やがて大きくなって縦に伸び、巨大な光のカーテンへ…。
小さい頃から一度見てみたかったオーロラ。
ついに真冬のアラスカで目撃することができた。
素晴らしい!!その言葉しか見つからなかった。
TVではよく見てたが、やはり本物は凄い。
わざわざ15時間をかけてフェアバンクスまで
来たかいがあった。
外は氷点下30度の世界。
深呼吸すれば冷気で肺をやられ、金属に素手で触れれば
たちまち凍傷となる。
カメラの電池はあっという間になくなり、そのまま放置すれば
カメラごと凍ってしまう。
晴れた朝にはダイヤンモンドダスト、太陽柱のオンパレードだと
言う、まさに極寒地獄。北海道育ちの私も、さすがに
そこまでの寒さは経験したことが無かった。
オーロラ観測所はスキーロッジ。一応スキー場としても開放
しているが、寒すぎて客が来ないのだと言う。
なんということ…しかし、一度外へ出てみればそれも納得、
こんな寒さでスキーなどできるものか。
私達はホテルで超重装備の防寒具を借りたものの、
わざわざナッシュビルからやってきた友人トゥアハタは
いわゆる普通の防寒装備だったため、外では5分と持たず
ロッジへと駆け込んだ(下半身はジーパンのみだった…
愚か者め!)
その時もし中から鍵を閉めてやれば、彼はこの地で
その儚い生涯を閉じることになっていたであろう。
オーロラ以外、フェアバンクスに見所はあまりなかった。
チェナ温泉はそれなりに楽しめたが(氷点下30度の露天風呂!)、
秘境というまでには行かなかった。
飯は予想通りまずかった(一番うまかったのがカップラーメン)。
それより、樹氷をはじめ、街の景色が美しかった。
よく見ると、煙突から出た煙が上空に伸びず、途中から横へ
たなびいている。風に吹かれたわけではなく、煙がすぐに氷と
なり、それより上に上がらないのだと言う。
寒い時には氷点下50度を下回るとか。そうなると我が社のデバイスは
動作保証外だが、自動車の排気ガスまで凍ってしまい、
アイスフォグとなって周りがホワイトアウトすると言う。
全く想像を絶する世界だ。こんな所で暮らしている人達を
心から尊敬する。
5泊6日の旅はあっという間、できればまたオーロラを見に行きたい。
でも、アラスカは遠い…北海道で見られたらいいのにね。