20日の記事 <ゾウとクジラの対話> でライアル・ワトソンが出て来て思い出しました。
彼はRYOKYU ENDOの音楽アルバム『Water Planet』にライナーノーツを寄せています。
このシリーズ、5つあって、どれもいいですがしいていえばわたしは『Solar Harmony』が太陽というだけあって特にあかるくてさわやかでお気に入りかな?
指圧師であり、僧籍も持つRYOKYU(遠藤喨及)さんは歌舞伎の人間国宝・片岡仁左衛門さんを指圧治療されてたようで、その片岡ファミリーが『Song of Pure Land』というアルバムのライナーノーツではこんなエピソードを披露しておられますが、それ、ナカナカいいのでまず一部ご紹介。
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蓉有子(仁左衛門次女)●「お父さんも、もう最後の方は、治療を受けられる状態ではありませんでしたけど、遠藤さんの手を握っていたら安心してね・・。・・全然先生ぶったりしないのよ。うちへ見えても、台所が一番落ち着くとか言っちゃって、台所でみんなとお茶飲んでるし。」
秀太郎(仁左衛門次男・歌舞伎俳優)●「うちのお父さんにしたって、人に賞賛されたいとか何とかが全然なくて、とにかく一生懸命に、自分の道に打ち込んでやっていた結果として、人に認められ、賛嘆されていったんだし。お父さんと遠藤さんとは、全然世界は違うけど、その辺に共通しているものがあったんだろうね。」
静香(片岡仁左衛門五女・新劇俳優)●「それが、お父さんとの縁だったんじゃないかしら・・。」
我當(片岡仁左衛門長男・歌舞伎俳優)●「やっぱり、こういう本当に心がこもっていて、かつ新しさの中に古典的な感覚が調和している音楽というものは、決して単なる一過性のものではないし、みんな古典みたいにいつまでも、それこそ孫の代までも聴いていって欲しいなと思うね。」
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『Luna Spirit』というアルバムのライナーノーツでは京都市児童福祉センターの久賀 谷洋さんという方がこんなことも。
当時、保育所で最年長クラスを受け持っていた私は、昼寝の時間にこの曲を流してみた。年長児ともなると、寝つくのに時間がかかり、その上、とびきりにぎやかなクラスであったからである。ところが、このCDを流すといつのまにか部屋から声が消え、子どもたちはふとんの中で思い思いに寝ころがっていたのである。
結局、その日以来、私のクラスでは「ソング・オブ・ピュアランド」が昼寝のメロディになった。やがて昼寝の時間になると、誰ともなく子どもから、“昼寝の曲かけて”と言いにくるようになった。
私は現在、知的「障害」児の母子通園施設に勤めている。ある時、曲を流すとそれまで不機嫌で泣いていた一人の子が静かになり、とても穏やかな表情となった。なんとやわらかい表情をしているのだろう。曲を全身にしみわたるように受け止めている姿に、その感性に、私は感動せずにはおれなかった。
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では、長くなりましたが、最後にライアル・ワトソンのライナーノーツ。
ROKYU ENDOの「WATER PLANET」は「癒しの音楽」だ。
宇宙の遥か彼方から、黄金の花びらが舞い降りてきて、我々を優しく包み込んでくれるような旋律は、まるで、極楽にでもいるような心の安らぎを感じさせてくれる。その刹那々々に、生死をも越えた無限で偉大な空間に身を委ねている自分を発見するのだ。
~中略~
全世界に張りめぐらされたコンピュータ・ネットワークに支配されつつある現代人類。本当は、地球は一つの生命体(ガイア)であるのに、すっかりそのことを忘れ、高度なストレスにさいなまれている都市生活者。彼らこそ「WATER PLANET」によってもたらされる「癒し」を最も必要としているのである。 ~ライアル・ワトソン~
RYOKYUさんのSHIATSU
http://www.taoshiatsu.com/