もんくうさぎのブログ

もんくばかりでごめんなさい

「慰安婦」問題

2016-01-02 18:34:57 | 従軍慰安婦
 年末、韓国と日本が慰安婦問題解決で合意したという。
 日本が初めて国の責任を認めて謝罪?
 安倍首相の謝罪の言葉。「心からのおわびと反省の気持ち」「責任を痛感している」 これのいったいどこが河野談話以上の身のある内容なのか。
 税金から10億円の支援金拠出。カネでかたがつく問題じゃないだろ。
 元慰安婦の人たちの意向抜きで、国と国が自分たちの政権保持のため手を結び、さもこれで決着したとばかりに高らかに宣言した今回の外相会談。そしてそれを信じて疑わず報道する日本のメディア。
 冗談じゃない。問題の本質から大幅にそれていること、かつ当事者疎外という意味でこれほどの茶番があるだろうか。
 でもさ、日本はずっと謝り続けてきたじゃないか、これ以上どんだけ、どんなふうに謝ればいいんだ、そうブツクサ言う人はもう一度これを読んでほしい。
NHK会長の妄言
 彼女たちが要求しているのはシンプルだ。①慰安婦制度の真相究明 ②責任の所在を明らかにすること ③①②をふまえた上での謝罪と補償、以上3つ。
 今回、日本は前2つをすっ飛ばして(というかごまかしている。日韓外相会談合意内容骨子の中にある当時の軍の関与の下にとあるが関与じゃなくて軍と政府が立案実行してたんだろうが・・・当時の営外施設規定などから明らか)③だけでコトが解決できると勘違いしている。
 しかも最初に出した条件2つが心憎い。これで終わりにしてほしい、加えて慰安婦像は撤去してほしい。こんだけでもうこの謝罪に「心」がないことは明らかである。ほんとにこっちが悪いと思ってんのなら無条件で謝るだろ。そもそも①②なくして被害者が納得する謝罪がどう成り立つのか。せりふ言うだけだったら役者でも言える。ましてやあの強制連行はないと強い信念?持ってた当人がしぶしぶ(アメリカの圧力?)ごめんなさいと言ってんだからその本心、どれだけ信用できることやら。
 慰安婦像撤去要求も打算と矛盾に満ちている。こんな過ち2度と繰り返さないため将来世代に配慮するんだったら逆に像は必要だろ。悲しいことに人間は過去の都合の悪いことはすぐ忘れる。事実、戦争は女性への性的被害に成り立つもんだと信じている人が今の日本人の大多数だ。そういう意味で慰安婦像は平和教育に最適だ。韓国とアメリカだけじゃもったいない。戦争、紛争にあけくれる昨今、できれば世界中、とくに中東とアフリカに建てまくることを勧める。
 日本もくどいようだけど、将来世代の幸せを考えてるのなら自ら像を建てたほうがいい。もちろん日本人慰安婦の像である。戦場で兵士とともに「戦死」した彼女たちの存在は今まさに歴史から消されようとしている。悪いことは言わない。ただちに日本人慰安婦像を建てるべきだ。売春宿に売られる前の彼女たちの姿(14~5歳が多かったときく)を象徴的な人目につく場所に建てるのはどうだろう。賛否両論あるだろうが靖国神社の前が最適と思われる。
 この問題は多くのメディアが表現してるような韓国対日本の2国間の国益に関する問題ではない。深刻な性差別を受けた女性とそれを差別や人権侵害と受け止めない権力との人権に関する戦いである。後者は日本政府に代表されるが自分の意識の中にもそれが少なからずあることに多くの人に気付いてほしい。少なくともこの口先三寸謝罪と10億円でこの問題が「最終かつ不可逆的」に解決できると思い込んでる人はよほどめでたい頭脳を持ってるか、それとも守銭奴かどちらかである。