美山の森から ~原村移住計画の記録と山遊び~

やっと理想の土地を手に入れました。
長年の夢だった森の中の暮らしの実現まであと少し…かな?

究極の拘りに「至福」のひとときを…

2009-09-28 | 蕎麦
フィリピンに大きな被害を出した台風16号。
大型で強い勢力のまま北西へ進み、ベトナム方面へと進んでいる様子。
また日本への上陸はなさそうですね。

まぁ、上陸が無ければ被害が出ないと言うことでいい話ではあるんですが。
来るべき時に来ないとねぇ…先のことが心配で。
今年は雪が少なかったし、梅雨はそこそこだったけど…水の方は大丈夫なんですかね?

台風が来ない秋って言うのも、何だか変?かも。



さて、浜松行きが決まって最初に考えたことはやっぱり「食べ物」のこと。
もちろん外せないのは大好物の「鰻」ですが、浜松=鰻じゃあまりに短絡的過ぎるし。
もちろん、途中には沼津に焼津に三島と有名な漁港も目白押し、当然海の幸だって旨いはず。

それ以上に個人的には絶対外せないのが「蕎麦」。
以前から噂を耳にしていて気になっていたお店が富士市にあって、こういうことでもなければなかなか行くことは出来そうも無い。
それならばこのチャンスに寄ってやろう、ということで半日早めに移動して向かったのがココッ!



富士市の北、大渕街道からちょっと入った住宅地の更に奥にある「蕎麦切り こばやし」です。
たぶんちゃんと下調べしていないと付くことも出来ないような、ホントに住宅地の奥まった所にありました。
東京でも住宅地の中でやっている蕎麦屋は多いですが、ここまで分かりにくいことはないでしょう。

駐車スペースの隅に店名の書かれた木の看板があり、そこから小道が奥へと続いています。
アプローチを入っていくとそこには大きな窓のある座敷が見えるお店と、きいろの暖簾がかかったドアが。
ドアを引くと中には障子が嵌った引き戸があって、まさに隠れ家に来たような雰囲気です。

店内は入ってすぐにオープンキッチンになった厨房に沿って、L字型にカウンターが5席。
左の奥に小上がりの座敷があって、ゆったりとしたスペースに余裕を持って座卓が4つの計21席。
窓から外の木々を通した光が入りなかなか明るい店内です。

こちらでは蕎麦の味を楽しんで欲しいということで、種物のメニューは少なめ。
機械では挽けない粗挽きの蕎麦粉を使った限定の蕎麦と、2週間掛けて熟成させる「つゆ」が絶品との噂。
その噂を確かめるために、まずは「粗挽き細打ち」の「風味」をチョイスしてみました。



運ばれてきた蕎麦はとっても綺麗な淡い緑色をした細打ちの蕎麦、薄く切られた薬味の葱に山葵そして「塩」が添えられています。
なかなかエッジ感のある蕎麦は白い星が散っていてこの時点ですでにいい香りがしています。
聞いてみるとすでに北海道の新蕎麦を使っているとのこと、まさにいいタイミングだったと言うことですね。

まずはそのまま手繰ると、口の中に蕎麦のいい香りが広がります。
ツヤのあるツルッとした舌触りのプリッとした蕎麦は、噛むと更にいい香りとしっかりとした蕎麦の味がします。
いや、これは旨いぞ!さすがに石臼の手挽きで、粗さに拘っているというのがよく分かる。

今度はすすめられた通りに箸先に添えられてきた塩をつけ、その状態で蕎麦を手繰ってみる。
すると先程感じた蕎麦の味が更に強く感じられるとともに、蕎麦の持つ甘味が強く引き立つようになります。
蕎麦を塩で食べさせる店は最近増えましたが、これはちょっと衝撃的です。

そして最後はもちろん「つけ汁」につけて。
コクがあってしっかり出汁の香りがする「つけ汁」は、甘味も強いのにキリッとしていてなんとも不思議。
これがまた香りの強い歯応えのある蕎麦に決して負けてない、それどころかそば能無さを更に引き立てているほど。



量が少ないわけでもないし、しっかりした食べ応えのあるそばですがサクッと食べ切ってしまったのでお替りを。
今度はもっと強力であろう「極粗挽き太打ち」の「香味」を頂くことに。
「風味」よりもふたまわり近く太い「香味」は、緑が更に濃く白い星も大きくて数も多い。

そのままで手繰ってみるとまさに「噛む」ことを楽しませてくれる、コシの強いワイルドな蕎麦。
噛めば噛むほど甘味のある新蕎麦の味と、濃厚な香りが口から鼻へと抜けていきます。
何か久し振りに凄い蕎麦に出会っちゃったなと言う感じ。

塩でもつけ汁でも蕎麦の味と香りが薄まることが無く、まるで蕎麦掻か濃厚な蕎麦豆腐を食べているよう。
顎の弱い人だったら疲れちゃって噛めなくなるかも知れないぐらい、ホントに食感を楽しめる蕎麦。
こんな蕎麦が食べられただけでも、わざわざ立ち寄った甲斐がありました。



ここまで来たらせっかくなので自家製の「わらびもち」も仕上げに頂いちゃいました。
お皿に綺麗に並べられた「わらびもち」は、なんだか蜜の海に浮かんだ石畳みたいです(石畳は浮かばないと思うけど…)
手が掛かるのにちゃんと手作りしてると言うことだけでも、評価は高くなりますよね。

箸で摘むと見た目程繊細じゃなくて、ちゃんと箸で持ち上げられるだけの硬さはあります。
で、口に入れると一瞬プリッ!とした舌触りがあるんですけど、すぐにネットリと舌に絡んでくる。
いわゆる「和菓子」屋さんのカッチリとした「わらびもち」とは別物ですね。

さすがに蜜まではお店で炊いてるわけではないらしいですが。
それでもとってもサラッ!とした蜜と、打ち粉のように纏った黄粉との相性はバツグン。
プリップリのワイルドな「わらびもち」もいいですけど、こういうネットリしたのも悪くないですね。

いやぁ、とっても幸せなランチタイムでしたねぇ。
もう、噂通りの拘りが感じられる蕎麦で、まさに至福のひとときを過ごすことが出来ました。
惜しむらくは少々遠いこと。

う~ん、次はいつ行けるかなぁ?
そう簡単にちょっと…と言うわけにはいかないですからねぇ。
また静岡方面に行く口実を作らないと、ちょっと単独では難しいかな。

静岡に友達っていないんだよなぁ…残念ながら。



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