金峰山 2011.7.24(Sun)
【データ】
標高:2,599m
ルート:大弛峠~朝日岳~金峰山のピストン
標高差:約239m
歩行距離:往復8.2km(歩数:約18,000歩/約600kcal消費)
アクセス:中央道勝沼ICから林道川上牧丘線で大弛峠へ。
【行程】
先日の月山でつるつる滑りまくった登山靴を買い替えたので、
来週末のテント泊山行に備えて靴慣らしのために
百名山の1つ、金峰山に登ってきました
実は、2003年に一度挑戦しかけたことがあるのですが、
林道が工事中で峠までたどり着くことができず、
急遽大菩薩嶺に目的地を変えた経験があるので、
この日は実に8年ぶりのリベンジ登山となりました。
7月23日(土)20:30に自宅を出発。
当初は東名の足柄SAで仮眠を取る予定でしたが、
暑いのとトラックがうるさいのとで全然眠れないので急きょ予定を変更し、
登山口最寄りの道の駅「花かげの郷まきおか」で仮眠を取ることにしました。
そんなこんなで結局12時前に到着し、
3:30に目覚ましをセットして眠りに就きます
起きてすぐトイレを済ませ、そのまま林道川上牧丘線で、
日本一標高の高い峠として有名な大弛峠に向かいます
山梨県側の林道は全て舗装されていて、
8年前に通行止めになったのはこの舗装のためだと思うと、
感謝の気持ちでいっぱいになります
5時前に峠の駐車場に着くと、駐車場のスペースは既に満車になっていて、
長野県側&山梨県側双方に縦列駐車の車が並んでいました。
私たちは登山口に近い長野県側の未舗装道路に縦列駐車しましたが(3台目)、
帰りに石にはまって難儀したので、
そのまま引き返して山梨県側の舗装道路に停めた方がよさそうです。
身支度を済ませ、軽く朝食を取ってから、
山梨県側に下った先にあるトイレに向かいます。
ここが落とし便所=ボットン便所になっていて(しかも手洗い用の水道が出ない)、
久しぶりにあの強烈な刺激臭を味わって、
まだ眠気の残る体がシャッキリ目覚めるどころか、
先制パンチにかなりのダメージをくらいました
でも、私の直前に入っていた、今日が山デビューと思しき
山ガールの方が青ざめた顔で出てくるなりプハーッと息を吐いていて、
過酷な山の洗礼を受けていたようです
そんなこんなでいよいよ登山開始。
この看板の左手から登山道に入ります。(写真奥が長野県側)
時刻は5:20。
ちなみに標識の奥に写っているのが洗礼を受けた山ガール&山ボーイ御一行様。
駐車場の車の数を見て、これは人が多くて途中で渋滞するかも、と不安になりましたが、
私たちが駐車場に到着して準備をしている最中に出発するパーティーは数少なく、
先発隊もどうやら金峰山から瑞牆山に縦走するようで途中で遭遇することもなし。
もしかしたら皆もっと早く出発していて、
山頂にはもう休憩スペースがなくなってるのかもと思いましたが、
結局山頂まで殆ど人に会うことなく、静かな山歩きを楽しめました。
大弛峠から金峰山までは往復4.5時間なので、実は殆どの人がまだ車の中で熟睡中でした。
ガイドブックでは急登と紹介されていますが、
至って登りやすい傾斜の道が続きます。
(この日のルート上では傾斜はきつい部類に入りますが。)
今日もガスがお出迎え
シラビソの若木。
黄緑色の新芽がかわいらしい木です
緩やかなアップダウンが続きます。
途中何箇所かで木の説明書きがありました。
ダケカンバは、「幹は淡い赤褐色で薄く紙状に剥げ落ちる」のが特徴です。
見上げると、確かに幹の皮がベロベロめくれています。
途中岩場を乗り越えたり、なかなか変化に富んだ面白いコースです。
5:47に背後から差し込む太陽の光とご対面。
5:52に標高2,420mの朝日峠に到着します。
ベンチとケルンがある広々としたスペースは休憩スポットに最適
でも特に疲れてないのでこのまま先に進みます。
ガスが晴れて、明るくなってきました。
貴重な青空をパチリ
オオシラビソの木は、
さっきの若木に比べるとかなりたくましく成長してました。
あれがこれだけ大きくなるには何年くらいかかるんでしょうか。
足元にはバイケイソウ。花はまだつぼみです。
金峰山は、シャクナゲくらいしか花が咲いていないので、
殆ど虫に襲撃されることもなく、
新鮮な森の香りに包まれながら気持ちよく歩くことができました
また少し高度を上げます。
ガレ場に着くと、
一気に視界が開けました。
背後に見えるのは国師ヶ岳?
少しでも展望があるうちに写真を撮りまくります。
眼下には甲府の町並み。
その手前には瑞牆山のように迫力のある岩肌が見えます。
シャクナゲも、終わりかけですがチラホラ咲いてました。
信仰の山なので、ガスのかかり方がなんだか神々しく見えます
景色を堪能したら、再び樹林帯に突入。
6:23に標高2,000m地点を通過。
久しぶりに自分の影を撮影してみました。
これだけはっきり影ができる=日差しが強いので、こまめに日焼け止めを塗り直します。
6:29に標高2,581mの朝日岳に到着
山頂は木に囲まれて展望が効かないので、このまま西端(写真左手)に進みます。
因みにコースタイムだと1時間で到着する予定になってますが、
特にゆっくりペースで歩いたわけでもなく、写真撮影にも5分とかかってないのに
10分遅れになってしまいました
でもその後の金峰山までのタイムもコースタイムとずれていたので、
あまり当てにならないタイムでした。
(写真クリックで拡大表示)
すると、目の前に今日の目的地金峰山が見えました
最大の特徴である五丈石もハッキリ見えます
左に目を向けるとうっすらと富士山の頭が見えました。
朝日岳から金峰山の標高差はたったの20mですが、
一度大きく下って登り返さないといけません。
というわけで、6:31にもったいないほどの下りを開始。
本当は金峰山の展望を楽しみながら、山頂のベンチで朝食の予定でしたが、
先客のおじさんがベンチにザックを置いていてスペースがなかったので、
下りきった先にあった広いスペースでおにぎりを食べます。時刻は6:42。
展望はありませんが、青空を愛でながらのおにぎりタイム。
足元にはバイケイソウの花が咲いていました。
6:56に鞍部に到着。ここにベンチがあったので、ここで朝食にすればよかった
朝日岳からの下りに比べると大分なだらかな登り斜面を進みます。
7:02に鉄山を通過。この先は進めないようになっていて、右手を巻いて行きます。
途中、丸太橋を渡ります。
青空の下、シャクナゲがお出迎え。
ここで森林限界となり、
ここから山頂まではハイマツ帯の尾根歩きになります。
背後を振り返ると右側の朝日岳がガスに包まれています。
今だと朝日岳から金峰山は見えないかも。。。やっぱり山は早出に限ります。
石がゴロゴロしているこの場所の名前は、やっぱり「賽の河原」です。
ここで左手に折れて、
行く手に見える岩場を乗り越えて進んだ先が山頂になります。
こんなに石があるとケルンを積みたくなるのが登山家の性ですからね
尾根に出ると、虫が増えたので慌ててバズオフスプレーを噴射し、
日差しもまだ強いので日焼け止めも塗り直します。
そうこうしているうちに青空の面積がどんどん減少していきました。。。
振り返ると、もう朝日岳はまったく見えません。
巨岩を乗り越えながら進み、
石でできたトンネルをくぐります。
トンネルの向こう側からピース
トンネルを抜けてすぐに標高2,599mの金峰山の山頂に到着
時刻は7:39で、登り始めから約2:20でした。
コースタイムでは、朝日岳まで1:00+朝日岳から1:30の2:30ですが、
実際には朝日岳まで1:10+朝日岳から1:10でした。
この標識だと標高は2,598mになってます。どっちが本当
左手に進んでガレ場を下りて、五丈石とご対面。
手前に展望案内盤が。
晴れていれば、北アルプス、中央アルプス(御嶽山&木曽駒)、
南アルプス(北岳&甲斐駒)、鳳凰三山、瑞牆山、富士山、大菩薩嶺など
360度の大パノラマを楽しめるはずでしたが・・・
結局ちゃんと見えたのは八ヶ岳だけでした。。。(この写真だと標識の左下)
五丈石を登る気もしなかったので、山頂までの岩場を登り返して
ちょうどコースから外れて座りやすい岩を確保して、ゆっくり昼食タイムを。
(画像クリックで拡大表示)
しばらくすると、五丈石のすぐ右のピークの上に、
北岳らしき山が見えました。
写真にはありませんが、甲斐駒も一緒に見えた瞬間もありました。
でも基本的に八ヶ岳以外は終始雲の中でした
ということで、五丈石をおかずにシーフードヌードルをいただきます
しばらくすると、五丈石に挑戦する男性陣が現れました。
足がかりを探して苦労したものの、8:10に一人目が登頂成功
2人が立ち止まってるこのスポットが一番の難所のようです。
頑張れ~と応援しながら、こちらは優雅におやつタイム(笑)
東名足柄SAで購入したうなぎパイをいただきます
そうこうしてるうちに、2人目(さっき挑戦してたのとは別の単独行の男性)が登頂成功。
最初に登頂を果たした男性は、撤退した男性にカメラを預けて鶴のポーズ?で記念撮影。
足元にはどんどん登山客が到着してましたが、
結局登頂に成功したのはこの2人だけでした。
(というか、そもそも皆登頂に挑戦してませんでしたが・・・)
(画像クリックで拡大表示)
展望が開けたのはこちらの方面だけで、
すぐ先の瑞牆山は、結局一度も顔を出しませんでした
(画像クリックで拡大表示)
若干ガスは晴れましたがこれが限界でした。
これ以上待っても景色は変わらなそうなので、8:25に下山開始。
久しぶりに1時間近くまったりと山頂で過ごすことができました
最後に八ヶ岳を写真に収めます。
岩場を歩いて、元来た道を引き返します。
賽の河原で休憩中のパーティーがいくつかあったりと、
段々と山頂を目指す登山客が増えてきましたが、
団体客にはまだ遭遇しないので自分たちのペースで下山することができました。
樹林帯に突入すると、虫と一瞬ビックリするほど
気持ち悪い見た目の松の実が繁殖中
8:59に鉄山の標識前を通過。
ここから朝日岳へ向かうルート上で次から次へと登山客が登ってきました。
他の山と比べると、中高年の比率より、
家族連れや、山ガール&山ボーイの比率が多かった気がします。
やっぱりずらっと停まっていた駐車場の皆さんは遅めの出発だったようです。
たまに「何時ぐらいに出発したんですか?」と聞かれ、
5:30頃出たら、朝日岳から金峰山も見えたし山頂から八ヶ岳も見えたと答えると
皆さん「やっぱり山は早く出なくちゃだめだね」と反省されてました。
もう一組、実は出発するときに激写した山ガール&山ボーイ御一行様が、
大体同じくらいの時間に出発したはずなのにちっとも来ないなと思ったら、
鉄山前後で(どっちだったか記憶が曖昧です)すれ違いました。
やっぱり山デビューだったらしく、1人の山ガールが酸素を吸って辛そうにしてました。
あの出がけのトイレ刺激臭で相当深いダメージを負っちゃったのかな。。。
ここで酸素スプレーを持ってるということは多分富士登山を目指してるんだと思いますが、
富士山は最近設備が新しくなって、トイレもずいぶんきれいになったという話を聞きますので、
是非これに懲りずに頑張って富士山に挑戦してほしいです
・・・って全部推測の話ですが
9:27に朝日岳を通過。山頂から約1時間です。
因みに朝日岳への登りがこのコースで一番きつい登りでした。
ちょうど朝日岳の手前でこの日一番多い団体さんとすれ違いました。
朝日岳を過ぎると、登ってくる人はチラホラ程度に減りました。
新たにすれ違った山ガール御一行様が「カワイ~」と撮影していたスポットに来ると、
登りには気付かなかったハート形の葉っぱを発見
やっぱり山ガールは目の付けどころが違うなと感心しました
9:57に朝日峠に到着。
ここから登山口まであと30分です。
最後の登り。
この日山デビューの新登山靴は特に問題なく、快適に歩けたので、
来週のテント泊本番もバッチリ
最後の最後にガスに包まれましたが、
もう展望は十分楽しめたので、下山にはひんやり涼しくて丁度いいくらいでした
10:26に登山口に到着下山はコースタイムどおり2時間でした。
朝より大分車が増えていてビックリ
しかもまだこれから山頂を目指す人もいました。
つかの間ですが青空も楽しめたし、楽ちんコースでも変化に富んでいて
充実した登山になりました
<オマケ>
本日のコラージュ
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やはりクルマは大弛峠には山梨側からずっと路肩に止められていて長野側に下った土の林道になってしまいましたね。
写真は、林に射しこむ光と石の案内板に五丈岩が写りこんでいる所がいいですね。
次のテント泊も公開を楽しみにしています。
次回のテント泊は、台風が接近していて何だか嫌な予感がするのですが、雨に降られずに無事帰ってこれるよう、今週は特に日頃の行いを良くしておこうと思います(笑)
久しぶりにコメントします。
金峰山は実家から近いので、毎年登っています。
今年はまだ登っていませんが。
大まかに4ルートあるようですが、今年は南側から登ろうと計画しています!
金峰山は縦走路などもあって登り甲斐のある山ですね☆