日本舞踊 大好き

日本舞踊、歌舞伎の鑑賞記録、日々のこと。

舞台のこと

2012-06-09 | 歌舞伎・演劇
先月、梅田芸術劇場で6年ぶりに演劇を鑑賞して思ったことは「演劇界の第一線で活躍している顔ぶれはあまり変化がないのかなぁ~~」ということです。
5月に劇団☆新幹線の舞台を観た時、他の演劇・ミュージカルなどの案内チラシをもらい、目を通したのですが、6年前の私がチラシを見ても「こんなのやってるの!!!?」と驚くことはなく、へぇ~なるほどね、と思うかな、と思いました。

目についたのは、以下などです。
「THE BEE」野田秀樹 演出 (2012年4月~6月 全国5ケ所)
「ふくすけ」松尾スズキ 作・演出 (2012年8月 東京、9月 大阪)
ミュージカル「エリザベート」  (2012年9月 大阪 主演:山口祐一郎 他)

小説家・劇作家 井上やすし さん、演出家 つかこうへい さんなど、他界され、一時代を築いた演劇人が竹の節のようにこれまでの演劇界を円熟させてきたとしたら、今度はまた新しい次の節となる、新しいちからが生まれるのが期待されるのかなぁ、などと思います。


東京には、たくさんの劇場があり、この不景気のなか、今でも毎月、舞台はかけられているのだろうか?などと思いますが、チケットを売るために、「期待されるものをつくる」となるとこれまで売り上げてきた実績のある演目、演出家、劇団、ということになるのか、と思ってしまします。

「いいものはいい」ので、何度も再演されることはお客さんがあってのことで歓迎されることですし、たまたま私が見たチラシが今まで見たことある演出家、演目、俳優のものがあったということかもしれませんが、「6年ぶりに演劇界をのぞいたけど、思った以上に変わってないなぁ~~」というのが感想です。


舞台鑑賞「シレンとラギ」

2012-05-25 | 歌舞伎・演劇
約6年ぶりに舞台を観ました。

シレンとラギ

劇団☆新幹線 2012年春興行

【大阪公演】
2012年4月24日(火)~5月14日(月)
梅田芸術劇場メインホール

【東京公演】
2012年5月24日(木)~7月2日(月)
青山劇場

・キャスト
藤原竜也 永作博美 高橋克実 古田新太 北村有起哉 石橋杏奈 橋本じゅん 高田聖子 他


~感想~
5月12日(土) 13:00、梅田芸術劇場の公演に行ってきました。いわゆる舞台は6年ぶりです(3年前に歌舞伎は観ました)

1階5列目、下手の席でした。
席に座ると目の前に舞台に上がる階段が据え付けてあり、案内係の方に「鞄を通路にはみ出さず置いて下さい」と言われ、きっと何かあるな、と思っていたら、暗転直後、客席背後から現れた藤原竜也が目の前に立ってました!
下から見上げて「睫毛(まつげ)長いな・・」と、超久しぶりに生の役者さんがあまりに近い目の前にいる事実に、あっけにとられ、ただただ照明に照らされた顔を見つめました。


今回の公演では、初めて観た永作博美!!! お肌が陶器のように白くて、背筋がきれいにまっすぐのび、かっこよく、好きになりました!!! 芯が強く背筋が伸びた雰囲気、私もしゅっとしてたいなぁ~!!!と感激しました。

永作さんのアイシャドウがキラキラ光るところまで観てました。
永作博美は、最初出てきた時は、身体も顔も小さいし、衣装は黒っぽいし、顔の表情を繊細に変えるのは、舞台の演技としては、私は前の席だから何とか見えるけど、後ろの席だと何が何だか分からないかもしれないなと思い観ていましたが、立ちまわりは動きが大きく、身のこなしが凛として、だんだん惹きこまれてしまいました。


個人的には、高田聖子の一シーンが「あーもうあほらしい!これ食べて町に出ていい男探そうよ!」という過去のしがらみやいきさつにとらわれず、たくましく肉にかぶりつく、というシーンが記憶に残りました。

北村有起哉は、どんな演技かなと気になっていたのですが、物語を進行するための役、という感じであまり見どころがない役に感じてしまい、役の意外性がなかったです。

藤原竜也は相変わらず、舞台上で活躍していましたが、年下の男性・息子・若い青年という役どころは、今まで多く演じてきていて、もう少し他のキャラクターも、これからは観てみたいかな~と思いました。



御客さんは7割ほどが女性で20代~40代でした。いつも固定の客層だと、なんだか世界が狭い気もするので、男性も「観たい!」と思う舞台を作ってほしいです。

いのうえ歌舞伎と銘打って、歌舞伎の「見得」や「附け打ち」も劇団☆新幹線流に取り入れていました。役者の間や迫力を附け打ちに頼っているように感じたところもあり最後の方はチャンバラばっかりで何だかなと思い、劇団☆新幹線のお決まりの型ができているとしたらそれはそれでちょっとつまらないと思いました。

梅田芸術劇場は、色んなビルやお店がこちゃこちゃある所にあり、大阪は劇団☆新幹線のホームといった感じでした。

パンフレットが2500円もしたのは恐れ入りました。買いませんでした(汗)
久しぶりに舞台を観て、すごく楽しかったし、大阪の町の空気も感じつつリフレッシュになりました。

ただまた1万円以上かけて舞台を観るのは、すごく近い将来にはないかなと感じました。結局それかい!という感じなのですが・・・。
やっぱり現実世界に取り組んで充実を得ることを私はしたいのだろうと舞台を観て逆に思いました。誰かと共感したり、つながったり、ひとに助けられたり助けたり、育てること、そういうことに自分の手触りがほしいのだと思います。

でも前々から観たいと思ってチケットを買い、楽しみにしていた舞台を見られたこと、よかったと感謝しています。


舞台・歌舞伎あれこれ

2009-09-27 | 歌舞伎・演劇
秋風が吹くようになってきて、
今まで暑くて暑くて灼熱の夏には、舞台など観ようということは考えもしない日々でしたが、なんだか、今日、急に舞台などのことを考えていました。

東京の公演は今、どんなものがあるのかな、と主な劇場の今後のスケジュールを見ました。

私がこれからの舞台で気になったものは以下です。

■新国立劇場 2010年 3月
「象」 稲垣吾郎、奥菜恵 など

■天王洲 銀河劇場 2009年12月10日~1月18日
「ANJIN」 藤原竜也、市村正親、オーウェン・ティール
ホリプロ50周年記念演劇企画

■歌舞伎座 2009年10月
「芸術祭 十月大歌舞伎」

■三軒茶屋パブリックシアター 2009年11月
「バンデラスと憂鬱な珈琲」 シスカンパニー& 堤真一、高橋由美子、段田安則など

■梅田芸術劇場 シアタードラマシティ 2009年12月23日~1月6日
「相棒」 宝塚花組

■歌舞伎座 2009年9月27日
「第十三回 梅津貴昶の会」梅津流二十五周年記念

新国立劇場の「象」は、井上ひさし 作ということですが、キャストも内容も、どんなものになるか想像がつかず気になりました。

天王洲 銀河劇場の「ANJIN」は、藤原竜也と市村正親の組み合わせ、
数年前に、「ライフ イン シアター」というお芝居で二人の共演が素晴らしかったため、なんだか観てみたくなりました。
このお芝居、関西は、梅田芸術劇場で2010年1月予定ですが、チケットが全席11,500円とのこと。やはり高い!と感じます。 東京の公演ではS席 10,500円、A席8,400円なのに、なぜ関西の方が高いのか。座席数や、興業規模など、採算をとるための価格算出方法があるのでしょうが、東京より関西の方が経済規模が小さいのにこんなにチケットが高いのでは、大阪ではますます東京より演劇が浸透しなくなるなぁと思います。

歌舞伎座は、十月大歌舞伎は、「毛抜」「蜘蛛の拍子舞」「義経千本桜」など、歌舞伎らしい歌舞伎で、幕見で観たいです。


そのほか、気になったのが、シスカンパニー 2009年11月 三軒茶屋パブリックシアター、「バンデラスと憂鬱な珈琲」というお芝居。シスカンパニーて今まで聞いたこともなかったけど(私が知らなかっただけだと思いますが)、どんな芝居なの?という感じです。

それから宝塚の「相棒」 人気テレビドラマを舞台化するそうですが、あのドラマと宝塚が結びつかない!! 観たいような観てもいいような、なんだか気になる、という感じです。

最後に少しだけ気になったのが、歌舞伎座、9月27日の日本舞踊・梅津流の会。
中村勘三郎さんが特別出演で三社祭をされるということで、注目しました。もう本日の公演なので終わってしまっていますが、どんなだったのかな?
歌舞伎役者として次から次へと公演をうち、あのお年で三社祭を踊られる勘三郎さん、どう踊られるのか、観てみたかったです。




こんぴら歌舞伎2

2009-05-09 | 歌舞伎・演劇
終演後に、1階の枡席はどんななのかな、と見てみたくてちょっと入らせてもらって写真を撮りました。

第二部を観に行きましたので、19時の終演後は、まっすぐ京都まで、岡山からの新幹線で帰りました。

今回のこんぴら歌舞伎で思ったことは、
琴平の町自体、もう少し、こんぴら歌舞伎を盛り上げてもよいのではないか・・ということです。
19時に終演で、お芝居の余韻に浸りながら、金丸座からJR琴平駅までそぞろ歩いていくと、商店街はほとんどすべて、きれいにシャッターが閉まっている。
お芝居が終わって、なにかおいしいものでも食べたかったのですが、開いているお店が少なく、さみしい通りであったので、もう少しお店が空いていたら、と思いました。

私の場合、お芝居の終演19時からJRへ乗り込む19時40分過ぎまで45分間、時間があったので、急いで食べれば食べられるあたたかいおうどんを店頭販売で「食べてってください」って売られていたら、うれしいのにな、と思いました。

4月の7日から25日、のたった3週間、お芝居が終わって駅へ帰ってくる、全国から遊びに来ている人達に、夜お店を開けておこう!という心意気が感じられたら、いいところだなぁ、また来よう!って気になるかもしれません。

確かに金丸座自体は、古くよい芝居小屋ですが、その周りの風情や町の雰囲気などを加味すると、東京・銀座の歌舞伎座で、ぜんぜん楽しめる!と思ってしまいました。



こんぴら歌舞伎

2009-05-09 | 歌舞伎・演劇
こんぴら歌舞伎、
4月24日、夜の部、15時40分開演(19時終演)です。
香川県琴平町 金丸座

一、 沼津
   雲助平作 勘三郎
   娘お米  七之助
   池添孫八 亀蔵
   呉服屋十兵衛 勘太郎

一、 闇梅百物語
   扇雀、勘太郎、七之助、亀蔵、勘三郎ほか

西側(上手)、2階 桟敷席 でした。


「沼津」お芝居自体は、勘太郎さんが様々に変わる感情を演じ分けて巧みでした。
久し振りに勘三郎さん、勘太郎さん、七之助さんの顔を見て、
ああーお懐かしい、という感じでした。なにせ、歌舞伎を観るのは、2007年4月の歌舞伎座、「中村錦之助襲名公演」以来ですから、2年ぶりです。

七之助さんは美しさに磨きがかかっていました。
お芝居の話の荒筋自体は、私はあまりピンと来なくて、なにか印象に残る、ということが正直ありませんでした。

生き別れた子供と親。兄と妹。仁義。ということと、
勘太郎さん演じる十兵衛の様々に変わっていく感情表現が見どころ。

でもやはりうーん、という感じでした。
舞台にとても近かったのと、舞台をすぐ真横から眺めるので、裏方さんのことも見えたりして、役者さんが、役に入っている部分と、すっと冷静に芝居のなかでいることが私にも感じられて、なにかお芝居自体にどっぷり入りこんで観ることができませんでした。

「闇梅百物語」は、舞踊で、いろいろな役者さん達が踊り分けますが、
七之助さんの踊りは絶品!ほんとにきれいに見ていて楽しく、もっと七之助さんだけを見ていたかったです。


金丸座

2009-05-09 | 歌舞伎・演劇
こんぴら歌舞伎、

4月24日、行ってきました。

今年は、勘三郎一座、外すわけにはいきません。

チケットは、香川県外の在住者は、この歌舞伎公演の主催である香川県琴平町の役場へ、往復はがきで申込み、当選したら、チケットが手に入ります。

終演後に、勘三郎丈が、挨拶されたときに話されていましたが、県外のチケットの当選倍率は40倍だった、とのこと。
チケットが全然ない状態だったようです。

わたくし、なにを隠そう、5通、応募はがきを出しまして、3通当たりました。そんな倍率とは知らずにいたのですが、本当にラッキーであったと、再認識し、ありがたい、と思いました。

3通当たりましたが、1公演しか行かないので、2通はリリースしました。
2席は、どこかのどなたかの手に、キャンセル販売の枠で渡ったはずです。

なにか、全体に感謝しなくては、と今書いていて思いました。浮き足立たず、やるべきことをやり、目標に向かって、感謝しながらすすむこと。

ほんとにチケットのない中、見に行けたことは、ありがたいです。



松たか子さん

2007-09-16 | 歌舞伎・演劇
最近 松たか子さんが気になります。

先日観た映画「HERO」にも出ていて、かわいかったです。

去年、竹内まりやさんの作詞作曲の「みんなひとり」という唄を松さんが歌っていたのもさっぱりとした松さんの個性にあっていて心に残りました。
その時の衣裳が、メンズのタキシードを細身に仕立てたものを着て歌っていて、それも素敵でした。
さらっとした男の子みたいな格好をして、似合うっていいなぁ、て最近彼女のことを思います。

彼女は目がきれい。
真っ黒な澄んだ瞳が、ほんとにきれいで、
30代になってもあんなにきれいな目なら、それは松さんの個性なんだなぁ、と思います。

数年前までは、なんだかきれいすぎる感じが、
松さんは、どんな役をやっても、絶対汚れなくて、つるっとしたきれいな松さん、と感じて、好きな役者さんではありませんでした。

ここからはちょっと思い出というか追憶になりますが、書いてみます。


一番最初に松さんを観たのは、10年ぐらい前に、
名古屋「中日劇場」で松本幸四郎さんの「ラ・マンチャの男」で。まだアルドンサではなくて、清純な脇役の方を演じてました。

その後、いや、前だったか?
やはり10年ほど前に、東京「国立劇場 大劇場」で
お兄さんの市川染五郎さんの日本舞踊、松本流の家元「松本錦升」としての会に、松たか子さんとお姉さんの松本紀保さんとで、出ておられました。
松さんは踊りも上手でした。

「天はニ物を与えた-」とちょっと思いました。

とても小さなお顔で、踊りが終わった後は、鼠色の色無地を着て、地味好みだなーと思ったのを覚えています。それ以降、ほとんど日舞の出演はお見かけしません。


たぶん8年前、99年、新国立劇場「セツアンの善人」串田和美さん演出の舞台。
各国の外国人俳優も出ていて、最初、外国語なまりの日本語が何と言っているか聞こえず、イラッとしてしまった笑!松さんは仮面を被って熱演。正直あまり心になにも残らなかった・・。


同じころ、99年新橋演舞場「天涯の花」宮尾登美子原作の 松さん座長公演。
お正月公演でした。私はまだ東京に出たばかりのころで、歌舞伎の楽しさをまだ知らず、舞台と日本舞踊をもっぱら観てました。

2004年、青山劇場「浪人街」
松さんは、気風のいい女性の役だったけど、なにかもの足りない、と思ってしまった。
逆に女性キャストの田中美里さん は期待していなかったのに、女性の色香や哀しさ、みたいなものをそこはかとなく感じました。あと主役の唐沢寿明が、おちゃらけの底にある孤独のようなものが見えて、いい男でした!

結局、そんなこんなであまり松さんの舞台は観なくなった・・のですが、
以前はどれだけ汚れ役でも汚れない、のが物足りなかった、でも最近は、年をとったらみんな疲れたり澄んだままではいられなくなったりするなかで、逆に、ここまできたら、きれいなままなのは、松さんの個性だ!と感じるようになってきました。

母役とか、もっと色んな役も見せてほしいです。
30代、40代はどんなになっていくのかな?と思います。

いまの彼女は、元気!生命力にあふれてる感じがする。
同じ30代として注目していきます。

松さんが30才になるんだもん、私も34才になるよなぁ・・。とか思ったりして。
これからも、注目して楽しみにしています。


夏です。

2007-08-19 | 歌舞伎・演劇
私事ですが日記です。

暑いです。
この暑さでパソコンのご機嫌がすぐれず、また治ってくれるといいのですが。。
困った~、と思うよりも、何事もプラスにとらえたいなぁ、と思います。

16日、京大の近くで大文字観ました。
とてもでっかく大の字が見えました。
どこかで守ってくれる存在に感謝です。

もうすぐ友人達の結婚式です。
挨拶は、こころをこめてしたいです。
お祝いしたいなぁ、と心から思います。お友達の花嫁姿も楽しみ。
おしゃれして、お祝いしてきます。今から楽しみ。

日本舞踊は最近、ずっとはなれています。
元気をもらいに、楽しみに、これが観たい!というものがいまは浮かばない・・。

それにしても暑い。
8月5日、「囃子堂」なる、能楽囃子の囃子方の会を観ました。
感想を書きたいなぁ、と思いつつ、パソのご機嫌が・・。また自分もいろいろと気ぜわしいので書いておりません。
きちんと書かないと語弊があるかもしれませんが、ちょっとだけ感想を書くと、
私はお能のリズムや音が、なんだか重々しすぎて、どうしてもダメです。
能楽と長唄、は、伝統芸能のお隣さん、のような位置と思っていたのに、
能楽にはどうしても心地よく入っていけません。
私は、自分では意識していなかったのですが、三味線の音色がどうやら好きみたいです。艶っぽくて、流れるようで、暗いのも明るいのも表現できるのが。
また、お囃子も長唄囃子は、先人が「これもいい、こんなリズムもいい」とつぎはぎ、つないで、練り上げた、つくりあげた柔軟な感じと、色々に広がる感じがやはり好きです。お能の囃子は今回はなんだか重くて硬くて、個人的には、今回はなにもこころにひっかからなかったです。
観客は、老若男女、来ておられて、京都の「文化がひとに染み込んでいる」深さのようなものを感じました。
京都コンサートホールは、ホールに入ってから、会場に着くまで延々と、らせん状の通りを登る、とても使いにくいホールでした。
音もなんだかキーンと聴こえて、音に丸みがないなぁ、と感じました。聴きたくない雑音まですべての音をひろってくるので、聴きたい音のみを聴く、という演奏に集中し、広がる、という音ではなかった気がします・・。
私は、音にこだわりがある方ではないのですが、そのように感じてしまいました。

8月はあと2週間、
毎日を、大切に、前向きに、楽しく、ひととつながりながら、過ごそうと思います。
ただ前向きに。




俳優祭 テレビ放映

2007-08-04 | 歌舞伎・演劇
7月27日(金)22時25分
NHK教育 芸術劇場 「俳優祭」

先日、7月27日に、
「俳優祭」のテレビ放映があり、観ました。
第34回俳優祭 <平成19年5月26日 東京 歌舞伎座>

俳優祭 の沿革はこちら

歌舞伎俳優さん達が、ふだん見せない面を見せていたりして、おもしろかったです。
以下に感想を書いてみます。
歌舞伎をご覧になる方、俳優祭をご覧になった方にしか分からない感想になってしまうかもしれませんが、思いつくままですが書いてみます。


小松市の小・中・高校生 による長唄囃子「勧進帳」は、素晴らしかったです。
私もやってみたいなぁ!とすごく思いました。
あれだけ息を合わせるのに、大変なお稽古であったでしょうが、曲が仕上がったときの達成感も大きいのだろうなぁと思いました。
私はコツコツ重箱の隅をつついて細かいとこまでやるのが好きなので、
ああいうお稽古もほんとうに、私もやってみたいです。
学生さんの裃も決まっていましたネ!

小松市は子供歌舞伎が有名だったり、安宅の関、の場所ということから
学生さんの勧進帳の演奏だったのでしょうか?
子供のころから文化に触れられるということはほんとうにうらやましいです。


阿波踊り、踊るあほぅ、という感じがいい!

模擬店、楽しいですね~!!
歌舞伎座へのどこでもドアがあったら行きたかったです!

私は、菊之助さんの「エコバッグ」に行きたい!です。

お弁当屋さんの左團次さん、スーツ姿がダンディ!ですね。


白雪姫、
なるほど、こういうふうに寓話を和の物語に仕立てたのかぁ、と思いました。
團十郎親子がおもしろくてよかったです。


やはり歌舞伎は江戸!
それから、俳優さんもお江戸ですね!

私のなかでは、やはり伝統芸能で今一番熱いのは、
歌舞伎!でしょう!と思います。やはり。

日本舞踊が一番熱いよ!と言いたいのですが・・・、いろんな心境が相まって、言えないです・・。


京都薪能 3

2007-06-10 | 歌舞伎・演劇
感想の続きです。

松風 能(観世流)

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直前に書いた記事で、客席数のことで、思うところはあり、書いてしまいましたが(すみませんっ!)、
全体的な野外の雰囲気はとても楽しめました。

座りながら、平安神宮の境内、
見上げれば、何も視野をさえぎるものなく、空を仰ぎ見れることの幸せ、
を感じました。
空の色が変わっていくのを感じながら、お能を観る、「氷室」の上演の後、「火入れ式」があり、火と、ゆれる空気とお能が不思議な雰囲気を作り出していました。


「松風」
これを観に来たのです。日本舞踊の「汐汲み」が私にとって特別な曲なので、
その原型である、能の「松風」をずっと観たかったのです。

観て、思ったのは、日本舞踊は、お能からは全然別のものとして、確立してあるのだなぁ、と思いました、当たり前なのですが・・・。


私は、長唄「汐汲み」が大好きで、何とも言えず好きで、汐汲みは能「松風」から派生した踊りだよと聞くたびに、「うた」も、「長唄」と能の「謡」は、つながっているように思っていて、能の「松風」を聴いたらきっと私は好きだろう、と想像していたのですが、
実際聞くと、初めて聴く感じで、あまりなじみませんでした・・。


視覚においては、松風、村雨の衣裳は、海女、とよく分かる衣裳でした。

遠い席だったので、オペラグラスで観てしまったのですが、
松風、村雨、の役をやっておられた方々の顎がとても太く感じられて、
申し訳ありません、ちょっと興ざめしてしまいました。

面をつけると、男性なら、どうしても顎の太さは出てしまうのでしょうか?
あの太い顎と、首にかけてのお肉がついたラインに、女性の繊細な恋心を感じることがあまりできませんでした。松風、村雨が、何か話したり、謡ったりしたのですが、
歌舞伎の女形のように、高い裏声は出さず、男性と聞こえる声でした。

全体的に、やはり舞台と客席が遠すぎるのかもしれません(文句ばっかりすみません)
謡の聴きどころ、であるためか、演じる人がずっと全く動かない間が1分とかあったりして、その間、謡が聴き取れない私は、観ている集中力を欠いてしまいました。
おそらく能楽堂ならば、もっと近くで観られるはずので、止まっていても、何か、「気」を感じることができるのですが、離れていて、全く動かないと、何だかなぁ~・・・と思ってしまいました。


■最後に、お能と、日本舞踊・歌舞伎舞踊 との違いと見えて、「へぇ~」と思ったこと。

○衣裳を変化させたり、変化する演出の時に、すぐには動かない
 村雨が、途中で、狩衣を付ける(後見の人がつける)時、つけた後も、割とずっと動かなかったです。
日本舞踊や歌舞伎舞踊だと、衣裳を早代わりしたり、肌脱ぎしたり、または衣裳とは関係なく、すっぽんから出たり、変化をする演出の時、立方は、一気にお客さんの気を集め、必ず、すぐに決まったり、見栄を切ったり、と、間を置かず、なにがしかの表現をして、お客さんからは歓声や拍手、という反応を受けるのですが、能は、今日私が観た、「氷室」でも氷室の神が突然現れる趣向があっても、出てきたまま全く動かない。かなり30秒など経ってから動いたりする、ので、そういうリズムが違うような気がしました。

村雨に狩衣を着せる後見さんも割と、ゆっくりと、と言うか、長くいろいろととのえていました。日本舞踊や歌舞伎の場合、後見さんや黒子さんは、一刻も早く、手数も少なく、存在を消して、という感じなので、今日のお能では、ゆったりだなぁ、と違いを感じました。

 勿論、と言うか、能では、上演中に、拍手もしないし、大向こうさんもいない。
歌舞伎は、やいのやいの言って観れるので、双方向と言うか、やはり江戸の庶民の娯楽が歴史の始まり、と感じます。ちなみに私は庶民の歌舞伎がやっぱり好きです。


○演じるのと謡を両方やる?
シテ方、片山清司さん、というお名前を、
先日、お囃子の会にて「船弁慶」を拝見してより、
鮮烈に、「片山清司さん」というお名前が私の頭に記憶されていたので、
本公演には出ておられるかな、とチラシを探したところ、
「松風」のシテではなく、「地謡」というところにお名前がありました。
謡で出ておられた、ということでしょうか?
日本舞踊や歌舞伎だと、立方(演じる人)をプロでやる人が、地方(演奏する人、唄う人)も兼ねるということはあり得ないので、「へぇ~~」と思いました。


「氷室」「松風」のあと、
「木六駄(きろくだ)」狂言(大蔵流)、と、「石橋(しゃっきょう)」半能(金剛流)(半能ってなんでしょう。。??)がありましたが、
「松風」が終わった時点で、午後8時前、それまでづっと地面に座ってみていたので、疲れてしまい、帰りました。割とたくさんの方が、「松風」終了とともに帰られていたように思います。

とにもかくにも、私の初めての薪能、体験でした。