
バスラの諜報部員拘束・英兵炎上戦車突入民間人殺傷事件についての英軍サイドからの報道のなかでは、一番スジが通ってるというか、「まー、コレなら納得できないでもないかな?」と思うことができたのは、サンデータイムズの記事。 タイトルはSAS in secret war against Iranian agents(イラン工作員とSASの秘密の戦争)。SASの活動を知る人物からの情報によると、英軍の安全を守りイランのから新型の爆弾が持ち込まれるのを防ぐために24人編成の強力なSASチームがバスラに入っており、そのうちの二名が拘束された英兵。「武装勢力の(イランからの)ルートを割り出し、武装勢力を拘束あるいは殺害すること」が、このチームに与えられた任務だったそうです。
これなら少しは納得できます。以下は記事に書いてることではないのですが、もしこの記事が正しければ、諜報部員が拘束時に持ってたワイヤーだ対戦車砲だという偵察には不要な、ワケわからん大量の武器は、はじめから彼らが持っていたものではなく「任務で拘束あるいは殺害した武装勢力が持っていたもの。証拠品?として押収し基地に持ち帰る途中だったもの」という言い訳がなりたつからです。これなら、まあ、わかる。イギリス側は当初、ふたりは「民間人から情報収集(すなわち聞き込みね)をしてた」という情報を流してましたが、これはいくらなんでもおかしい。たしかにアラブ風の格好はしてますが、ふたりの顔はどっからどうみても西洋人。こんな人たちが「聞き込み」してたら、怪しまれるに決まってます。それに聞き込みや単純な偵察に対戦車砲なんて必要ないもんね。
だけど、それでもやはり、腑に落ちない点は多々あります。たとえば、ふたりが乗っていた白い車。写真を見ていただければおわかりの通り、英軍は拘束事件発生後すぐ、車を「確保」、戦車をはりつけ民間人へ銃と砲筒を向けさせて、この車をイラク側に渡さないようそれはそれは厳重に守っています。なんでここまでしないといけないのでしょ? 上記のような「まともな」任務ならここまで必死に車を守らないといけない必要性はないはず。
一方で、9月19日のアルジャジーラTVは、バスラ選出のシャクイフ議員のこんなインタビューを放映しました。英兵拘束後、戦車突入前の話です(原文)。
「バスラ市民はふたりの外国人を捕らえました。ふたりはイギリス人のようで、(トヨタの)クレシダタイプの車に乗っていました。車には爆発物がつまれ、爆破装置が仕掛けられていました。すなわち、バスラの人々が集まる市場の真ん中で、この自動車を爆破させようとしていたのです。だが、バスラの人々はふたりを逮捕しました。ふたりはバスラの人々に発砲し、何人か撃ち殺しました。逮捕されたふたりは国家警備隊に引き渡され、現在はバスラ(警察)の情報局がふたりの身柄を拘束しています。しかしイギリス占領軍は今も警察署のまわりを取り囲み、ふたりを救い出して無罪放免にしようとしています」
◇ ◇ ◇ ◇
・・・「車は英軍側にあるのに、なんで爆破装置が仕掛けられてることまでわかるのら?」と突っ込みをいれたいような気もしましたが・・・・結局、真実は闇の中。なんせ、このトヨタ製らしい白い車に近づいたイラク人警官は、射殺されてしまったのですから。イラク当局も英兵を殺人傷害などの罪と同時に、「許可されていない武器を携行していた罪」「偽のIDを持っていた罪」で告訴したとアルジャジーラは伝えていますが、さすがに「自動車爆弾を市場の真ん中で爆破させようとした罪」は立証できなかったようです。そりゃそっか。証拠の車は英軍の手にあるのだから。
ハッキリしていることは、この事件でバスラ市民の反占領運動に火がついたこと。サドル派が少ない土地なのに(バスラではライバルのファディーラ党が強いのです)、住民は反占領のシンボル、サドル師の写真をかかげてデモを行いました。そして、事件発生からたった10日で英軍はバスラから逃げ出したのです。
サマワの自衛隊は、英軍のようにさくさく上手に逃げられるのか? サマワの対日感情は悪くないと思うのですが(希望的観測かもしれないけど)、なんせ自衛能力のない自衛隊ですから。心配です。
これなら少しは納得できます。以下は記事に書いてることではないのですが、もしこの記事が正しければ、諜報部員が拘束時に持ってたワイヤーだ対戦車砲だという偵察には不要な、ワケわからん大量の武器は、はじめから彼らが持っていたものではなく「任務で拘束あるいは殺害した武装勢力が持っていたもの。証拠品?として押収し基地に持ち帰る途中だったもの」という言い訳がなりたつからです。これなら、まあ、わかる。イギリス側は当初、ふたりは「民間人から情報収集(すなわち聞き込みね)をしてた」という情報を流してましたが、これはいくらなんでもおかしい。たしかにアラブ風の格好はしてますが、ふたりの顔はどっからどうみても西洋人。こんな人たちが「聞き込み」してたら、怪しまれるに決まってます。それに聞き込みや単純な偵察に対戦車砲なんて必要ないもんね。
だけど、それでもやはり、腑に落ちない点は多々あります。たとえば、ふたりが乗っていた白い車。写真を見ていただければおわかりの通り、英軍は拘束事件発生後すぐ、車を「確保」、戦車をはりつけ民間人へ銃と砲筒を向けさせて、この車をイラク側に渡さないようそれはそれは厳重に守っています。なんでここまでしないといけないのでしょ? 上記のような「まともな」任務ならここまで必死に車を守らないといけない必要性はないはず。
一方で、9月19日のアルジャジーラTVは、バスラ選出のシャクイフ議員のこんなインタビューを放映しました。英兵拘束後、戦車突入前の話です(原文)。
「バスラ市民はふたりの外国人を捕らえました。ふたりはイギリス人のようで、(トヨタの)クレシダタイプの車に乗っていました。車には爆発物がつまれ、爆破装置が仕掛けられていました。すなわち、バスラの人々が集まる市場の真ん中で、この自動車を爆破させようとしていたのです。だが、バスラの人々はふたりを逮捕しました。ふたりはバスラの人々に発砲し、何人か撃ち殺しました。逮捕されたふたりは国家警備隊に引き渡され、現在はバスラ(警察)の情報局がふたりの身柄を拘束しています。しかしイギリス占領軍は今も警察署のまわりを取り囲み、ふたりを救い出して無罪放免にしようとしています」
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・・・「車は英軍側にあるのに、なんで爆破装置が仕掛けられてることまでわかるのら?」と突っ込みをいれたいような気もしましたが・・・・結局、真実は闇の中。なんせ、このトヨタ製らしい白い車に近づいたイラク人警官は、射殺されてしまったのですから。イラク当局も英兵を殺人傷害などの罪と同時に、「許可されていない武器を携行していた罪」「偽のIDを持っていた罪」で告訴したとアルジャジーラは伝えていますが、さすがに「自動車爆弾を市場の真ん中で爆破させようとした罪」は立証できなかったようです。そりゃそっか。証拠の車は英軍の手にあるのだから。
ハッキリしていることは、この事件でバスラ市民の反占領運動に火がついたこと。サドル派が少ない土地なのに(バスラではライバルのファディーラ党が強いのです)、住民は反占領のシンボル、サドル師の写真をかかげてデモを行いました。そして、事件発生からたった10日で英軍はバスラから逃げ出したのです。
サマワの自衛隊は、英軍のようにさくさく上手に逃げられるのか? サマワの対日感情は悪くないと思うのですが(希望的観測かもしれないけど)、なんせ自衛能力のない自衛隊ですから。心配です。
イラク警察に逮捕された、アラブ服を着用し爆発物や起爆装置を所持していた英国の秘密工作員2人を「解放」するために英国の戦車が強引に監獄破りをして奪取したことが非難を浴びている中、実はデンマーク軍もこの奪還劇に参加していたことが明らかになった。1日付のクドゥス・プレスがデンマーク紙から引いて報じた。
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イラク警察官殺害に関与した2英兵を解放するために、バスラの英軍がイラク警察署センター(留置場)を襲撃した物議を醸した作戦に、デンマーク軍が加わっていたことがコペンハーゲンで明らかにされた。
事件後およそ10日経過した現在、デンマークのインフォメーション紙は、イラク駐留のデンマーク軍は、イラク人警官を殺傷した英兵2人を解放するために拘束されていたイラク警察の治安センター襲撃作戦に英軍と共に参加したと報じた。
同紙によると、デンマーク議会外務委員会は、物議を醸す急襲に参加した理由を問いただすために、デンマークのスーン・ガズ国防相を招致したが、ガズ国防相は自国軍が参加した事実は認めながらも、作戦に関しての論評を避けた。
http://www.qudspress.com/data/aspx/d31/15191.aspx