グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

台風通過後に、まずいちばんに確認してしまうこと。

2020-09-01 16:37:53 | Weblog
台風通過後に、まずいちばんに確認してしまうこと。
台風9号の北上と台風10号になるという熱低の風雨対策に追われ
ている南九州です。そんな農業の現場で頼りにされているのは、な
んといっても台風に関する気象情報です。 そう前回[​こちら​]分で
掲載しましたように、台風のコースによって、まず最初に強くなる
風の向きが理解できますからね。しかし。そんな頼りにしている気
象情報を提供する日本の気象庁の台風情報なのですが、今回の台風
10号になるという熱低の表示は 6日日曜には九州近くに接近す
るというのにいまだ表示されず。いかにも遅い。
ただいま 1日の
火曜日16時なのにまだ表示されない。とはいったい。。。。
台風とならねば掲示しないということなのでしょうが、これはいか
にものお役所仕事。米軍やヨーロッパ関係の気象サイトでは、すで
に数日前から掲載しているではありませんか。現場では せっかく
9号の対策をやっているのですから、いっしょに準備できるではあ
りませんか。すぐの土日に接近するものは[しかも強くて大きいとの
ことで]いま熱低とはいえど、早くに情報公開してもらいたいです。
ということで農家の台風に関する心情を書いた過去分の再掲載です。
ご参考までによろしかったら。

 ↓

『台風通過後に、まずいちばんに確認してしまうこと』

台風常襲地である九州において、“第一次産業である農林水産業に
携わっている人
”の多くが台風通過後にまず確認すること。それは・・・

  次の台風は発生していないだろうか

と、〔次に襲来する台風に関する〕天気予報を確認することです。

この習性は長年の経験によるもの。ことほどさように台風というものは
連続して襲ってくることが多いものなのです。

ということで〔ご多分にもれずに、私も〕そんなお天気情報にチェック
をいれておりましたところ、

 いますね 熱低が。 

ネットやニュースを調べると “どうも台風になるかも” とか、“日本に
やってくるかも”・・と報告しているのニュースまである。

そのような台風の様子を聞けば、過去に10月末や11月初めに来襲し
あまつさえ上陸までした台風の記憶がよみがえってくるのが人情。台風
が去るのを待ってビニールハウスの暖房機の煙突立てを計画していた農
家さん連にとって は なんとも気になるところです。

今年の台風の影響がなくなるであろうあと2週間ほど煙突の設置を遅ら
すか、いやそうとはいっても急な冷え込みがあったときは暖房機の稼働
は欠かせない、さすがにあと2週間も 暖房機なしの気候が続いていく
保証もないし・・・。

 さあ、どうすべきか。

といった思考を必要とする局面[いわゆる思案のしどころ]が、南九州
のハウス地帯ではつづいています[もちろん露地の葉もの野菜の植え付
けの場合も同様です]。


晴れ 台風襲来・・・しかし、そのようなピンチのなかでチャンスが
  生まれるのもまた農業
。というわけで、台風襲来前の風対策
  の例は こちら

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜




台風の風のこわいところは。

2020-09-01 16:00:45 | Weblog
台風の風のこわいところは。

台風9号北上と台風10号になるという熱低関連で、過去分です
が よろしかったら。

 ↓

『台風の風のこわいところ。/2010年分』

それは風速の大きさもさることながら、時速8キロ程度とか、停滞とかいう
場合の進行速度が遅い場合の長い時間にわたる強風の影響があります。

10キロ以下の進行速度になる・・・と大変ですよ、なんといっても作物が
48時間とか60時間とかの長い間、強い風に晒されつづけるわけですから。
当然のことながら、枝の張った果樹などでは倒伏したり、枝が折れたりとい
った状況になることも珍しいことではありません。また定植したばかりの作
物では地下部が充分に発達していないために、根が土から抜けて強い風にの
って飛んでいってしまうことも稀なことではなくなります。。

また もうひとつ。
台風の風被害を大きくする要因があります。

それは台風の風が、風向きが変化していく風 であることです。たとえば南
の方向からやってきて北上していく台風の場合は、台風の進行と通過にあわ
わせて 

 南風 → 東風 → 北風 → 西風


といった具合に、強い風の向きが 時間とともに変化してく。これは風を避
けることができない露地の作物にとってはきついことです。なんといっても
体が回転させられるわけですから。
たとえば葉もの野菜の場合などでは、この変化する風のためにからだを回転
させられつづけた結果、茎の部分がねじ切られてしまうこともあります。
一抱えもあるおおきな樹木さえ、この風の変化に耐え切れずにやられること
もあるのです。

さらにもうひとつ。

台風の気圧が低いことがあります。この気圧の低さが被害を助長します。

たとえばビニールハウス。しっかり風よけをしていたたとしても、内外の気
圧差[そのためにうまれる上昇気流]のために、ハウスそのものが浮かび上
がる
ことでやられてしまうことがあります。この場合は現実的にはハウスに
設置された換気扇を動かすことによって[ハウス内の空気を排気し・ハウス
内の気圧を下げることで
]対処しますが・・・もし不運にも停電などの事態
に陥ってしまうとこの手が使えなくなってしまいます。

ということで、今回は台風の[作物に与える]風のこわさについてのおはなし
でした。

おりしも台風◎◎号です。◎◎日には九州上陸が予想されているようですが、
コースを変えてとまでは言いませんから、せめて素早く通り過ぎてほしい。
と、心から願っているところです。


晴れ 台風の南風にはつよい自然界の樹木も、急に向きを変えるという
  変則的な動きをする台風の北西からの風には意外にもろい・・・
  という現実もあります。台風の進行方向におられる皆さまにおかれ
  ましては充分なご注意を。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染