霞食怪獣

川上作曲動物園

図録

2009-07-27 20:41:12 | 作曲
                      霊毛です。

一昨日と昨日長野、北アルプス展望美術館(池田町立美術館)で演奏してきました。
憧れの水木しげるさん妖怪展での妖怪演奏。
http://pboxxweb.ning.com/events/yao-guai-gong-yan-zhang-ye

妖怪LIVE:2009年7月25(土)ー7月26日(日)
@北アルプス展望美術館(池田町立美術館)
2009年7月25(土)16:00-
2009年7月26(日)11:00-

妖怪カンパニー団員;
作曲、演奏 : 山宮英仁(per) 川上統(vc,bass)亀井庸州(vn,尺八)
新美桂子(vo,ocarina,kasspad) 服飾作家 : 井桁修平 ダンサー : 朧




僕にとって幼少期から音楽以外で多大なる影響を与えられたものは大きく分けて3つあります。
一つ目は動物、二つ目はウルトラ怪獣、そして三つ目は水木しげるさんの妖怪。

この三つに共通するものは何かと申しますと・・・
「図録によってこどもに伝わっている」という事なんです。
こどもにとって絵や写真のついた本というのは、最も解りやすく、最も不可思議なものであり、まずその「絵や写真が指し示す名を知り、心にインプットする」という事が何より愉しいのです。
そして図録は大事な知の確認作業であり、それ以外の受容が各々違うのですが、
その時の受容形態の違いがとても面白いのです。

ウルトラマンを幼少期に見ていて、何が楽しかったかというと、毎回未知の新しい怪獣が出てくる事なんです。
そしてその造形と、逸話と名前と戦いぶりの全てが焼きついて、尚且つ最後は倒される・・・

インドの曼荼羅のような存在ではございませんか。


そして水木さん妖怪の受容も僕にとって不思議なものでして、
家にある妖怪事典や友人の家にある妖怪事典・またはその友人が持っている妖怪知識・・・
といったものが、混ざり合って受容されてきました。

「他にどんな妖怪がいるんだろう?」「どんな妖怪の絵があるんだろう?」

そんな事を思いながら、色んな妖怪を知りたい欲のまま覚えていきました。
ちょっと怖い・・・と感じる事も「知りたい・・・」と思わせる一因になり、これはまた後述いたします。

小学生低学年の時に丁度80年代の鬼太郎の放送がやっていて、
そのリアルタイムで入っていく知識も大きかったのですが、
何より図録で水木さんの妖怪の絵を見る事自体がとても愉しくて堪らなかったのです。

こうしてインドア系こどもの僕は、着々と脳ハードディスクの中身を勉強以外の知で埋め、クラスの端の奇妙な児童に相成るのですが、どうしてこんなに図録を見るのが愉しいのかというと、「個性的な形と名と内容が一致する感覚」が好きなんです。

そこでそのルーツになるのは生物図鑑。
生物の多様性は身近ながらに信じ難い程の不可思議。
しかしてそれを明快に写真や絵でその姿を提示し得るもの。
尚且つそれがどういう名でどういう内容のものなのかを知る事ができる図鑑というものは宝箱のような代物でした。

妖怪のところでちょっと仄めかしたのですが、そこで大事なのは、ちょっと怖いという事。
つまり見て知る事に小規模の衝撃があるのですね。
サメとか、凶悪そうな虫の写真や絵はこどもにとって、やはり何らかの怖さを感じるに余りある代物でした。でもそのちょっとしたショックのような知覚の異物感が、「また見たいな・・・」と思わせるわけなのです。

最近、久々にそんな感じの本に出会えたのが、深海魚の本。
『深海魚―暗黒街のモンスターたち―』尼岡邦夫


これはとても素敵にギョッとできる図鑑です。
「うわああ!!」と知的に愉しめます。


さて話がずれましたが、生物は身近で遠く、そして現実にいる不可思議として、存在しているのですが・・・妖怪はもっと面白く、想像と驚きの心を共通認識として見えるものにしたら、これは凄い存在感が表出しているのですね。
水木さん妖怪のことが好きなのは、更にそれが活き活きしてるからなのです。

鉱物や天体も好きなのですが、どうも生きているものの方に興味が沸いてしまいます。
それは図録として、見た上にそれが活動しているという事の想像がこの上なく楽しいからかもしれませんね。

生物の曲を多く書こうと思っているのは、勿論イマジネーションの元になるという事もあるのですが、生物や妖怪や怪獣のように曲達に活き活きと個性的していて欲しいという願望があるからなのです。
それを集めたら図録のようにわくわくしたものであると良いな・・・と目論んでます。

works update vol.18

2009-07-12 13:25:50 | 作曲
   ハヤブサ改


ああ・・・以前の日記からおよそ4ヶ月・・・
中々書けずにすみません・・・

未だに気の休めない最中なのですが、一曲アップロード致します。

「ハヤブサ改」
2年前の逗子市文化プラザでのこどもフェスティバルというイベントの為に作った、ヴァイオリンとピアノの為の曲「ハヤブサ」という曲がありまして、これをヴァイオリン2本に増やしたものです。
グリッサンドがヴァイオリン2本で奏する事で強化されてます。
本家の前に「改」をアップしてしまうのもムムムという感じなのですが、
ドラゴンボールも「改」と言ってますし、良いではありませんか2009。


お聞きになられる方はこちらからどうぞ。

ハヤブサ改



この曲もかなり聞きやすい類の曲ですが、結構気に入ってます。
これは随分と穏やかに飛んでるハヤブサですが、もし出来たら今度は最速力のハヤブサも書いてみたいです。

ちなみに、前述させていただきました、逗子でのこどもフェスティバルですが、今年も参加しておりまして、
8月9日の10時半から逗子文化プラザさざなみホールにて「ことばアンサンブル」という催しで演奏会を行います。
http://www.bunka-plazahall.com/moyosi/0908.html#03

子供に向けて、一昨年の「どうぶつ」昨年の「えほん」今年は「ことば」という風に趣向を少しずつ変えて取り掛かっております。
がんばります!