妹が、私にはいない。
兄と弟がいるんだけど、妹がいたらきっとこんな感じなんだろう、と
一回り近く年下の彼女といるとそう思う。
まっすぐに、よれることなく、へこたれずに、
それでも時々お腹を壊したりする子。
土鈴のように心地よい声でよく笑う子。
今年の春から社会人になり、ようやっと3ヶ月が過ぎようとしていた。
久しぶりに連絡が入り、お昼を食べることになった。
オンタイムでお店についたら、ちゃんとそこに、満面の笑顔で座っていた。
元気?と声をかけたら、
私の名前をいつもの調子で、でもとても嬉しそうに呼んで、
両手をハグしようとするようにパッとひらいた。
笑ったと思ったら、大きな目が見る見る間にウルウルして、
それを恥ずかしいというふうにはにかんでまた笑った。
ああ、少しでも必要とされている、もしくは
会いたかったと思われる人間に
私はなれているのかなあと。
社会人になりたての頃は、毎日気を張り詰めてがむしゃらに仕事をしていた。
母へ電話したら緊張が一気にとけて大泣きしたのを覚えている。
がんばってるんだな、この子。
応援してるよ、がんばれ。