サモアの海人[kaijin]

歳は30代半ば、愛しい妻と娘を日本に残し、青年海外協力隊として、南太平洋の島、サモアへと派遣されました。

海へのポイ捨て その2

2009年03月25日 | 
サモア人のフェリーから海へのポイ捨てについての続き。
目の前で海のごみを捨てられたことがかなりショックで、(しかも環境教育隊員と自己紹介した直後)
とにかくフェリーの運航会社を訪ねた。せっかくゴミ箱が船内にせっちされているのやから、そこに捨てるように働きかければ少し変わるはず!!
アポなしで、船舶会社へ。受付で自己紹介と事情を話すと、なんとACEOと面会できることに!ラッキー!!
ポスターを作って、ごみ箱を目立つようにしようと提案。
「それはいい。うちにある、4艘の船すべてに貼ろう!チケット売り場にも貼ろう!」
サモア人は調子いいからなー。でもプリンタでカラー印刷してくれることになった。
そこが一番の問題やったので、とにかく話が前に進んだ。

その後、何度かの打ち合わせ。約束をすっぽかされたことも何度もあった。
いちいち腹を立てていたら進まない。
この約束にルーズな面は、最初にアポなしで話ができたことを考えると、いい面とも解釈できる。

ピースコーに英文を見てもらったりしてポスターは完成。ACEOと船に貼りに行くことができた!!

数日後、フェリーに乗る機会があり、ポスターが貼られているのを確認。安心していると、船内放送が…
「ゴミは海でなく、ごみ箱に捨てましょう!サモアを美しく!!」
こんなアナウンス今までなかったよ?どうしたん?

後でACEOに聞くと、ポスターの話が出てから会社内で話し合い、自主的に船内放送を始め、注意を促し始めたとの事。

ポスターを貼れたことよりも、このように自分たちで何とかしようとしたサモア人の姿に感動!動いた甲斐があったー

喜んでいたのもつかの間、デッキの上の船員がペットボトルを海に投げ捨てた。
説得力ないやんこれ!!あせってはいけない。少しずつ少しずつ…




海へのポイ捨て

2009年03月25日 | 

久しぶりに、仕事の話をしようと思う。
環境教育隊員として派遣されているものの、実際の環境教育をなかなかさせてもらえなかった。これは職場のニーズの問題である。そのことはおいおいに説明するとして、今回は自主的に取り組んだ海へのごみのポイ捨ての事。

島国サモアの重要な交通手段、フェリー。乗船するとサモア人が海にゴミを投げ捨てるのをたびたび目撃する。確かに海に捨てれば、ごみはすぐに見えなくなる。
しかし、分解されない限り、海底に沈むか、どこかに流れ着いているのだ
この前、フェリーで自分の前の席に座ったニュージーランド在住のサモア人女性と話していた。日本から来て環境教育隊員としてサモアでボランティアしていること、日本のこと、ニュージーの事。いろいろ話していた。

突然彼女は自分のジュースを飲み干すと、しぜ~んにペットボトルを海に投げ捨てた!!
サモア人女性のたくましい右腕から放たれたペットボトルは放物線を描いて海に消えた。

自分はその放物線を目で追いかけながら、なんでやねーーーん!!と心の中で叫んだ。さっき、俺は環境教育隊員だと言ったやろ!?

多くのサモア人はポイ捨てに罪の意識がない。よく言われるのは昔からバナナやマンゴーの皮をポイ捨てしてたからそれと同じ感覚とは言うけれど、明らかにペットボトルが分解されにくいことは分かっているはず。そして、自分の家には捨てたりしない。
何よりも船にはごみ箱が備え付けられている。 少し歩いてそこにすてればいいのに

ゴミ箱にゴミを捨てることが何故できない?昔からの習慣というものが、ポイ捨てを習慣化してしまった。
目の前でやられたのはショックやった。何とかせなあかん。

写真はフェリーを待つ乗客。豚も大切な荷物。