美術館にアートを贈る会

アートが大好きな私たちは、
市民と美術館の新しい関係の構築をめざしています。

第4弾寄贈プロジェクト贈呈式 2014.10.31(ご報告)

2015-01-08 16:44:22 | Weblog
第4弾寄贈プロジェクト 贈呈式 ご報告


日時:2014年10月31日(金)10:00-10:30
会場:伊丹市立美術館 講座室
出席者:伊丹市より―伊丹市長をはじめ5名
    美術館にアートを贈る会より―理事長、副理事長をはじめ8名

1) 第4弾寄贈プロジェクトの経緯報告(事務局 奥村)
2) 美術館のアートを贈る会 佐野理事長の挨拶(骨子)

2004年から活動を開始した「美術館にアートを贈る会」は、市民がひとつのすぐれたアート作品を美術館に寄贈するという活動。市民と美術館、アーティストの間に作品を介してたしかな線を引いてゆく、切れない糸を結んでゆく趣旨がある。寄贈は、関係する人たちが相思相愛のかたちで実現するよう、会のメンバーだけでなく、活動の趣旨に賛同いただける方に募金の輪を広げてゆく、急ぎすぎることのない手づくりの方法を選んでいる。
今回の寄贈も、今日の佳き日に伊丹市立美術館にご縁のある作家今村源さんの作品を嫁入りすることができた。自治体の長が今日お越しいただき受け取ってくださるのは、伊丹市民の皆様が我々の活動に対して共感いただいたことと感じ、嬉しい。
我々は、ずっと美術館とは誰のものか?という問いかけをやわらかく続けてきた。決して大きな革命を起こすつもりはない。
普段は関係のない同士が、今回の活動のように、ささやかな跳躍をすることで、お互いの考えと立場への理解が進むことになるのではないか、そして一緒に美術と美術館のありかたに関心を持ちあうチャンスを見出すことで、それぞれの立場や視点で地域や美術館の未来を築くことができるのではないかと思っている。
そのような小さな革命のようなものがこの伊丹で成就したことを心から誇りに思う。これからも責任を持って、しかしあまりあせらずにこの活動に取り組んでいきたい。

3) 目録贈呈
4) 伊丹市長 藤原保幸様よりご挨拶(骨子)

いま大きな時代の転換期に入っている。日本の国、伊丹市も含めて、未来に向けて人口が全体的に減っていく中で、どうやって活力を保っていくか、高めていくかが課題になっている。
国では景気対策が最優先課題だと言っていて、GDPや消費税、赤字を減らすなど、数字で図る政策というのが重視されているように思う。もちろんそれは重要なことだが、未来の市民の生活の充実や幸せを考えたときは、お金だけでは図れないものがもっと大事な時代になっていくのではないか。それがアートであり、文化ではなかろうかと思う。伊丹市では歴史文化を大事にしたまちづくりを進めているが、なかなか財政が厳しい中で文化予算にどんどん振り向けるというのも難しいのも事実である。
美術史を振り返ると、昔は王様や貴族などがパトロンとして、芸術家を養って作品をつくってもらっていたという時代が長く続き、産業革命が終わると、資本家がそういうことをやってきた。さて、これからはどうだろうか。市民の方々が身近なところでそうした芸術に触れる機会をどうやってつくっていくのかが課題だと思っている。
もとより市民の総意を得て、市が公共としてやるのが本来の姿かもしれないが、それが難しい状況下で、今回、美術館にアートを贈る会の皆様方がそういう志をもって少しずつお金を出し合って、市民の目に触れる公共の美術館にアート作品を贈る活動はほんとに嬉しいことである。
佐野理事長は小さな革命とおっしゃったが、アート、芸術、文化を大事にしなくてはいけないひとつの形として、どんどん大きな革命にしていただきたい。日本の国は人口が減って、たとえ経済規模が大きくならなくても、国民が幸せな満ち足りた生活ができればよいのではないかと発想を変えるべきなのかなとも思っている。
今回、美術館にアート贈る会10周年記念第4弾寄贈プロジェクトを伊丹市立美術館にご寄贈いただいたことを心から感謝している。
いただいた私どもとしては、多くの市民の皆様方に見ていただき、今村ワールドの一端を垣間見ていただいて、現代美術への関心を高めていただければ嬉しいと思う。

5)  感謝状贈呈
6) 作家 今村源さんより挨拶(骨子)

伊丹市立美術館では2006年に展覧会をさせてもらったことから始まって、今回の寄贈作品を展示させていただき、非常にありがたいご縁があって喜んでいる。実は父親の作品もここで展覧会をさせてもらって、所蔵作品の中に入っており、親子二代でお世話になって非常にありがたい。
以前、館の外に大きな泡状の作品を展開させ、館と共存、寄生する形で、作品を設置させていただいた。自分にとっては小さなものから大きなものへと展開するきっかけになった展示になり、今回それが恒久的に長い間見ていただけるところに置かせていただき、皆さんに見続けていただける機会ができたのは個人的にもありがたい。
美術館にアートを贈る会の活動は、「コト」を贈っていただいていると思う。美術にまつわるいろいろなことを広げながら、「コト」の中で選んで、それを社会に広げていく、非常に有意義なことだと思う。
私の作品がここに展示されて多くの方に見ていただくことによって、どういう「コト」が始まっていくか、その始まりのような気がする。
最近、「私」をテーマに作品を作っているが、上からの力で変わっていくというよりも、さきほど小さな革命とおっしゃったが、たぶん一人ひとりがそういうものを見たり、寄贈に参加して、一人ずつの心が少しずつ変わっていくと大きく変わっていくのではないかと思う。
アートを置くことで、微力ながらそういうことに寄与できたかなと喜んでいる。

7) 美術館にアートを贈る会 田中副理事長より締めの挨拶

この10年間で4人の作家の方々といっしょに「美術館は誰のものか」を考え、市民が美術館に関わっていくという新しいスタイルを作りたいという思いで、運動を続けて来た。特に今回は今村さんが、既に存在する作品を贈る形ではなくて、今村さんが伊丹市立美術館のためにつくりたいという熱意を示して下さった。そのことに私は胸を打たれた。今村さんに心から感謝している。
この運動を続けて来て、市民の方々の意識が変わってきている。美術館を誰かの作品を見に行くものだけではなくて、自分たちも参加して美術館をつくっていける、というふうに理解してくださってきている。特にその地域の方々がしてくださっている。今回は、伊丹市内にある企業の方々も賛同してくださって、この作品を美術館に贈ろうとなってとても嬉しい。
たぶんこの作品が入ることで、美術館はワンステップ上がったはず。それだけでなく、運動をしている私たちも上がれたと思う。
次からもそのような運動を続けていきたく、第5弾のプロジェクトもまた市民の力で新しい美術館を築いていきたいという思いで続けていくことをお約束して、第4弾の成功を感謝したい。



(まとめ)
最後に、作品の前で記念の集合写真を撮って終了しました。
市民と美術館と作家をゆるやかにつないでいくプロジェクトはこれからも続きますのでどうぞ応援のほどよろしくお願いします。
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