、
困ったことにこの2つは色・形・大きさが明らかに異なっている。

私が同定に一般的に使うのは、北隆館の新日本動物図鑑なのだが、
そいつに載っているホヤノシラミ目はPachypygus  gibberのみ。
なんか実際殆ど研究も進んでないのか、ネットなどを探しても情報はごくわずか。
こいつらは別種なの?それとも宿主の違いが形態に影響、とか?

他に、どこにも似たような形のものが載っていないカイアシ(眼点あるし、これは間違いないと…)も出た。
ひょっとしてホヤ一体から新種続々?!

取り敢えず今はエタノールで固定してあります。
また今度調べよっと。


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1 Comments

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発見! (まきの)
2007-05-14 21:23:03
まきのです。検索して見つけました。
俺もブログやってるから暇だったら見てみてー。
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