突然唐津の弟から心に残るいい所に案内するから行こうと電話を貰う。
2つ返事で迎えを待つ。行くさきは「長府」。
長府庭園、国宝功山寺、侍屋敷の練塀通り、乃木神社、毛利邸。
乃木神社のご夫妻の銅像にしばし心を奪われる。
弟の説明によれば、軍旗を無くし、いざ切腹してお詫びを!とその時
「乃木は死ぬに及ばず生きて忠誠を尽くせ」と 天皇のお言葉。
天皇の没後、乃木は任務が終われり!と自害を決意。
妻に一緒に死んでくれと頼む。妻が先に喉をかき斬るが力及ばず苦しむ時、
手を貸しとどめを刺した後自らも切腹し果てる。
乃木大将が生涯に於いて妻にしてあげた事はただ1つ。
それは自害の手助けだった、と言う。知らない事ばかりだった。
毛利邸のお座敷。テーブルの竹篭には木の葉と筆。
「あなたの声を聞かせて下さい」とある。この感動を書きたいが難しい。
私の句 思いがけず誘われて 長府の風情に心落ちつけり
弟の句 春ひなた 踏んでみたいな 苔の庭
後日俳句をされている知人に長府の話しをしたら自分も行ったからよく分かる
と話が合う。私と弟の句を見せて教えを乞う。数日後の返事。
★ 冬の陽や 古き歴史の 庭に立つ
★ 思い出の 冬の日浴びて 毛利邸
うーんなるほど、さすがに上手い。やっぱり私には風流は高嶺の花か?
平成16年7月31日 記 風流は似合わないエプロンおばさん