ななころびやおき

おっちょこちょいで好奇心旺盛なアラフォー主婦の七転び八起きな日々

未体験

2012年07月09日 | 朗読
7月7日の土曜日に産まれて始めて朗読劇を見てきました
きっかけは、私が所属しているおしゃべり集団チームソラミミのメンバーまちゃさんが、客演という形で朗読劇団 朗読GENの舞台に出られたからです。

場所は、大阪天王寺の一心寺シアター倶楽という所。

実は芝居をやっていた頃に何度か行った事があったのですが、行ってみたらかなり綺麗に改装されていて驚きました
よくよく考えたら私が芝居を見まくっていたのは、10年前の事。
10年一昔と言われるように、時の流れが様子を様変わりさせていました。

私の感傷はさておき、今回の朗読劇は、内容は題材が井上ひさし原作の新釈遠野物語「鍋の中」と「四捨五入殺人事件」でした。

見てみた感想は、とても斬新な世界で衝撃的でした
今まで芝居も朗読も見ましたが、正に両方を合わせたような感じだけど、どちらでもないというのが正直な所です。

詳しく説明すると、舞台には段はあるけれど、特にセットなどはなくがらんとした感じ。
音楽が流れて暗転すると、その後舞台には一人の役者さんが明かりに照らせれて立っています。
そしてその人が物語の語り手となり、本を読んでいくように物語が始まります。
そこにもし自分以外の相手役が出て来た時は、その人が出て来てセリフのやり取りをします。
もちろん場合によっては複数の人とセリフのやり取りをする事もあります。
けれどセリフ以外の部分は、また一人の役者さんが朗読していきます。
作品にも寄るかとは思いますが、たいてい主人公役の人が多くの場面を朗読する事になるので、その人は相手のセリフはもちろん、セリフ以外の全ての物語を記憶していなければなりません。
これは、私の経験からいうと芝居の主役より遥かに大変です
芝居の主役で出ずっぱりの役だと結局全てのセリフを覚えているようなものですが、セリフだと気持ちが全てに有るので何とか気持ちの流れを作っていけば覚えられます。
けれど、本には心情を表した表現だけでなく、場面や場所を表す表現も数多くあります。
これを覚えるとなると、結構厄介な気がします。
文学的な表現には馴染みのない言葉もたくさんあるでしょうし、それを全て暗記するなんて何だか想像がつかないのです。
また朗読なので、ある程度客観的に語りながらも、自分の心情が入る語りには気持ちを込めないといけない。
その棲み分けがとても難しいように感じました。

けれど、朗読GENの役者さんは、皆さんとても芸達者で全然違和感がないのです
四捨五入殺人事件の方は、長かったので推理の部分で少しわかりにくい部分もありましたが、新釈遠野物語「鍋の中」は皆さんとても自然で、気がつくとぐいぐい物語に引き込まれていました。
また、役者さんは全員女性なのですが、役はほとんど男性でした。
それにも関わらず、ほとんど違和感を感じませんでした。
メイクや衣装の良さもありますが、それよりは立ち居振る舞いが男性らしかったからだと思います。
また音響なども効果的に使われていて全ての場面にとても臨場感がありました。
尺八の生演奏もあったのですが、これも実に効果的だったなと思います。
最後には物語のオチもしっかりとあって、とても笑わせてもらいました。

私はこれを見終わったあと、不思議に原作の本が読みたくなりました。
読んで聞かせてもらったせいで、この本の面白さに気付かせてもらった感じがしたんです。
これが朗読の良さですよね。
皆さんも機会があれば一度は見て欲しいです。
朗読劇団 朗読GENさんのホームページをリンクしておきます。
朗読劇ってとても新しいと感動した夜でした

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。