Moments musicaux

ピアニスト・指揮者、内藤 晃の最新情報です。日々、楽興の時(Moments musicaux)を生きてます。

ピアノの構造の勉強会

2011年07月23日 | 講座
7月18日(月)海の日に、音楽仲間や生徒の有志で集まって勉強会をしました。
調律師の横山ペテロさんが定期的に開催されている「ピアノ構造セミナー」をみんなで受講し、セミナー終了後、我々を対象に、さらに深く突っ込んだピアニスト向けの特別レクチャーをしていただきました。どんな調整にしたらどんなタッチ感になるか、という、ピアニストにとって大変重要なトピックを実演していただき、私自身も大変勉強になりました。



ピアニストは、弦楽器や管楽器と違って、普段楽器を持ち運べないので、その場その場のさまざまな楽器を弾きこなしていかなければなりません。そのとき、調律師さんの存在が本当に重要で、限られた時間の中で、その楽器を美しい音色にチューンアップし、さらに、弾き心地を自分にとって弾きやすい状態に調整してもらいます。どういう状態が自分にとって最も弾きやすい状態なのかを知ることは、ピアニストにとって本当に大切なことなので、参加してくれた皆さんは、ぜひ今回学んだ知識を演奏活動に活かして欲しいと思います。

自分の好みを知り尽くしている同じ調律師さんといつも一緒に仕事ができれば問題ないのですが、特定の業者以外は入れないというホールも多く、なかなかそういうわけにいきません。そのとき、漠然としたイメージではなく、「どこをどういうふうに調整してください」と言えることが、ピアニストにとって大きな武器になります。すばらしいレクチャーをしてくださった横山さん、ありがとうございました。



ピアノの奏法は、さまざまな流派がありますが、どういう状態のときにどういう音色が出るかは、ピアノの構造を踏まえ、ある程度音響学的に説明がつきます。演奏家にはなかなか省みられることのない分野ですが、私の生徒には、こうした構造的・音響学的な根拠も含め、好ましい音色の出し方を伝えてゆきたいと思っています。

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