為す術もなく、ただ立ちつくしていた。
どうしてこんな事になってしまったのだろう。
悔やんでも、もう遅い。
そう、一度炊けてしまったならば…
もう後戻りは出来ないのだ。
た、炊き込みご飯様あああー!!!
………
………
4時間ほど前のこと。
呑み会に呼ばれた相方が、アジの晩ご飯を用意してくれたのだった。
それは、炊き込みご飯。
パックになっていて、ご飯を炊くときに入れさえすれば
誰でも簡単においしく炊ける、アレである。
誰でも簡単に…できるはずだったのに。
相方が出かけたのち、テレビを見たりだらだら休日を満喫していたアジ。
しばらくたってお腹も空いてきたので炊飯器を見ると「保温」になっていた。
ピピッと呼ばれた気はしなかったのだが、
聞こえなかっただけだろうと気にも留めず蓋を開けた。
上には炊き込みご飯の具が乗っかっている。
うはー、おいしそーう。
しゃもじを突っ込んでかき回すと…
じゃり。
米が、ナマだ。
あれ?
お腹空いたらスイッチ自分でいれるんだったんかな?
でも「保温」になってるし、なんか湯気とか立ってるし…ん?
まさか!これは新手の嫌がらせなのか?
え?喧嘩とかしてないけどなんか怒らせるようなことしてたっけ?
いやまあ、思い当たる節はもろっもろ無いわけではないけど、
やや、まさか。
相方にメールを送るとすぐさま「ごめん」と返ってきた。
ということは。素で間違えたのか。うーむ。
で。
どうしよう。
このぬくまった生米および具。
とりあえず、炊くしかないかなあ。
と言うわけで改めて「炊飯」ボタンをぽちっとな。
そして1時間後。
ピピッと(今度こそ)呼ばれたので、蓋を開けると…
炊飯器いっぱいにふくれあがっている。
そのままではかき混ぜることも出来ないくらいにいっぱいだったので、
とりあえず大きいボールに移すことに。
取り出すごとにあらわになっていく失敗の全貌。
上の方は、芯の残った硬い米。
下の方は米の原型を留めてもいないべっちゃりご飯。
ああ。
終わってしまった。
これでもう、元には戻れないのね私達。
底のべっちゃりご飯がちょっとおこげ色になっているのが、悲し過ぎる。
耐えられなくて、ちょっとつまんで食べてみる。
どうしたらこんなに、とびっくりするくらい
…おいしくないよう。
目の前が涙で霞み、ご飯の粒は、もう見えない…
………
………
とまあ、小説ゴッコはおいといて。
3合も炊いてしまって、どないすんねーん!
どうしてこんな事になってしまったのだろう。
悔やんでも、もう遅い。
そう、一度炊けてしまったならば…
もう後戻りは出来ないのだ。
た、炊き込みご飯様あああー!!!
………
………
4時間ほど前のこと。
呑み会に呼ばれた相方が、アジの晩ご飯を用意してくれたのだった。
それは、炊き込みご飯。
パックになっていて、ご飯を炊くときに入れさえすれば
誰でも簡単においしく炊ける、アレである。
誰でも簡単に…できるはずだったのに。
相方が出かけたのち、テレビを見たりだらだら休日を満喫していたアジ。
しばらくたってお腹も空いてきたので炊飯器を見ると「保温」になっていた。
ピピッと呼ばれた気はしなかったのだが、
聞こえなかっただけだろうと気にも留めず蓋を開けた。
上には炊き込みご飯の具が乗っかっている。
うはー、おいしそーう。
しゃもじを突っ込んでかき回すと…
じゃり。
米が、ナマだ。
あれ?
お腹空いたらスイッチ自分でいれるんだったんかな?
でも「保温」になってるし、なんか湯気とか立ってるし…ん?
まさか!これは新手の嫌がらせなのか?
え?喧嘩とかしてないけどなんか怒らせるようなことしてたっけ?
いやまあ、思い当たる節はもろっもろ無いわけではないけど、
やや、まさか。
相方にメールを送るとすぐさま「ごめん」と返ってきた。
ということは。素で間違えたのか。うーむ。
で。
どうしよう。
このぬくまった生米および具。
とりあえず、炊くしかないかなあ。
と言うわけで改めて「炊飯」ボタンをぽちっとな。
そして1時間後。
ピピッと(今度こそ)呼ばれたので、蓋を開けると…
炊飯器いっぱいにふくれあがっている。
そのままではかき混ぜることも出来ないくらいにいっぱいだったので、
とりあえず大きいボールに移すことに。
取り出すごとにあらわになっていく失敗の全貌。
上の方は、芯の残った硬い米。
下の方は米の原型を留めてもいないべっちゃりご飯。
ああ。
終わってしまった。
これでもう、元には戻れないのね私達。
底のべっちゃりご飯がちょっとおこげ色になっているのが、悲し過ぎる。
耐えられなくて、ちょっとつまんで食べてみる。
どうしたらこんなに、とびっくりするくらい
…おいしくないよう。
目の前が涙で霞み、ご飯の粒は、もう見えない…
………
………
とまあ、小説ゴッコはおいといて。
3合も炊いてしまって、どないすんねーん!