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■ 初谷温泉 〔 Pick Up温泉 〕




<初谷温泉> (佐久市内山352-イ-1、11:00~15:00(要問合せ)、700円、0267-65-2221)
オフィシャルHP

2002年の冬にいちど入浴していますが、個性的なお湯なので再訪を狙っていました。
最近、ガイド誌などでは日帰り可となっていませんが、ダメもとでTELするとあっさりOK。すかさず突入。


【写真 上(左)】 荒船山
【写真 下(右)】 国道の看板

下仁田方面からだと国道254号、内山トンネルを抜けた少し先の看板を鋭角に右折し、谷沿いを1㎞ほど遡ったところ。
距離はみじかいですが路面は荒れ気味(台風の被害で復旧工事中のよう)、幅員も狭く、冬型が強いと降雪もあるところなのでとくに冬場は要注意。


【写真 上(左)】 アプローチ
【写真 下(右)】 玄関

明治十八年開湯の山深い一軒宿で、以前は初谷鉱泉といわれていました。
数年ぶりの再訪、手前に新館が増築されたような感じもしましたが、わずか8室なので気のせいでしょう。
以前から綺麗な宿でしたが、さらに洗練の度を増しています。
和風にロハス系入った館内の雰囲気は、どことなく群馬・塩河原温泉「渓山荘」に似ていていごこちがよさそう。
人気の宿でなかなか予約がとれないという情報もあり。
受付の方の応対も親切で好感のもてるものでした。


【写真 上(左)】 館内1
【写真 下(右)】 館内2


【写真 上(左)】 木の質感あふれる館内
【写真 下(右)】 男湯入口

帳場右手の廊下の奥に男女別の浴場。手前が女湯。奥が男湯。
男湯のよこに家族風呂が新設されています。


【写真 上(左)】 浴槽
【写真 下(右)】 さら湯槽

浴場はこぢんまりとしていますが木づくりで雰囲気のあるもの。
手前窓側にさら湯槽(4人)、となりあって奥に源泉槽(3人)の2槽。
ともにみかげ石+伊豆石?づくりの入りごこちのいいものです。
窓の外は渓流が流れ、正面、枝沢のわきに泉源がみえるナイスなロケーション。
カラン6、シャワー・シャンプーあり、ドライヤーなし。
土曜14時で男湯は独占~3人。帳場よこのロビーにも何組かいたので、日帰り客もけっこう入っているようです。


【写真 上(左)】 源泉槽
【写真 下(右)】 家族風呂

源泉槽はややぬるめで38℃位。メインは木升からの注湯で底にヒーターが仕込んであるらしくさわると熱いです。
ときおり石の湯口から冷水の投入がありますが、味は弱い収斂味があるものの、源泉「寶命水」とはちがったような・・・。
源泉槽まわりは、黄土色の石灰華でコーティングされています。
槽内吸排湯は不明ですが、切欠からかなりのフローがあるので、加温かけ流しかと思います。


【写真 上(左)】 源泉槽の石の湯口
【写真 下(右)】 析出

源泉槽のお湯は、透明度40㎝の黄褐色のにごり湯で黄土色&白色のこまかな浮遊物がただよっています。
味不明、西毛によくあるセメント系の温泉臭が明瞭でその裏に金気臭。
土類金気系のギシギシが強く、適度な濃度感とからだに染み渡るような深みを兼ね備えたお湯。これはSO_4^2-=417.5mg/kgによるところが大きいと思います。
あたたまりも強いので長湯はできませんが、やたらにあとを曳くお湯でなかなか脱出できません。個人的にはかなりこのみのお湯です。
浴後はほてりがすっきり抜けて爽快ですが、どしっとした湯づかれも出るいかにも効きそうなお湯です。

ただ、湯温がちと熱すぎるのが残念。高温のさら湯があるのだから、源泉槽はもうすこし加温を抑えてもいいのでは?

ほぼ適温のさら湯槽は側面注入?で側面吸湯。きもちにごりを帯びたお湯には白い浮遊物がただよっています。ごくよわいカルキ臭+α。
キシキシとした湯ざわりとともに肌に染み込むような湯ざわりがあり、よくあたたまるやわらかなお湯。悪くないです。
温泉規定を満たしているかはわかりませんが、ただの真水の沸かし湯とは思えず、弱酸性の硫酸塩系(ちかくだと浜平温泉「しおじの湯」)のようなイメージさえあります。
以前入ったときよりよほど温泉っぽい感じがします。
湯質がかわったのか、それとも、前はこのお湯のよさがわからなかったのか・・・(^^;)


<寶命水>

【写真 上(左)】 寶命水
【写真 下(右)】 汲み出した寶命水

源泉です。廊下を渡り外に出て小さな橋を渡ってすぐの小沢沿いにあります。
金属のフタをした水槽が2つ。
底から気泡とともに湧いた水が溜まっていて、これを柄杓で汲み出します。
温度は15℃くらい。
手前のは湧出量が細めのようでわずかに懸濁していますが、奥のはそこからポコポコと湧き出し透明です。
んなもんで、炭酸は奥のほうが強烈かと思いきや、さほどちがいはありません。


【写真 上(左)】 手前の泉源1
【写真 下(右)】 手前の泉源2

強い炭酸味+重曹味+旨味の裏にわずかに金気苦味は、滝沢温泉「滝沢館」の飲泉の炭酸を強めた感じかな。臭いはよわくかすかに金気臭。
「天然サイダー」といわれるだけあってやはり力のある炭酸泉で、関東周辺では塩沢温泉「高林閣」とならぶ貴重な炭酸泉だと思います。


【写真 上(左)】 奥の泉源1
【写真 下(右)】 奥の泉源2

近くにはきもちのいい神津牧場もあるので、一日ゆったりと過ごすのにいいエリアだと思います。

含CO2-Na-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉 14.3℃、pH=6.47、2L/min自噴、蒸発残留物=6975mg/kg、Li^+=6.2、Na^+=2081、Fe^2+=11.7、Cl^-=2917、Br^-=11.4、SO_4^2-=417.5、HCO_3^-=1800、メタけい酸=46.9、メタほう酸=155.9、CO_2=1011 <H.8.9.10分析> (源泉名:初谷温泉 源泉)

<温泉利用掲示>
加水:あり(湧出量が毎分2Lと少量のため補給水に若干加水) 加温:あり(直接蒸気加温) 循環:なし 塩素消毒:あり

〔 2009年2月13日レポ 〕

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国道254号、内山トンネルを抜けた少し先を右折し、谷沿いを1㎞ほど遡ったところ。明治18年開湯の山深い一軒宿で、以前は初谷鉱泉といわれてました。道は細く、積雪のおそれあり。

9室のこぢんまりとした真新しい建物。シックで清潔感がありいい感じです。
玄関を入ると正面に受付、左手の廊下奥に浴室(男女別)があります。
浴室は内湯2。温泉槽(石造2.3人)、さら湯槽(石造5人位)。カラン6位、シャンプーあり、ドライヤーなし。
すぐ前は渓流の好ロケーション。13時で男湯・女湯とも1人(独占)でした。

温泉槽は、ぬるめで38℃位。注湯は側面からで50℃以上(量は少ない)。湯船脇にも湯口あるが注湯はなし。側面排湯でオーバーフローなし。熱めのさら湯槽は、入るとオーバーフロー。
温泉槽まわりは、黄土色の析出物で複雑な造形がみられます。

お湯は、黄褐色濁り湯(透明度50㎝)、黄土色と細かい白色の浮遊物あり。かすかな金気臭。ツルすべ感なし。量は少ないですが非常に細かい気泡がつきます。染みわたってくるような浴感はかなり強く、ぬる湯なのに発汗がすごいです。でた後もぽかぽか。さら湯のお湯もやわらかいです。

<寶命水>
源泉です。廊下を渡り外に出てすぐの小沢沿いにあります。(浴室からもみえます)
金属のフタをした水槽が2つ。底から気泡とともに湧いた水が溜まっており、柄杓で汲み出します。15℃位で透明。微鉄臭。炭酸+微鉄味+渋味+α(複雑な味)。炭酸味はかなり強い。(「天然サイダー」とよばれています。奥の水槽のほうが炭酸が強いみたいです)
尚、宝命水の利用はフロントに一声かけてからがルールです。
ペットボトルで持ち帰りましたが、フタを開けるとプシューと気の抜ける音。

残念なのは、温泉槽が熱すぎること。(何で炭酸泉を50℃以上まで加熱するのでしょう?さら湯があるのに。また、源泉をみると湧出量が少なく、ひょっとして循環かも?)
でも、Fe^2+=11.7でも赤味が薄くお湯は新鮮な感じ。炭酸以外の成分もかなり濃く満足できるお湯です。なにより落ち着いた佇まいの宿の雰囲気がとてもよいです。

含CO2-Na-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉 湧出量不明、14.3℃、pH=6.47、蒸発残留物=6975mg/kg、Li^+=6.2、Na^+=2081、Fe^2+=11.7、Cl^-=2917、Br^-=11.4、HCO_3^-=1800、メタけい酸=46.9、メタほう酸=155.9、CO_2=1011 <H.8.9.10分析>

〔 2002年1月20日レポ 〕
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