母の部屋
2016-11-28 | 日記
母の部屋の床の間に、小さな石仏を安置した。つい一週間前まではこの床の間は物置場になっていたのだが、足の不自由な母に介護ベッドを入れることになったから、四畳半の母の部屋を半日かけて掃除、整理をしたのである。ペンダント・ライトが照らすお地蔵様はなんと柔らかい表情をしていたのだった。手前の小さな盃に冬の水を入れ、冬枯れの地に落下した菊の花一輪を拾って献花する夜の灯かりは一時の寂滅である。今年ももうじき師走の声を聞く。
昨日といひけふとくらして あすか川 流れて速き月日なりけり (岩波文庫版『古今和歌集』より)
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