フレンチ・アメリカン日和

アメリカ在住、フランス人の夫を持つ日本人(女・30代)です。日々のことを綴っていきたいと思います。

香港3日目です

2005-11-17 10:34:20 | 仕事のこと
香港3日目になりました。
と言っても、初日は夜の7時過ぎに香港に到着して、空港から移動、8時過ぎにホテルに入った後はお客さんとの夕食のみというスケジュールだったので、気分的には昨日丸一日経過して、今日が2日目という感じ。

昨日は結局ほぼ一日イベント会場にいて、実際に通訳などで忙しくしたのは昼食をはさんで2時間半程度でしたが、一日経ちっぱなしはさすがに辛い。もうコンパニオンの代わりになる年齢でもないんですから、大概にしないと(涙)。でも、夕食はお客さんからは開放されて(というか、誘われないうちにさっさと逃げた)、日本人の代理店の方とご一緒しました。無論仕事でご一緒している方ですが、日本人同士、英語を話すこともなく、話題は仕事やプライベートのことを行きつ戻りつしながら、リラックスしたとても楽しい夕食。スーパースター・シーフード・レストランという、思わずそのベタな名前にひいてしまうようなレストランですが、お台場や立川にも支店があるという評判のよいレストランが泊まっているホテルのすぐ隣のビルにあったので、手っ取り早くそこで済ませることにして、かにとふかひれのスープ、山盛りの海老の酒蒸し、おこぜの蒸し物、海鮮チャーハンなどを青島ビールと20年物の紹興酒で流し込むこととあいなりました。2人だけでは、さすがにそれほどあれこれ種類が頼めるわけではないのですが、とりあえず今回の滞在では、楽しさ、美味しさ共に最高の夕食!!

今日は、はっきり寄っていただけるとは約束できていないお客様を展示会場で3時間ほどお待ちしますが、その後は自由行動をいただけるのではないかと密かに期待しています。やはりせっかく来たのだから少し街中を歩いてみたいし、XO醤の買い物を頼まれているので、出来ればおいしそうなレストランを探してそういうところのXO醤を買って帰りたいと思っています。でもこればっかりはわかりかせんから、どうなるでしょうか、今日のスケジュール???

香港です

2005-11-16 07:59:44 | 仕事のこと
うう。。。フランス以来、ご無沙汰しております。昨日から香港におります。ぎゃー!!本当に来たくなかったんですよ。というか、別に香港が嫌いなわけじゃなくて、不確定要素の多い仕事で、せっかく行ってもどの程度お役に立てるかどうかわからなかったもので、最後まで抵抗していたんです。

出張というのは、コンサルタントにとっては拘束されている分の収入は必ず入るし、日当にそれなりに色もつけてもらえたりもするので、これに接待や自由行動まで入ればかなり美味しい仕事と思われるらしく、特に今回のように不確定要素が強い、つまり現地での勤務スケジュールがスカスカで、一見ラクそうに見える出張に抵抗するとお客さんからはものすごく驚かれるのですが、私にしてみれば出張というのは、双方にとって負担の大きな仕事。クライアント企業にとっては私の旅費も含めて大きな出費だし、私は私で移動したり時差と戦ったりと色々ありますから、お互いに大変な思いをするなら、本当に必要なタイミングでピンポイント的に最低限入れるべき、という考え方。結局、少々美味しい思いができたところで、「何だ、結局これだけしか仕事を手伝ってもらえなかったのに、こんなに払うのか、無駄だったな」と思われたら、これはもう私にとってはマイナスにしかなりませんから。どのような商売でもそうですが、値ごろ感というのか、これだけ払ってこれだけ受け取れたのだから、よかったな、と思ってもらえなければ続きませんから。というわけで、昨日もミーティングというのは口実で、ほとんど雑談して終わってしまった北京ダックつきのディナーへのご招待もあまり手放しでは喜べずに、もそもそと食べていました。

ホテルは、お客さんが泊まっている5つ星のホテルが満室となってしまい(今の時期、香港は展示会などのイベントが盛りだくさんです)、旅行代理店がさんざん探しまわって見つけてくれたというビジネス・ホテルの2つ星半というところで、休暇ならともかく、仕事の場合は設備やセキュリティーや何かあった時のトラブルの対処という意味でも、ちゃんとしたところに泊まりたいと思っている私には憂鬱の種だったのですが、来てみると悪くない!!ビクトリア湾を一望できる眺めの素晴らしい18階の部屋で、バスルームがユニット式で小さい以外は、これと言って不満もありません。ハイスピード・アクセスのワイヤレス・インターネットの調子も上々。これさえあれば、とりあえず生きていけますから。昨日の真夜中近くに、やはりタッチの差で満室となってしまい、私自身は泊まり損ねた四つ星ホテルに滞在されている代理店の方から電話があり、高速インターネットの調子がとても悪くて接続できなくて困りきっている、とのこと。私のホテルまでご足労いただければ翌朝接続をお貸しする旨お伝えして、何が幸いするかわからないものだなーと思うことしきり。

昨晩は、カーテンを全開にして、ビクトリア港の素晴らしい夜景を見ながら眠りにつきました。今日から丸2日の日程ですが、気持ちを切り替えてベストを尽くします。

旅もそろそろ終盤です

2005-10-25 17:18:27 | フランス便り
うちのフランス人の実家のあるフランス南西部の村を日曜日に発ち、パリに二泊しながらアメリカへの帰路に着いています。出発日は、いつも少し哀しい。村に滞在している間、ほとんど毎日顔を合わせ、頻繁に招いたり招かれたりしていた近所の人々に、「さようなら、また来年ね」と挨拶しに行かなければならないからです。特に家族のように本当に親しくしているお向かいの家のご夫婦は、旦那様が今年82歳、奥様もあと少しで80歳に手が届く年齢です。「また来年ね」と言う時、「体にはくれぐれも気をつけて。無理をしないで、とにかく健康が第一だよ」と言う時のうちのフランス人は、いつも少し目を赤くしています。両親が年を取ってから生まれた末っ子で、もう既に両方の親を亡くしているうちのフランス人にとっては、今では彼らが親のようなものかもしれません。来年、また笑って会いましょうね。美味しいレストランに一緒に食べに行きましょうね。私の手料理を食べてくださいね。心からそう願わずにはいられません。

後ろ髪をひかれながら到着した日曜日のパリは快晴、気温は17度。とても気持ちのいい日で、ホテルにチェック・インして部屋に荷物を置くや否や、うちのフランス人と連れ立ってあてもなく散歩に出かけました。今回宿泊したホテルは、大好きなレストラン、ピエ・ド・コッションの所在地でもあるLes Hallesにあります。大きな教会や綺麗な公園がすぐ近くにあるので、その近辺をぶらぶら。夜は無論そのピエ・ド・コッションでうちのフランス人の大学時代の友人、ベルナールと食事の約束があるので、楽しみにしながらも「ちょっと小腹が空いたね」と言い合ったのが夕方の4時。夕食は8時過ぎからですから、軽く何か食べておこうということになり、近所で評判がいいというビストロへ入りました。
カラフ(500CCの水差し)入りの赤ワインと、うちのフランス人はムール貝のガーリック・バター焼き、私はエスカルゴのキャセロール焼きを注文。両方とも前菜なので、おつまみにちょうどいい分量です。私のエスカルゴは、パセリ・バターではなく、ビーフシチューのようなドミグラス・ソースがかかって、ベーコンと炒め合わせて出てきたのでびっくり。お味の方は、ソースの濃厚さにエスカルゴの淡白さが負けてしまって少し残念でしたが、パンと赤ワインとの相性は抜群。うちのフランス人のムール貝は、殻ごと柔らかくオーブンで焼いてあって、申し分なし。ビストロを出て、さらに1時間くらい散歩をして6時過ぎに一度ホテルへ戻りました。

ハイライトはやはりピエ・ド・コッションでの夕食。ベルナールとは1年ぶりの再会で話に花が咲きつつ、食事のとにかく美味しいこと。前菜にうちのフランス人は、牛の骨髄のオーブン焼き、私とベルナールは名物のオニオン・グラタン・スープ。牛の骨髄というのは、大きな牛の骨を半分に切ってオーブンでパセリをかけて焼いたもので、中身をスプーンですくって食べる料理です。かなり濃厚なので、私はそれほど好きではありませんが、うちのフランス人は骨髄に目がありません。狂牛病の心配も何のその、ほとんど1年前からこの骨髄を食べるのを楽しみにしていた彼です。味は、ミルクのような感じで、ほんのり甘味があり、柔らかいゼリーのようにふるふるした食感。大きな骨が大皿に載って3本も来るので、たっぷりと堪能していました。そして待望のメインは、ベルナールとうちのフランス人がやはりここの名物の豚足のオーブン焼き、私が子牛の腎臓のマスタード・ソース。子牛の腎臓というのは、実は私の好物なんです。腎臓というとぎょっとされる方もいらっしゃるかもしれませんが、新鮮なものは癖がなく、少し歯ごたえがあり、レバーが食べられる人ならきっと好きな味だと思います。ピエ・ド・コッションでは、柔らかく茹でたジャガイモと大量のマッシュルームと一緒にたっぷりのソースで和えた、火を通しすぎないほんのりピンクの腎臓が出てきて、大感激。最後まで名物の豚足料理にするか、たまには別のものを試すかで迷っていた私ですが、違うものにしてよかった!ベルナールやうちのフランス人に味見をさせたりして、あっという間に食べてしまいました。勿論、彼らにも豚足を分けてもらって。。。

過去に私自身も旅行や出張で何度か訪れているパリでは、うちのフランス人がパリ生まれ、パリ育ちということもあって、今更二人で連れ立って観光や買い物をすることはありませんが、やはりお気に入りのレストランや友人に会うために年に一度は立ち寄りたいところ。来て見ると2泊では物足りない気もしますが、やはりフランス滞在のメインはあくまでも例の村というのが、我々らしくていいプランなのではないかと思っています。

野鳥を食すPart.2

2005-10-22 23:49:40 | レシピ・お料理関連
先日、お隣のご家庭でベッカスという野鳥をご馳走になってきたばかりですが、実は今回、うちのフランス人が絶対に食べるぞ、と固く決心していたのが、Palombeという野鳥。これは、村の人々が口を極めて美味しい、美味しいと絶賛していたのを去年から聞いていたのですが、渡り鳥なので毎年渡ってくる時期が多少異なり、去年は何と我々がアメリカに帰った翌週に渡ってきたため、我々はちょっとの差で食べ損ねて悔しい思いをした、というわけなのです。今年は10月の半ばに渡ってきた、ということで、首尾は上々。ちなみに日本語では雁ではないかと思うのですが、また調べてお知らせしますね。

レストランも予約し、「今年はPalombeを食べるぞ、食べるぞ」とうちのフランス人が近所の人に言いふらしていたら、おむかいのおじさんからは、「季節で一番最初のPalombeなんて、去年の冷凍モノかもしれないぞ!あるいはスペインで採れた鳥インフルエンザにかかった鳥かもしれないぞ!」などとさんざんからかわれていたのですが、2,3日してから、「我々の予約もしてくれたか?」などと言ってきたので、大笑いして、結局近所の家々から連れ立って総勢6人で車で20分くらい行ったところにある、バスクの村のレストランへ出かけました。

Palombeコースのメニューは、以下の通り。
1.前菜:
ガルビュールという野菜のスープ
バイヨンヌ風ハム(燻製の生ハムです)とホワイト・アスパラガスの盛り合わせ
2.主菜:Palombeのグリル、ポテト・フライ、サラダ
3.バスクチーズのブラック・チェリー・ジャム添え
4.デザート:アイスクリーム、林檎の薄焼きタルト、バスク風ヨーグルト、シャーベットの中から選択。
5.コーヒー

お値段は、以上で一人35ユーロ也。Palombe以外は、前菜の生ハムがとても美味しかったくらいで、あとはそこそこなのがちょっと残念でした。ガルビュールという野菜のスープは、鴨や豚肉のダシで野菜や豆をことこと煮たスープで、本来はとても美味しく私は大好きなのですが、ここのは味が薄くてしゃぶしゃぶしていて、がっかり。でも主役のPalombeは、感激の美味しさでした!!丸ごとの鳥を半羽に切って、レアに焼いただけですが、切った時の肉の赤黒さと言い、口に入れた時の風味と言い、これはとても鳥とは思えない!!むしろ、とても新鮮な鹿の肉か馬肉という感じ。強いて鳥で比較すれば、やはり赤身の鴨が一番近いかもしれませんが、鴨のような油はなく、味はもっと深みがあります。それでいて臭くないのですから、本当に驚きです。オーブンではなく、薪をくべた暖炉の火で焼いてあるので、ほんのりと木の香りもついて、とても香ばしいのです。でもね、運ばれてきた鳥の半身には、長い首と頭がそのままついていましたよ!!!あまりにもそのものなので、見ないようにしてうちのフランス人に頭と首を切ってもらっていたら、周りの人から一斉に、「脳が美味しいんだよ!残したら駄目だよ!!」とのこと。仕方がないので、うちのフランス人にさらに頭を半分に切ってもらって、食べましたよ!!でも頭の大きさはせいぜい親指の頭くらいですから、そんなにグロテスクな感じはしなかったです。脳の大きさは、それこそ小指の爪ほど。味は、白子かカニ味噌のような感じで、確かに美味しかったけれど、ナイフの先にほんのちょびっとの量ですから、あまり味わうという感じではなかったですね。デザートのバスク風チーズというのは、土地の名物ですが、食感はパルメザン・チーズ(箱入りの粉ではありませんよ)に似た、乾いた濃厚な風味のチーズです。塩気が強いので、ブラックチェリーのジャムを添えて食べると塩気が緩和されてとても美味しいもの。私も大好きなチーズの食べ方です。最後のデザートは、私は林檎のタルトにしましたが、これはぼんやりした味で、お菓子が美味しい筈のフランスなのに、とちょっとがっかり。でもお腹がいっぱいだったので、残すのに罪悪感がなくて、かえってよかったかもしれません。

それにしても、Palombeは本当に美味しかったです。もしもフランス南西部、ピレネー山の近くに秋にお出かけになることがあれば、地元名物のPalombe料理を是非味わってみてください!!

野鳥を食す

2005-10-20 16:52:22 | レシピ・お料理関連
さて、本日はお約束のメニューに関する感想でございます。
1つめの前菜:旦那様が川で釣ってきて自家製で燻製にした自家製スモーク・サーモン、スペイン風ヒイカ(小さなイカです)のインク煮込み、自家製サラミ、ハムのペーストを詰めたビスケットの盛り合わせ。
サーモンは、塩気の具合もスモークの具合も言うことなし!バターを塗ったブリオッシュに載せてあって、ケイパーや玉ねぎ、レモンなど全然必要ないくらいの美味しさでした!
ヒイカのインク煮込みは、スペイン製の缶詰とのこと。自家製サラミは、市販品のようなスパイスや添加物が入っていないので、そういう味に慣れた味覚では最初、硬くて豚肉のくせが感じられるかもしれませんが、噛めば噛むほど味わいが出てきます。無論豚は、ご夫婦が育てて潰したものですよ!

2つめの前菜:自家製フォアグラとプルーンのバター詰めの盛り合わせ。
本当の意味での自家製フォアグラです。ご夫婦が20羽飼っている鴨の何羽かに、毎年大量の餌を与え、太らせて肝臓を取るのだそうです。この肝臓を洗い、血管などを綺麗に取ってうす皮を剥いてからテリーヌ型に入れ、水を張った天板に置いてオーブンで蒸し焼きにします。これを缶に入れて煮沸消毒した後、保存すると、数年間はもつのだそう。あまり古いのはいけませんが、多少年数が経ったものは味が熟成されてより美味しいのだそうです。仕上がりは、ぎゅーっときめの詰まったバターのような感じ。パテやムースよりも重量感があって、美味しいですよ!付け合せのプルーンのバター詰めは、簡単なのに、こんなに美味しい取り合わせがあるのか、と思うくらい。干しプルーンの種を取って、真ん中に上等のバターを詰めただけのものですが、おつまみやお茶菓子にもなると思います。是非お試しください。バターをブルーチーズに変えても美味しいと思いますよ。

第一の主菜:旦那様が釣ってきたブラック・バスのオーブン焼き、溶かしバターとエシャロットのソース。
ブラックバス、初めて食べましたが美味しいですね!白身の魚で、上品で、まるでスズキや黒鯛を食べている感じ!!塩コショウを振って、皮がかりっとなるまでオーブンで焼き、ソースを添えて出来上がり。エシャロットは、勿論目の前の畑で取れたもの!!

第二の主菜:ベッカスのロースト、アルマニャック風味。
その日の主役はこのくちばしの長い小ぶりな野鳥(日本語ではシギかしら?)だったんですが。。。感想は、ずばり、「イワシの丸干しの味」!!
やはり野鳥だけあって、どうしてもくせがあるんですよ。オーブンで焼いて、食べる直前に、食卓の上でクレープ・シュゼットのようにアルマニャックをかけて火を付けるんですが、これは演出だけでなく、野鳥のくせを取る効果もあるんでしょうね。内臓も残さず食べます。これがとても苦いのですが、この苦味がまたいいのだとか。くせのある食べ物が苦手な方は、やはりジビエ(野生動物)の料理はかなり食べにくいのでお勧めしません。でも私は、多少食べにくい味でも、特にそれが最初の経験である場合は、驚きや「ふーん」という印象なども手伝って、かなり食べられてしまいます(自分でお金を払って、再度レストランなどで注文するかどうかは別問題ですが)。何事も経験!!英語で”Acquired Taste”という表現がありますが、何度か食べるうちに慣れて味わい深く感じられるようになり、最終的には美味しいと思えるようになるものは、だいたいこんな感じなのでは。日本語ではいわゆる珍味というものですね?うちのフランス人は、さすがに目の色を変えて「美味しい、美味しい」と貪り食べていました。やはり彼の味覚は、フランス人だな、と感心。

デザート:フォーレ・ノワール(「黒い森」という名前の、ブラックチェリーの洋酒漬けと生クリームをたっぷり挟んだチョコレート・ケーキ)。
もう、そのままです。甘すぎず、クリームは上等で、美味しくない筈がありましょうか。
しかもこの奥様は、料理学校出身なのですから、ケーキやパンも含め、お料理は玄人はだしです。デザートが苦手なうちのフランス人でさえ、2切れ目をお代わりしていたくらいでした。

この後、男性陣はさらに食後のアルマニャックで締め。私と奥様は、とても濃いコーヒーをゆっくり2杯づつ。アメリカや日本では誰も飲めないような薬のような苦く濃いコーヒーが美味しく感じられるのも、こういうひとときです。

本当にご馳走様でございました。

村での生活

2005-10-19 16:17:18 | フランス便り
きゃー、失礼しました!すっかり更新が間遠になってしまった。うちのフランス人の実家のある村に再び帰って来て、腰を落ち着けたあたりから仕事が立て込んできたせいもあるんですが、それに加えて、こちらではご近所の家に昼食に呼ばれると、昼の12時半始まりで終わりが夕方の5時。「食後のコーヒーを飲みにいらっしゃい!」と誘われて、昼食後の1時半頃に出かけても、終わりはやはり夕方の5時。「夕食前の食前酒を一緒にどうぞ!」と呼ばれて6時半にお邪魔すると終わりは10時、という有様で、い、い、い、忙しいんですよ!!!(と顰蹙を買いそうな発言)。でも真面目に仕事や家事も含め、色々とおつきあい以外にすることもありますから、こんなペースでは就寝は連日夜中の1時、2時を回ってしまいます。それでも翌朝は日本が7時間の時差で既に夕方なので、少なくとも日本の午後3時くらいからはメールで連絡を取れる体制になっていなければならないし。。。寝不足気味でふらふらしています。

昨日は、お隣の家で、旦那様が狩ってきた「Becasse」という野鳥をご馳走になりに、昼食に招かれました。スタートはやはり12時半。メニューは以下の通りです。
1つめの前菜:旦那様が皮で釣ってきて自家製で燻製にした自家製スモーク・サーモン、スペイン風ヒイカ(小さなイカです)のインク煮込み、自家製サラミ、ハムのペーストを詰めたビスケットの大量の盛り合わせ。
2つめの前菜:自家製フォアグラとプルーンのバター詰めの大量の盛り合わせ。
第一の主菜:旦那様が釣ってきたブラック・バスのオーブン焼き、溶かしバターとエシャロットのソース。
第二の主菜:ベッカスのロースト、アルマニャック風味。
デザート:フォーレ・ノワール(「黒い森」という名前の、ブラックチェリーの洋酒漬けと生クリームをたっぷり挟んだチョコレート・ケーキ)。

とまあ、これだけのものがお腹に収まるには、やはり4時間以上はかかる、という具合で、終わったらやはり5時でした。しかもレストランならともかく、田舎の家のことですから、残しては失礼にあたってしまいます。ましてや外国人の私は、残したりしたら「口に合わないのね、どうしましょう、何か別のものを用意しようかしら、何がいい?」なんてことになりかねませんので、それはものすごいプレッシャーです(と言いながら、嬉々として食べる)。

でも今日招かれた家は、村の自給自足を絵に描いたような家庭で、鶏を飼い、鴨や豚を育て、野菜畑を作り、引退した旦那様は連日狩りや釣りに出かけるという具合で、その食材の豊かなこと、新鮮なことと言ったら!!そして肝心のお味の方ですが。。。この続きは明日Upしますね。

熱海からです!

2005-10-09 03:45:51 | フランス便り
と、1年ぶりの冗談ですね。モナコからです。こちらには、とても親しく年齢も近い親戚がいるので、フランスに来ると必ず寄ることにしています。モナコの本日の気温は、日中が19度。青い空、青い地中海の組み合わせがとても綺麗です。

もっとも今泊まっている親戚の家には、1歳になる赤ちゃんがいるので、観光や散歩などそっちのけで、飽きもせずに赤ちゃんを眺めたり一緒に遊んだり。公園にも行きました。モナコで公園デビュー(?!)、なんちゃって。それにしてもこちらはまだまだ子供の育て方がおおらかですね。地面を舐めようが一度落としたお菓子をもう一度口に入れようが、どのお母さんもゆったり構えていて、「きゃー!!」などと言いながら取り上げたりしません。お腹がすいてぐずぐず言うと、昼食用にパン屋で買ったフランスパンをぼきっと折って、歯が生えていなくてもお構いなしにしゃぶらせる。そして、抱き癖がつくとか、そんなことは全く気にする様子もなく、好きなだけ抱っこしてキスして。。。ぎゃあぎゃあ泣き出せば、容赦なく抱えあげてお尻をぱんぱん。散々泣かせて、疲れていい子になったらまた抱っこしてキスして。。。誰も育児書に書いてあるしつけのことなんて気にしている様子もありませんが、とても自然でいい感じです。最近は日本にあまり長くいないのでよくわからないですが、日本もこんな育て方をするお母さんが主流だといいな、なんて。赤ちゃん、どこの国でも可愛くて、お母さんと一緒にいられさえすれば幸せそうで、本当にいいものですね。それにしても、うちのフランス人、半分本気で赤ちゃんと哺乳瓶やおもちゃを取りっこして、取られた途端に誰よりも大声で泣いてみせたりして、周囲の赤ちゃんはひいていた。でも普通にしていても何となく赤ちゃんが彼の周りに集まってきて、いつの間にかよその子まで一緒になって追いかけっこしたりしているんですよ。遊んであげているというふうでもなく、逆に遊んでもらっているような感じがあるんです。不思議な才能だなぁ。もしかして、仕事の選択を間違ったんじゃない???

本日のメニュー

2005-10-06 06:17:15 | レシピ・お料理関連
こちらでは毎週水曜日と土曜日に市が立ちます。野菜も肉も魚も新鮮そのもの!そしてとても安いので、土地の人はここでほとんどその週の買い物をまとめてしてしまい、たまに足りないものをスーパーに買いに行く程度にしているようです。

今日は水曜日だったので、うちのフランス人とバスケットを下げて市場までお買い物。と言っても明日から4泊の予定で南仏の親類の家を訪ねるので、そうたくさん買い込むわけにはいきません。
生みたての卵を6つ買い、この近辺の名物の甘くて柔らかいピーマン、「ピーマン・ドゥー」を200グラムほど買い、ハム屋さんではやはりこの地方の名物の生ハム、「ジャンボン・バイヨンヌ」を4切れ買って、帰宅。お昼ごはんは、切ってじっくり柔らかくなるまで火を通したピーマンを入れた生みたて卵のオムレツ、サラダ、そしてジャンボン・バイヨンヌに、焼きたてのフランスパンというメニューになりました。ハムと卵やサラダにパンだなんて、ちょっと朝ごはんのような感じもしますが、たっぷり入れたピーマンのボリュームと、生みたて卵の濃厚な風味とで、とても満足のいくブランチになりました。

夕食は、出かける前なので、冷蔵庫の残り物を整理するつもりで、鴨やサーモンのパテ、半端なステーキ肉の残り、完熟トマトや茹でたカリフラワーとブロッコリー、数種類のチーズなどをあれこれ並べ、ワインを抜けばそれなりに楽しい食卓に。明日はこのスペイン国境近くの村から南仏へ約500kmのドライブです。また南仏に着いてからアップしますので、覗きにいらしてくださいね!

4日目です!

2005-10-04 06:22:58 | フランス便り
今日は午前中の気温が5度、日中の最低気温が14度という、冬の気配の色濃い一日でした。一年に1-2回しか訪れないために普段はほとんど空き家になっているうちのフランス人の実家では、ヒーターが壊れていて、今朝になって修理を依頼したような次第。従って午前中はセーターを着込み、コートまで羽織って家の中を歩き回るような状態でした。でも午後になってだいぶ日が射してきたので、陰鬱な感じはありません。

体調はまずまずといったところで外をそろそろと歩いていたら、次々と村の近所の人たちに(この村やうちのフランス人の家のことについては、昨年の「フランス便り」を是非ご参照ください!)「zonaの具合はどうだ?」と声をかけられました。フランス語で帯状疱疹のことをzonaというらしいのですが、うちのフランス人が昨日お隣さんにしゃべったら、翌日は村人全員が知っていた、というのはこの辺ではよくあるパターン。ちなみにこの辺で伝わる帯状疱疹の民間療法は、何と、「既に帯状疱疹をやったことがある人におんぶしてもらって、食卓の周りを10回回ること」だそう!!思わずうちのフランス人とお腹を抱えて笑ったら、「本当に効くんだぞう!!」とのこと。「もう治りかけだからいいですよ」と言うと、お隣のおばさまは「見せなさい」と言う。仕方がないのでセーターをめくって背中の腰のあたりを見せると、「あら、本当ね。もうかさぶたになっているからこれなら大丈夫そうね」とちょっと残念そう。そんな、残念がっていただかなくても。もっとも親身になって頂けるのでありがたいことですが。

午後から車で40分近く行ったところに(というか行かないとない)Carrefourで日用品や食材の買い物を少し。1キロ5ユーロ弱の活きたカニを売っていたので、今夜はそれをうちのフランス人が茹でてくれて夕食。まだ食欲が今いち戻りませんが、何とか快復はしてきているようです。疲れたので早く寝ようと思いますが、だらだらと暖炉の前で食後酒を飲んだりして、遅くなりがちなフランスの夜。今、夜の11時20分過ぎですが、お気に入りの本もあるし、もう少し起きていようかと思います。

今年もフランスからです!!

2005-10-03 00:54:00 | フランス便り
29日からフランスに来ています!しばらく前から決まっていたことですが、びっくりさせたかったので、このblog上では黙っていました。1年前のちょうど今頃もフランスに来ていました。よろしければカテゴリー分けしてある過去logの「フランス便り」を覗いて下さいませ。早いものであれから一年。。。

それにしても、今回は遅れてはならないフライトが全て遅れ、遅れてもよいフライトが全て定刻に出たという不運な巡り合わせが続き、2回で済む筈のトランジットが3回になり、結局全行程で48時間近くもかかってしまったという悪夢のような旅でした。おかげで帯状疱疹でそれでなくても病み上がり(というかまだ快復途上ですね)の身は、悲鳴を上げたのか、金曜日にフランス南西部のうちのフランス人の実家に到着するなり、いきなり熱を出して寝込む有様。熱は一晩寝たら下がりましたが、土曜日は丸一日寝たり起きたりし、ようやく今日の日曜日になってそろそろと家の中を片付けたり簡単な食事を料理をしたりしています。明日からはまた日本やアメリカと連絡を取りながら仕事を開始しますが、こちらは空気もいいし、両方と時差があるので電話がじゃんじゃんかかってきたり、ミーティングに出席したりしないだけでも、かなり楽な筈。今回は約4週間の予定でこちらに滞在しますので、せいぜい養生させていただきます。

こちらのお天気は、思ったほど寒くはなく、日によっては日中20度近くまで上がります。でもやはりヨーロッパですから、朝8時頃は霧が深く、まだ薄暗いですね。朝晩はかなり冷え込んで、朝起きると庭は夜露でしっとりしています。冬がもうそこまで来ている感じ。今日はちょっとした寒気が流れてきているとのことで、現在、うちのフランス人は、暖炉にくべる薪を探しに庭に出ています。こちらでは狩猟の季節が始まっているので、時々猟銃の音が遠くから聞こえてきます。今の時期は、我が家の近くでは山鳩、鶉などが取れるそう。たまに猪なども出るそうです。日本でも「秋の味覚」などと言いますが、こちらでもジビエという野生動物や、セップ、モリーユなどのキノコが美味しい季節ですので、食材の買い物に出かけるのもとても楽しいものです。

それではこちらでの生活をまた少しずつアップしていきますので、是非時々覗いてくださいね!