アヤノカオンの脳みそ本館

毎日?アヤノカオンが気づいたこと。写真など上げています。

玉手箱はなぜ渡されたのか?

2016年09月25日 | 物モノ語カタリ

乙姫「太郎さん、竜宮城からのお土産です。ただし開けてはなりません」

太郎「大丈夫なのかい?竜宮の物を地上に持っていったりして…」

乙姫「貴方との大事な思い出なので…ここに置いておくには辛いのです。いつか時が来れば、自然と開くことでしょう」

地上に帰った太郎は、持ち帰った玉手箱を家宝として勤勉な漁師を続けました。

時が経ち…太郎にも生物としての最期がやって参りました。

太郎「ああ、乙姫…あの世でまたあえるといいな」

晩年の太郎は竜宮城で起きたことを語るようになり、村で有名なおじじとなってました。

臨終の時、数名の村人が看取ってくれました。

村人「なあ、この箱はおじじが大事にしていたものだよな」

村人「そうだ、この箱にいれて海に流してやろう」

すでに息を引き取った太郎おじじは村人の力で玉手箱に入れられました。
そして、海に流されたのです。
玉手箱はゆっくりと沈み、沈んだ後に一匹の海亀が顔を覗かせました。
そして、浜の村人に頭を下げるような仕草をして、箱を追うように海へと潜っていきましたとさ。

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