もんくうさぎのブログ

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フクシマに学ばない日本

2017-07-16 12:29:21 | 原発
 あのフランスが原発削減に関する具体的な動きを見せた。フランスのユロ環境相は7月11日こう明言。
フランスは2025年までに17基の原発廃炉
 オランド政権のとき出されていた原発比率を50%に下げる方針。が、具体的な一歩は踏み出せないでいた。それどころか前政権の環境相は原発の10年延長を宣言。フランスの原発は40年稼動の原則で、ほっといても2025年には15基廃炉になるのだが、こんなんでは50%目標にはほど遠い。
 フランスは全国で58基の原発が稼動してる。これまでに36兆6300億円を投じて原発を建設してきた。エネルギーの原発依存比率は75%。原発関連産業で20万人以上の労働者がいる押しも圧されぬ原発大国だ。抵抗勢力も日本の原子力ムラに負けず劣らすいろんな意味で手強そう。
 また、原発を全廃し再生エネルギーに変えた場合、電力網改善費用に2170億ユーロ、廃炉費用に850億ユーロ。逆に原発現状維持した場合は老朽原発稼動期間延長費用に1000億ユーロ、廃炉を新規原発に置きかえる費用に2500億ユーロかかるとか。ちょっと極論もしれないけどまさに進むも戻るも地獄状態。そんな中、マクロン政権はこの国の原子力政策を大転換させる努力を始めた。
 一方日本は、といえば・・・
 イタリア、ドイツ、スイス、台湾、韓国などフクシマを教訓に脱原発に舵を切る国々。
 日本では原発のような具体的問題は国政選挙の争点にならないという。そう言っているあいだは政権をひっくり返さない限り脱原発はできない。政権奪取にやっきになるのではなく、じゃあ個々の問題を争点にできない今の国政選挙の欠点は何か、個々の問題を解決するためにはどこをどう改善すればいいのか、王道(政権奪取)以外のわき道で脱原発を実現する方法はないのか、そういったふうに論点が発展していかないのが悲しい。
 やり方はいろいろあるはずだ。それができないとしたら、(私も含めて)日本人の脳みそが硬直化しているか、(私を含めないで)放射能の脅威よりもカネを優先させる価値観があるせいだろう。