霞食怪獣

川上作曲動物園

気仙沼にて

2013-10-18 23:30:18 | Weblog
先日10月13日にほぼ日帰りで気仙沼に行って参りました。
智内威雄さん、吉田葵さんのコンサートでした。

コンサートで関わったのは民話「みちびき地蔵」の音楽と語り。
「銀河鉄道」に引き続いて左手のためのこの「みちびき地蔵」の楽曲を作り智内さんが弾いてくださいました。
智内さんのピアノ、吉田さんの語りも双方本当に素晴らしく、二人のリハーサルを聞いてこれは何としても気仙沼の地で聞かなければ、
と思い、行く事に決めました。

本番は更に想像を超えていました。そして全ての演目が本当に素晴らしかったです。
吉田さんの語りと歌には芯があり、あたたかく伝える丁寧さに満ちていました。
智内さんのピアノはいつもにも増して音の発せられる瞬間から音の止む瞬間まで、
聞き手に余すところなく聞かせ、凄まじい集中力でした。
特に入魂のシャコンヌが聞けた事が本当に良かったです。


また、昼に訪れた気仙沼の様子も全て様々な想像を超えていました。
ほぼ日帰りでしたが、コンサート前の数時間にリアス・アーク美術館~港~岩井崎周辺に訪れました。
言葉では語りつくせない程の事があった後の爪痕。復興の現在。
そして何よりも今なお美しい景色や人々の心を感じました。

あの事があってからの東京あるいは関東に居る人々の心自体が実は未だ立ち上がっていなかった事に、
気仙沼に来て感じて、気づきました。勿論自分も含めて、です。
あの地震の事を忘れたわけではなくても、それによって人同士で失った心の部分をしっかり認識しないままできないまま、この2年半が過ぎたのではないか、、、遠く離れた気仙沼の様々な景色を見て、やっと気づけた気がするのです。

忘れてはならない事。
そしてもっと重要なのは、それは今尚続いているという事。
それは本当に実際に感じてみなければ分からない事でした。
今だからこそ沢山の人に訪れて、その目で見て、どうかその身で感じてほしいと思いました。

私も何としてもまた伺いたいと思います。
改めて、亡くなった全ての方々、今復興に向けて頑張っていらっしゃる全ての方々の為に、祈ります。