クイックリリース・ボス・スペーサーなる商品を取り寄せてみました。
汎用のボスに6本のキャップボルトで取り付ける物でした。厚みが6センチ有るので ツーリングカーだと 妙にステアリングホイールが手前に来て 違和感を感ずる人もいるかも知れません。しかし 無加工で付いてしまうのですから ありがたい商品と言えそうです。「スパルコ」と言うブランド名が記されていました。
とりあえず奥の間に有ったステアリング・ホイールを組んでみて 仮想 着座位置に座り この辺りで良かろう、と言うコラム位置を決めます。
ビート・コラムの純正取り付け穴を利用し パイプを延ばし 点溶接後 上半分を溶接です。下半分は 一通り終了後 フレームをひっくり返して行おうとの作戦です。歪みは出るでしょうが 差し支え無い範囲で収まるように注意して行いましょう。
ペダルBOXの上に乗っているのは ステアリング・クイックナー。ステアリングを1回転させると コラム・シャフトの先は1.5回転 もしくは2回転させてくれる有り難い部品です。写真の物は2回転物です。通常は ボスの奥隣に設置させますが 加工が大変なので コラムとラックの中間に設置させようか、と作戦を練っています。
なにしろ ツーリングカーのラック流用は回転がダルなので。
悪くすると 80年代中期に現れた「カナディアン・スーパー・セブン」状態に陥るのでは?カナディアン・セブンはトヨタ2TGが標準で搭載されていました。TE27からTE71に至るレビン、トレノ あるいはセリカなどに搭載されていた名機と称されるエンジン。それが600キロ程度しか無いセブンに搭載されていたのですから遅い筈は有りません。ところが ラックもセリカ、コロナ辺りを使用していたため ハンドルをグルグル回す必要が有りました。そのため コーナーで容易にテールが出るにも関わらず 逆ハンが一挙動で当てられず そのままスピンに陥りクラッシュと相成る、と言うシナリオ。
しかもコラムの曲部において UJ(ユニバーサル・ジョイント)が使われず 硬く巻いたバネで回していたのです。バネだから「逃げ」は有る上 巻き物ですから 右と左で微妙にレスポンスが異なるであろうことも 容易に想像が付きます。
本来4リンクのホーシングを 無理やりドディオンにしてみたり あの足の配置 あのタイロッドの角度。
そこまで扱き下ろしてしまいましたが 私には有る種の魅力は感じる車です。実は一度 所有したことが有ります。一時期だけの企画で終わった、と言う「幻」度も面白い。
もちろんノーマルのままでは 最悪に近いのですが カナディアンはキットカーで有る、と考えれば 改良のベースと考えれば どの様にでも成長出来る訳です。
昨日は 1日で4台の車の移動を行いました。
4人でシェアリングしていた積載車は ガス絡みで乗れなくなり 既に売却。そのため Tレンタカーさんからいつも お借りしています。特別料金にして頂いてはおりますが それでも1万数千円は掛かります。そんなことから 出来るだけ複数台数を運ぶ方針とし 昨日は4台の移動と相成りました。
移動した車両は ロータス・エスプリ、ストラトス・レプリカ3SGT、トヨタ・ソアラV8、ユーノス・コスモ20B3ローター。
その中のメイン・イベンターは 4リッターV8のソアラ。劇画車RSのエンジン系を依頼しているエンジニアさんの工場まで持ち込み エンジン下ろしの依頼です。
ところが 1年半ほど 放置していたためか 電磁ポンプが作動しなくなっており 道路を封鎖しての ウインチでの引き上げとなり やや苦労しました。たまたま 東電が工事を行っており 地元住民15軒以外の車両通行止めしていたので助かりました。
V8はベル・アダプターを製作し インプレッサのミッションをつなぎます。アメリカンV8用ディスビをカム後部に取り付け ホーリー・キャブで動かす作戦。これが一番簡単、確実、安価と考えます。なんせ自主企画なので。
ラック・サポートを作り さらにサポートをフレームに固定する、と言う 文字にすれば一行で終わる作業を延々と・・・。
メーカー製フレームは「寸法が出ている」前提で 仮ジグ化しての作業です。付けては外し 寸法切り 溶接を数十回 繰り返す訳です。
いい加減 バカバカシクなって来ますが「白銅、虫になれ!」との小出先生(高校時代の陸上部の恩師。その後 Qちゃんや有森選手 他 多々育てた)の言葉を思い出しつつ ひたすら垂直スクワットを繰り返します。
キツイ理由の一つが ウチのガレージの狭さ。写真には写ってませんが 作業部位上方にはFカウルが約45度立ち そのホイールアーチ後部が 非常に邪魔。しょっちゅう頭や背中をブツケ 引っかきます。 後方には劇画車RSのアルミ・リヤカウルが立っています。これが 引っ掛けると皮膚を切り裂きます。
ではカウルを外せばラクになるだろう、と思われるかも知れませんが 外し、移動は一人では困難。
ですから 部品加工のために立ち上がる際には 体を垂直に立てた状態でスクワットを行う必要が有ります。しかも 素早く行うと怪我の元ですから ゆっくりと立ち上がる訳。
ウエイトトレーニングで言う「ストリクト・スタイル(厳格に反動を付けずに 筋肉に効かせながら)」で立ち上がるのですから その負荷はなかなかです。
と言う事で「ムシになる」「無私になる」「無心になる」の境地で。
仕事環境において 欲を言い出すとキリが有りませんし。