見ないフリ

一時的な対応策にしかならない現実逃避をずっとするブログ

エルヴィス

2022-07-19 | 本と漫画と映画とテレビ
世の中が危ない時は歌に託せ
ー映画『エルビス』より


映画『トップガン マーヴェリック』を観に行ったら、
バズ・ラーマン監督の最新作予告が流れて、テンション爆上がり。
(トップガンの最後のクレジットにも上がった)

映画『ロミオ+ジュリエット』『ムーラン・ルージュ』大好きっ子としては、
同監督の新作は必修なわけです。

ディカプリオ主演の『華麗なるギャツビー』とNetflixの『ゲットダウン』にはハマり込めなかったけれど、「今度こそは!」という期待と、「みなければ!」という強迫観念と。



『エルヴィス』(2022年 米)
監督:バズ・ラーマン
脚本:バズ・ラーマン、クレイグ・ピアース
出演:オースティン・バトラー、トム・ハンクス、オリヴィア・デヨング ほか

「キング・オブ・ロックンロール」と称され、世界史上最も売れたソロアーティストであるエルヴィス・プレスリーの生涯を描いた伝記映画。

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エルヴィス・プレスリー直撃の世代ではないけれど、40年ほど地球に生息していたら触れる機会も何回かあるので、さすがにその存在は知っている。

ドラマ『フルハウス』でおいたんの一人が大ファンだったし、『フォレスト・ガンプ』や『トゥルー・ロマンス』『クーリンチェ少年殺人事件』などなどいろんな映画に象徴的に出てくるし。
2000年くらいには『A Little Less Conversation (おしゃべりはやめて)』のリミックス版がナイキのCMソングに使われていたし(スター選手達が船でサッカーするやつ)。

ポマードべったりのダックテールに太いもみあげと、スター錦野的な白いジャンプスーツというアイコニックな姿もパッと想像できる。

あと、都市伝説好きとしては、エルヴィスの死因はドーナツ説や、エルヴィスは実はまだ生きている説も外せない。

何かの本で読んだ情報によると、
エルヴィスはドーナツなど甘いものが大好きですぐ太ってしまうため、医師にダイエット剤を処方してもらっていたのだとか。そのダイエット剤に含まれていたアンフェタミン(1970年頃まではアメリカでは合法だったらしい)や別処方の睡眠薬が原因で本人も知らぬうちに薬物中毒になってしまったうえに、だんだん薬への耐性がついて大量摂取しても効かず、最終的にはブヨブヨに太って歩けない身体になっていたのだそう(それでもステージに立つと歌って踊れたという不思議)。


映画は誕生からその死まですべて網羅されていて、153分というなかなかの長尺。

それでも、さすがはバズ・ラーマン監督。
音楽と映像の融合がホントに上手!
豪華絢爛、ブリンブリンの衣装や演出がエルヴィスとの相性バツグン!

ついでに、ヒップホップの黎明期を描いたドラマ『ゲットダウン』を作っていたからこそできた作品じゃないかなぁと思った。

なんていうか、『海街ダイアリー』『三度目の殺人』を経ての『万引き家族』という感じ。(説明になっていない…)
助走からの大ジャンプというか。(『ベイビー・ブローカー』でまた助走に入ったと思う…!)


何より、人種問題が今より俄然激しい50年代のアメリカで、黒人と白人の音楽をサクッと融合させてロックを世界中に広めるって、普通にすごくないか?と改めて思う。
途中の『If I can dream (明日への願い)』やラストの『Unchained Melody』なんかは、うっかりしてたら涙が止まらなくなる…。

契約で縛り付けられたホテルのショーで、ジャンプスーツのケープを華麗に広げる様子が、鳥カゴの中で精一杯羽ばたこうとする鳥のようで切ないったらない。
『ムーラン・ルージュ』におけるニコール・キッドマンのそれ。

享年42歳て。。
教科書に出てくるような「歴史上の人物」のイメージでいたけれど、生きていればまだ87歳。
高木ブーの2コ下。

もうちょっと健康管理ができていればなぁ、キング…。

としんみりしながら劇場を出て、ふとTwitterをのぞいたら、
ローリングストーンズのミック・ジャガー(78歳)が、ウィーンで若い娘たちに囲まれてワーキャー言われる様子をツイートしていて、時空の歪みを感じた次第。


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