AManTo天然芸術研究所

大地のため、時代のため、消費されないアートを求めて…
EART(天然芸術)の今を紹介するブログ

昨日の事は外部記憶に頼る文明

2004年09月18日 | Weblog
今日は朝から天人に「倍音S」をたずねてきた五島さんとお話をしていた。
自称録音マニアなのだか実はとある音響メーカーの開発者。
彼は自作の豆粒ほどのマイクの説明をしている。
CDのマスターテープの音源が取れるほどの
高性能でアメリカの録音マニアサイトで見て作ったらしい。
「倍音S」はこれで次回録音する計画らしい。

目下、五島さんは来年には登場する4ギガのSDカードを使う商品の開発をしている。
携帯でテレビの地上波をステレオ録音できるものを作ってくれといわれているらしいが
彼自身はそのコンセプトに疑問をもっているという。

今の若い世代の特徴は「昨日の事はもう覚えていない…」だそうだ。
だから何時でもタウンロードできるものを記録に残して場所をとるモノはウケないのだ。
彼の世代はアナログレコードや、CDを何千枚ともって所有する喜びをもっていた。
マニア同士になれば高度な情報により、希少価値の物や情報をやり取りする。
いまやネットやブログ、携帯の写メで記録し思い出すら覚える必要がない。
柴崎コウの着唄は、毎日、5万件ダウンロードされているという。
1曲200円だから、CDと違い、ものは残らないし、曲も断然短い。
だから割高はずだが皆平気。作るほうも楽だしこちらの方がいい。
手軽で、簡単なのがうける。所有欲は限りなく少なくなってきている。
いつでもネットからダウンロードできる時代。
持たなくてもほしい時に手に入る時代。
記憶の外部化、共有化は始まっている。

五島さんの興味はどうだろう?
彼がそれでもこだわるのはライブ録音。
つまり、個人の体験にもとづく記憶は大切にされると考えられるから。
個人記憶は覚えておけない世代には逆にDVDやHDに残す必要があるというわけだ。
いつか感動すら外部記憶から検索するようになるのだろうか?(いやモウなってる?)
リアルな記憶を追体験させてくれる装置は売れるというワケ…

そんなテクノロジーはどんな人が作っているのだろう?
五島さんに聞いた。
彼がアメリカのファイヤーバイヤーの開発者達と一緒に話している時
彼らのほとんどが夜はミュージシャンだったそうだ。
そんなライフスタイルをとる彼らは自由な雰囲気で満ちている。
どちらかが食えないから、副業をしているのではない。
ある意味、どちらも食えている。
ただ好きな事を思いっきりやっているライフスタイルだ。
「平行職」。そんな言葉がピッタリの彼らによりつくりだされている文明は
僕らをどんな方向に導いていくのだろう!
これらはどんな天然芸術を作っていくのか?
天然芸術はどんな文明をいざなっていくのだろうか?

JUNの日記[JUNgem]


人気blogランキング

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
珈琲時光 (myoureinojyoshi)
2004-09-21 03:53:04
こんばんは。

先日はコメントありがとうございました。

JUNさんのBLOGを見まして、珈琲時光コーヒーがあることを知り、ぜひ賞味したくなっています。

JUNさんは舞踏をされているんですね。私も大学の授業で舞踏について勉強していました。偶然ですね。

私のBLOGはごくわずかなかたにだけ見ていただけているんですが‥ぜひまたみてやってください。

 myoureinojyoshi

http://blog.goo.ne.jp/idgooid/
偶然です! (JUN)
2004-09-22 15:20:36
コメントうれいしです!

ありがとうございます!



舞踏は世界に通じる文化なのに

日本人にはほとんどなじみがないですよね!



もっと専門家ばかりの間で行われるのではなくて表に出て行けばと思っています。



こんど舞踏談義に花を咲かせませんか?



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。