華流→韓流・・・次は何処?

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劇場版「大奥」(仲間由紀恵/西島秀俊)

2006-12-30 22:03:11 | ドラマ・映画の感想(韓国以外)

監督:林 徹   脚本:浅野 妙子

主な出演者
仲間由紀恵・・・絵島:7代将軍・家継の時代の、大奥総取締
西島秀俊・・・生島新五郎:山村座の歌舞伎役者

井川遥・・・月光院:6代将軍家宣の側室で、7代将軍・家継の生母
及川光博・・・間部詮房、能役者から側用人になる

杉田かおる・・・宮路:大奥の女中・天英院派   浅野ゆう子・・・滝川:上臈御年寄   
松下由紀・・・蓮浄院 :家宣側室  高島礼子・・・天英院:家宣正室  

麻生祐未  中山忍  木村多江  鷲尾真知子  山口香緒里  久保田磨希
柳葉敏郎  藤田まこと  岸谷五朗   ほか


「一夜で一生分の恋をしました・・・・・」
そう言いながら、最後に微笑む絵島が切なかったですね。


最初、この映画を見に行く前は、
浅野ゆう子・松下由紀・高島礼子などのそうそうたるメンバーの中で、
若い仲間由紀恵が主演?しかも大奥総取締役。

また、その大奥総取締を誑かす色男が西島秀俊?
色男といえば及川光博の方じゃないの?

などなど、色々な思いのまま見に行きましたが、
まさか最後に泣かされるとは思いませんでした。



若い仲間由紀恵が主演?と言う心配はそのまま大奥の中で、
異例の若さで大奥総取締になった「絵島」の立場そのままの感じを受け、
天英院(家宣正室)を初めとして、滝川(上臈御年寄)、蓮浄院(家宣側室)、
宮路(天英院派女中)と言う、
月光院(将軍生母)の失脚を狙う、[百鬼繚乱]の凄いメンバーの中で、
凛として頑張って行く姿と、オーバーラップして見えました。

何より、シャンと背筋を伸ばしている立ち姿と、
あのちょっと低めのトーンの声と、喋り口調が凄く役にあっている感じがして、
[大奥総取締]として、大奥と言う[囲い]の中で、
周りの色々な事に負けず、月光院を守りながら、しっかり生きていこうとする感じが、
良く出ていたと思います。

西島秀俊も、ただ美しいだけの[歌舞伎役者]と言うより、
何だか泥臭い人間ぽいところや、ちょっとプレイボーイっぽい感じ、
後に、絵島に本気で惚れてしまい、命を掛けて約束を守る男っぽい感じが、
最終的には、凄く合っていた感じがします。

歌舞伎役者って、舞台のあとはお金で女性に買われるもの・・・と言うのを
初めて知りました。

色男=及川光博と思っていたミッチーも、
能役者から、将軍の側用人に成り上がって行くという経歴や、
今は未亡人の月光院と恋仲になっていくと言うのは、
どこかあの妖艶な魅力がそうさせたのかも・・・と思わず納得させるのに充分でした。

月光院役の井川遥も、あのポヨヨ~ンとした雰囲気が、
将軍生母と言う高い地位にも拘らず、
天英院一派の執拗なイジメに合っても、反抗する事が出来ず、
間部詮房の愛だけが頼りで、その愛ももう自分には向いていないのでは?
と言う不安から、正気を失い病気にまでなる気の弱い、
どこか頼り気の無い感じが良く出ていました。
 
この4人の他の、[大奥常連組]の女優さんたち
さすがです。結構ベテランの方々の目のアップが有るのですが、
それが本当に怖いんです。でもさすが、女優さんと納得です。

「おなごというものは、おなごを裏切る者にございますのえ~~」
と笑いながら言う、高島礼子さん。

歌舞伎役者に裏切られショックを受ける天英院を、
「ざまあみろ・・・」とでも言うように、蔑んだ笑いを浮かべる杉田かおるさん。

背筋がゾクってしますよ、あまりにも役に嵌りすぎてて・・・

ちょっとツボだったのは、新五郎を誘惑しておきながら、
いざとなったら怖気づいて、「気が変わった」と杉田かおるさんが立ち去った後、
カマキリがそこにいた事。これって、彼女の象徴???

こんな人たちが一杯いる大奥でなんか、絶対生きていけないと思っちゃいますし、
[将軍]というたった一人の男性の寵愛を獲得するために、
日々しのぎを削って暮らしていけば、
結果ああいう怖い方々が出来上がるのも納得です。

しかも、大奥の中の勢力争いに、
幼い(5歳)将軍の後見人と成り、幕府の実験を握る間部詮房と、
反発する老中たちの権力争いが絡み、
罠を仕掛け、その地位から引き摺り下ろそうと画策する者、
自分の主人を裏切れないと言ったために、殺されかける者、
自分の保身の為に、友を裏切る者・・・・・などなど
人間の嫌なところを、全て見せられる感じですね。

その中で絵島と生島の恋は、唯一純粋なものだったのかも知れません。
最初は、絵島を罠にかけるために仕組まれた恋。
でも何時しか本気になって、「一夜で一生分の恋をしました・・・・・」と、
絵島が言うほど、激しく儚い恋でした。

そんな2人の恋の顛末にも泣かされましたが、
一番泣かされたのは、5歳の将軍家継
「えち、刑を軽くしてやれ」には、やられました。

5歳でも将軍は将軍。偉いです
でもこの将軍、8歳ぐらいで亡くなっているんですね。


1ヶ月前くらいに見た「王の男」
凄く絢爛豪華な感じと
権力争いや、王の寵愛を獲得するための、罠を仕掛けて・・・
と言う設定はどこか似ていますが、
今回の「大奥」の方が、ストーリーも解りやすく、良かった気がします。

監督が言っていた、川を挟んで江戸の人々の暮らしが感じられるオープンセット。
仲間由紀恵や西島秀俊が船で語り合ってる向こう側には、
本当に江戸の人々の暮らしが、垣間見られるようでした。

また、大奥の女性の衣装も本当に見事。
この豪華な感じ、お正月の娯楽映画には、本当に持って来いかな?

さて、次は何を見に行きましょうか?



大奥 - goo 映画
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映画「大奥」公式サイト  ここ
「大奥すごろく」や「処世術」コーナーなど、情報も盛りだくさんでした




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