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欧州武者修行 対ブラジル戦  ☆ 後半に日本代表の未来を見出したと思いたい ☆  

2018年02月25日 | 日本代表(サッカー)
 ベルギーに遠征しての、ブラジル(2位)、ベルギー(5位)との対戦。最高のマッチメイクです。ガチの熾烈なアジア予選を戦ってはきましたが、それはアジア内での戦い。そして前回のニュージーランド、ハイチと、なかなか世界のトップ国との対戦がなく、ハリルジャパンの現在の世界での位置づけがわからなかったけど、今回それが測れる。いきなりワールドカップ優勝候補国の二国とやるってのもすごいけど。
 ブラジルの前回対戦は、2014年11月、アギーレ監督の時、その時の先発メンバー。



 この時は、アジアカップ前の選手選考的な要素も強かった。
 そして結果は4-0。ネイマール劇場と化した試合だった。ブラジルのショートカウンターは毎回見事にはまる。そして、ネイマールのスピードとポジション取りに日本のDF陣は対応できなかった。ブラジルに対しては必要以上にリスペクトする所があったけど、そういうの抜きにしても、日本代表のやりたいサッカーもできず、攻撃の糸口も見出せない試合だった。それから4年、今回は、ハリルホジッチのサッカーが、ハリルの選んだ選手がどこまで世界最高峰の相手に通じるかという所となる。

 この遠征で25人選ばれるけど、前回のキリンカップから外れた選手で気になるのは香川真司、小林祐希、武藤嘉紀。香川の選出外は、「このタイミングで外すか」と本人もショックを受けたみたい。ハリルの意図はどこにあるのか。香川はもう実力がわかっているから他の選手の可能性を試すのかという所なのか。絶対的な中心選手なら選出してるだろう、というのはある。
 同じ攻撃的な中盤の小林祐も、当落線上の選手だと思う。前回の試合ではその視野の広さと正確なキックはすばらしいと思ったけど、速い攻撃という所でハリルの戦術には好まれなかったのか?最強国相手に彼がどこまでやれるか見たかったけど。
 変わって新たに選出されたのが、ケガから復帰の長谷部誠(MF)、新たに中盤を試す意図があるだろうベルギーで調子の良い森岡亮太(MF)、長澤和輝(MF)。そしてベテラン興梠慎三(FW)も選出。西川周作(GK)、サイドの三浦弦太(DF)が入る。
 
 そんな中でのブラジル戦の先発。



 このメンバーは、現時点でのハリルホジッチの考える、最強国ブラジル相手のベストメンバーではないかと思う。
 トップ下にデュエルの強い井手口を選んだのがハリルの最大の意図を感じる。
 CF大迫は確定として、左に原口、右に久保がハリルの考える攻撃陣か。
 センターバック、吉田麻也と組むのは槙野。スピードも考えてのところか。

 キックオフ。ブラジル速い。パススピード、パスandムーブ、奪ってからの攻め上がり。そして高い技術でシンプルにつなぐ。ほんと日本代表が目指す形。
 ブラジル、攻撃的なイメージはあるけど、このチームのベースは守備にあるのではないかと思う。守備が固い。南米予選でもぶっちぎりの首位で失点も最小の3点という。
 そして前線にネイマールという絶対的エースがいるわけで。

 前半9分、先制点は意外な形で入る。検討中ではあるらしいけど、ビデオ・アシスタント・レフェリーによりビデオ判定の疑義が入り、審判員で審議した結果、相手CKの混戦の際、DF吉田が相手をホールドしたという事でイエロー、相手PKとなる。ネイマールが決め先制される。
 これは、相手チームからの要求で審議されるものではなく、それ専用で待機している審判がチェックしているというもの。
 タイムラグがあるから、ちょっと試合の流れも止まる感じで、やられた方にしたらなんか嫌な感じ。
 日本代表は、そこまで高い位置からプレスはかけない。あえてなのかよくわからないけど、高い位置からプレスをかけないと、逆にブラジルは自由に球をまわす。
 日本代表も前線でシンプルにパスをつないでペナルティーエリア内に迫るけどフィニッシュにはいけない。

 前半15分、またまた奪われてからのカウンター。ブラジル速い。必死にもどる日本代表だけど、山口蛍のあたりがファールをとられまたまたPK。キッカーはネイマール。しかし、川島がとめる!!!
 PK止めて士気があがる日本代表だけど、その後、井手口のクリアの失敗が相手のDFマルセロに渡り迷いなく利き足ではない方の右足で振りぬきミドルが豪快に決まる。これで2-0。
 ブラジルはネイマールにパスを送るけど、同じ仏リーグで対戦している酒井宏は臆することなく激しく当たってる。
 日本代表は、攻めた後のカウンターに弱い。
 前半36分、相手陣内でドリブルで攻める久保だけど出しどころがなく、奪われてのカウンター。一旦しのぐも、攻めるポイントがわかってるサイドを上がったブラジル選手にパスが渡り、クランだーでの速いクロスが入り決められる。この辺のクロスの精度の高さとボールスピードの速いこと。そして厚みのある選手の上がり。前半3-0で終わる。
 ブラジル相手だと、アジアではできていた大迫に預けて攻めあがるという展開がほとんどできていない。

 後半、まず右に久保に代わり浅野が入る。



 後半、日本はセンターラインの前からの高い位置でプレスをかけていく。瞬時の判断のスピードもあげてる印象。ボールを受けてから次のプレイを考えているようでは、ブラジル相手では遅すぎるんだよな。
 前半とうって変わり、後半の日本の動きはいい。
 しかし、ブラジルも前半で3点リードしているのもあり前半ほどの激しさはない。
 そういう中で、日本代表の攻撃の組み立ても見せれてくる。
 日本代表のボール支配率も、前半34%、後半39%と若干あがる。 

 後半、今度はネイマールのビデオ判定が入り、マッチアップしている酒井宏を叩いたという事でイエローカード。ビデオ・アシスタント・レフェリー、なんか流れを止めるよな。

 後半は、日本がブラジル陣内でボールを回せてる。その中で得た18分のCK。井手口がけった球を槙野が頭で合わせる。
 コーナーで決まるのも久々。それもブラジル相手に、すごい。なんで決まったのかはよくわからないけど。

 後半25分、長谷部が下がり森岡が入る。それに伴い、山口、井手口のダブルボランチ。トップ下にベルギーリーグで絶好調らしい森岡。
 26分にはネイマールも下がる。ブラジルの方も攻撃のリズムうすれてくる。ブラジルのシュートも一気にへる。
 後半41分、遠藤航がボランチに。ブラジル相手にどこまで守備ができるかをみられているように思う。
 乾のFKに杉本が頭で合わせゴールに入るけど、オフサイド判定。惜しかった。
 後半1点は返し、ブラジルも追加点はない。
 ただ日本代表、CKから1点入るけど、ハリルの目指す縦に速いサッカーは、世界最強国ブラジル相手にはほぼできず。ディフェンスの手応えは感じたけど、攻撃に関してはどう点をとるのかは見いだせなかった。

 世界最強のブラジル相手に、通用したのは誰なんだろう。
 CFの大迫は、今日はほとんど通用しなかった。大迫にいい位置で球が収まらない。久保はブラジル相手でも攻め込んだけど、なにせ前線に球が来ない。原口も同様。いつもの突破はさせてもれない。攻守の動きはいいけど。攻撃に関しては乾の方が切り込めてる。
 攻撃的なMFの位置に入った井手口は、今日はこの位置ではハリルの期待する動きは、世界基準ではほとんどさせてもらえなかった。ボール奪取はブラジル相手でもそこそこいけた。
 長谷部、山口蛍はボランチと前線へのパス供給という点では機能していたとは思うけど、局面を変えるまでの動きはなかった。
 酒井宏は、ネイマールに追われ続けた。ファールはしたけど、決定的な抜かれ方はなかった。フィジカルの強さを感じた。でもほとんど攻撃はできず。左の長友も守備に追われ続けた。
 吉田はPKを与え、3点目のクロスの対応も遅れた。
 槙野は、パスの精度は高かったけどブラジルのスピードに対応できたとは言い難いけど、以前は思わなかったフィジカルの強さを感じてきた。そしてブラジル相手に1点も決めた。
 PKとめた川島はナイス。失点の3点はDF陣のミスによるところが大きい。

 どう考えても本気のブラジル勝つのは難しいのを感じた試合。
 ハリルは、後半だけなら日本代表の勝ちという言い方をしたけど、後半のブラジルがどこまで本気モードだったかは疑問。前半からもう少しハイプレスでいってたらどうだったのか。守備の手応えは感じたけど、攻撃の組立はダメだった。
 これまで感じたブラジルコンプレックスは払拭されつつあるように思う。結果も3-1と縮まってるし。
 ただ運良く引き分けで、ブラジル相手に勝ち切り所はまだ見えない・・・
 次戦い、ベルギー戦も世界基準を測れる。


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