Remembrance 2006/09/06-2020/06/08  2020/07/01-

   ある日のできごと、心の呟き、よしなしごとetc

最後の年賀状

2017年01月07日 | いただきもの
まもなく80歳になる友人から届く年賀状は、今年はこんな一年だったと具体的に書いてあるので、毎年読むのが楽しみでした。

が、今年はこんな賀状(部分引用)が届きました。

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…省略…

 さて私もおかげさまで今日まで健康で楽しく日々を送って参りました。80歳を目前にして後々のことを考え、勝手ながら今年を以て年賀の挨拶を遠慮させていただきたく存じ居ります。
 これからは、芝居・映画に、美術展に、音楽会にいそいそと出かけてゆく私を思い描いて頂けると幸せに思います。
 終わりに今後の皆様のご多幸をお祈り申し上げます。


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みんないつかはその日が来ると私も思っていますから、寂しいですが、仕方がないことだと諦めます。
もうこの友人からは届かないけれども、私は自分が元気な間はお届けしようと思っています。





老人ホームに入所した90歳の友人は「もう年賀状は書かないから、書いてくれなくてもいいよ」とおっしゃってました。が、私は今年もご自宅宛てに送りました。

出すのは無理だろうけれど、届くのは嫌ではないだろうと、私は勝手に思っているのです。



私の母は、数年前から年賀状を出さなくなりましたが、いとこたち(母の甥や姪)からの年賀状は今まで同様、届いています。






最後の年賀状は、先輩諸氏から時々舞い込みます。

下は数年前に届いた賀状の一部。

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78回目の新年を迎えました。
…省略…
愚老は出歩くこと億劫。愚妻の傍らで淡々と二人暮らし。思考停止気味。来年より新年のご挨拶廃止。お赦し願います。
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下も数年前に届いた賀状の一部。

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…省略…
古稀に臨み、体力の衰え、手足の動きの不確かさ、耳の遠さ、認知の衰えを強く感じるようになってきました。
…省略…
元気なうちにお礼を申し上げたく思い、この文章を書いております。ありがとうございました。
このようなことで、新年のご挨拶を今年を最後にさせていただこうと思います。
将来のご清栄を心からお祈りしています。
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結局のところ、みんな、無理をすることなく、人に対しても、できることをできるようにしたらよいのだと、私は基本的にそう考えています。


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