華氏451度

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与党、国民投票法案成立強行を「共謀」す

2007-02-14 23:40:26 | ムルのコーナー


 野良猫のムルと華氏宅の居候トマシーナが、今夜も例によって公園の隅で――。

トマ:ねえ兄貴、こんなニュース知ってる?

【自民、公明両党の幹事長、国対委員長らは14日午前、都内で会談し、憲法改正の手続きを定める国民投票法案について、民主党が衆院憲法調査特別委員会での審議に応じない場合は、与党単独採決で臨む方針を確認した。また、自公両党は5月3日の憲法記念日までに同法案の成立を図ることで一致した。】(2月14日付、時事通信配信記事)

ムル:ふ~ん。おまえ、猫のくせに、しゃかいじょーせーとかに興味あるのかよ?

トマ:(何言ってんの。兄貴の影響じゃん。)興味とかって言うんじゃないけどさぁ、人間と暮らしてると、いろいろ耳に入るでしょ? で、人間の世の中って、僕らには理解できないことばっかりだなーって感心してるわけ。国民投票法案とかって、そんなに急いで無理矢理にでも通さなきゃいけないものなの?

ムル:な、わきゃねーだろ。

トマ:華氏はね、国民投票法なんか、全然必要ない法律だって言ってる。少なくとも今の日本には、って。そうなのかな。

ムル:そうなんだろうな。ま、その辺はちょっと譲って、「あった方がいい」「あってもいい」法律だとしてもだよ、そんな急ぐこたぁねえやなあ。5月3日までに成立させるって? 普通に考えてみろよな。それまでに成立しないと日本はニッチもサッチもいかなくなるとか、国民が困窮するとかっていう話じゃないだろ?

トマ:うん、そうだよね。それなのに、なぜ強引にでも通すって言うんだろ? 単独採決なんて、普通、やっちゃあいけないことなんじゃない?

ムル:そう。議会制民主主義、ってやつを掲げている国ならばね。今の与党ってのは、議会制民主主義に宣戦布告してるんだよなー。日本の国民って、完璧に馬鹿にされてるっていうか、舐められてるよなあ。そんなこと言っても国民はボーッとして気付かない、怒らない、と思われてるんだぜ? こんなにコケにされて怒り狂わないってのは、おいらたち猫なんかにゃ信じらんないことだよな。

トマ:怒ってる人も多いと思うけど……。

ムル:多いか少ないか、おいらは知らねぇさ。ま、いることはいるだろうね。それも多分、少なくない数で。あちこちで集会とかも開かれてるそうだしさ。でも、ここが正念場なんだぜっ、ともっと身にしみて思った方がいいんじゃねぇかなあ。華氏のバカにもよくよく言っとけよ。「私は反対しました」なんて後で言っても屁の突っ張りにもならねぇぜ、って。

トマ:な、なんか兄貴も怒ってない……? 

ムル:けへへ。ひとごとながら腹が立つ、ってやつかな? 共謀罪がどうとかっていう話もあるけど、「単独採決の宣言」なんて、ほんと与党の「共謀」だぜ。

トマ:何罪の共謀?

ムル:何罪かね。名称は何でもいいけど、主権者たる国民の権利を尊重する義務を放擲し、民主主義に敵対した罪。公僕にあんなことを言わせちゃ、絶対にいけないと思うぜ。1度舐められたらおしまいだよ。いや、もう1度どころか何度も舐められて……舐められっぱなしかも知んないけどさ、そろそろ本気で踏ん張らないと――いや、踏ん張ってきた人間が本気じゃなかったなんて言う気はねぇよ、むろん本気だったと思うけどさ――、マジでやばいんじゃねぇかなあ。

トマ:踏ん張るって、どんなふうに?

ムル:踏ん張り方のマニュアルなんかねぇさ。それぞれの場所で、それぞれにできることを、っていうしかねぇけど。華氏にもそう言っとけよな。 
コメント (4)
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