先週土曜日の大阪毎日文化センターのコンサートの映像(1曲)が、主催してくださったピアノプラッツさんのアカウントにUPされました。よろしかったらご一聴ください。楽器は、1957年製の希少なベヒシュタインフルコンです。
コンサートは満席となり、沢山の方にご来場いただきありがとうございました。オーガナイズしてくださったピアノプラッツの皆さまに改めて感謝申し上げます。
賢治への思い形に ピアノ奏で鹿踊りと共演も 【12/08 岩手日日新聞】
宮沢賢治の大ファンという横浜市在住の女子高生が企画した「賢治万象―こころの森の交歓会」が7日、花巻市高松の宮沢賢治イーハトーブ館で開かれた。女子高生によるピアノ演奏や、地元の鹿(しし)踊り団体との共演なども行われ、会場を埋めた人たちは美しいピアノの調べ、太鼓の軽快なリズムを楽しみながら賢治の世界を堪能した。
この女子高生は神奈川県立横浜平沼高1年の岡部和保さん。小学1年生の時に賢治童話「注文の多い料理店の本」を読み、「これを書いた人はどんな人なんだろう」と興味を持ち、以来、家族で毎年花巻市を訪れては、ゆかりの場所を訪ね歩いている。現在は賢治の人と作品を愛する人たちでつくる宮沢賢治学会イーハトーブセンター会員でもある。
今回のイベントは、花巻市に通うたびに、いろいろな人から自分の知らない賢治を紹介してもらったことに対し、「自分のできることでお礼ができないか」と、6歳から習っているピアノ演奏を思い付いたという。それでも一人では無理として、小学生の頃に参加した鹿踊り体験教室を通じて知り合った花巻市の春日流鍋倉鹿踊り保存会長で庭元の藤井智利さん(74)に相談。藤井さんら地元の人たちの協力で舞台化した。
将来は音楽の楽しさを伝えられる小学校の教諭か音楽療法士を目指している岡部さんは、東日本大震災後に横浜市で開かれた復興支援演奏会でピアノ演奏を発表したほどの腕前を持つ。交歓会では久石譲作曲の「銀河鉄道の夜」や賢治が収集したレコードの中でも特に好きだったという作曲家グリーグ、シベリウス作品などを演奏。また、林光作曲「海だべがど」では母の静香さん、鍋倉鹿踊りと共演した。
約1時間の演奏を終えた岡部さんは「緊張したけれど、賢治さんの地元で演奏できてとてもうれしかった」と笑顔を見せていた。願いをかなえた鍋倉鹿踊り保存会は「案山子(かかし)踊り」などを解説付きで上演。さらに同市大迫町の早池峰賢治の会会長の浅沼利一郎さんは「早池峰と賢治の原風景」と題して講演し、それぞれの賢治の世界を紹介した。