合間の博物館旅日記

博物館を回りながら日本各地を旅をする過程の壮絶な日記。(2005.4-9月)
旅終了後は適当に随時更新の予定。

ここ数日

2012-05-29 03:46:04 | Weblog
木曜日から風邪をひいてしまい、土日は珍しく連休だったのだが、そんなわけでずっとうちで寝ていた。竹芝桟橋でやっていた「島じまん2012」というイベントにさかなクンもくるというので食指が動いたが、体調不良には勝てない。

最近全くお金がない。
会社の給料計算ミスで少しだけお金がかえってきたが、たまたま行ったパチンコで三万近く勝って(ルパン三世)、気をよくした数日後、同じルパンで四万近く負け、滞納してた住民税を払ったら今度は健康保険が払えないという始末でにっちもさっちもいかない。
仕方がないから三つのことをやめることにした。

一つは勿論パチンコ。もう一つは酒。酒は一見支出に関係なさそうだが、酒を飲むとつまみも買うので出費がかさむし、健康にもよくない。太るし。外で飲めばやはり金がかかる。
残る一つはゲーム。ここ半年ばかりずーっとハマっていて、休みの日には結構通っていた麻雀格闘倶楽部をスッパリとやめる。そうでもしないと生活がどうにもならない。
本当はCATVもやめた方が経済的にはいいのだが、入ってから少なからず映画を見たりして恩恵を受けてるのでこれは残しておく。
少しでも支出を押さえないとどーもならん。あと四か月後には引っ越してから丸二年で更新が控えてるが、その余裕もない。
何とかしてくれ。
まあリアルには、姉にでも相談するしかないのだが……。



先週の休みは北区の王子駅で配っていた探偵手帖を入手し、ミステリーウォーク2012をやってきた。これは内田康夫氏が西ヶ原に住んでいるとかで、探偵浅見光彦が登場する探偵手帖に書かれた短編小説のキーワードを探すという企画。自分も北区にもう50年近く住んでるが、しもふり銀座とかいう商店街は初めて行った。昔北区の銭湯を全制覇した時に、北区は隅から隅まで回ったと思ったが、ここは知らなかった。
まあこういうミステリーウォークとかなら交通費ぐらいで大してお金はかからない。

昨日、一昨日は風邪をひいた関係でほぼ家にいたが、テレビでは映画「インシテミル」や、シュワちゃんが妻子をテロで殺された消防士で、テロリストに復讐するというおバカ映画を見た。あと宮崎駿が演出した「名探偵ホームズ」を二本。これを見ると確かに宮崎駿は違うなとその質の高さに納得がいくが、それにしても誘拐された時あんなに優しかったハドソンさんが、ドーバー海峡(飛行機)の話ではモリアーティーの飛行機に躊躇なく銃を撃っていて、一転鬼と化しているのは、宮崎駿の中でどう整理がついてるだろうと疑問に思った。


このブログの前回の記事のコメントで、ゆめぎんがさんが門脇芳雄氏の訃報を伝えてくれた。
全く知らなかった。
二年前に「四百人一曲集」の編集の最中、脳梗塞で倒れたということも。
そもそも当時から自分はパラをやめていたので、原稿募集してることさえ知らなかったのだ。知っていたら記念に原稿の一つぐらい送っていたかも。

今年の全国大会は長野県松本市で七月にやるとか。そこで門脇氏の顕彰企画があるだろう。もっとも松本は近いとはいえ、泊まりがけでイベントに参加したら二万五千円はかかるだろう。
昔は何でもなかったそのくらいの金額が、今は捻出することさえ非常に困難なのは冒頭で説明した通りである。第一、詰将棋を離れた今となっては、今さら参加したところで話す言葉もないのだし…。


ここで珍しくブログの記事の予告。
当ブログは今から七年前に自転車で全国の博物館を回る企画を立てて出発する直前から始まり、半年に及ぶ旅が終わったあと、実に五年近く何の更新もなくほおっておかれ、約二年ほど前から時々身辺の周りの雑感を書いたりしている。その空白の五年間は、実は映画やドラマのエキストラなんかをして食っていたのだが、これを読む人は、この男はいきなり42にもなって日本を自転車で走ったりして、バッカじゃなかろか、と思ってるかもしれない。
実は自分が自転車で日本各地を走り始めたのは31歳の時。実に今から18年も前のことなのだ。
そのあたりのことに全く触れてないのも片手落ちなので、次回からしばらくは自分がいかにして自転車で旅をするようになったかをつらつらと書き連ねてみようと思う。このへんは何年も前に閉鎖してしまった自分のホームページでは触れているので、自分の古い友達には周知の事実だと思うが、合間妹子のハンドルネームしか知らない読者には初耳だろう。
結構面白い旅の話が満載である。

期待して待ってて下さい。

諸行無常

2012-05-15 02:52:04 | Weblog
人の訃報というものは当然のことながら突然やってくる。

今朝方だが漫画家の土田世紀の訃報を知った。
43歳。肝硬変とのこと。
昨日発売のスピリッツ紙上での小さな囲み記事で知ったのだが。
「俺節」や「編集王」「同じ月を見ている」など、熱い漫画を描く人でもあった。

合唱。(←歌ってどうする! 合掌だろう。ああ、変換ミスって嫌ね)

土田世紀と親交のあった漫画家の西原理恵子はなんと言ってるのであろうかと、
彼女のブログを見てみたら、「つっちー」と題された先月末頃の記事を見つけた。

いやそれよりも驚いたのは、われらが吾妻ひでおと対談をしていたのだ。
なんでも「アル中」が主題らしい。
画力対決でないのは残念だが。
ついに「アル中」をキーワードに二人が会ってしまったか。

感無量。

などと書いていたらついさっき、作家の吉村達也氏の訃報が入ってきた。
60歳。胃がんだという。

私は彼の作品を読んでいないのに、なぜ名前を知っているかというと
氏は有名な詰将棋作家だからである。
しかし会ったことはない。

さっそく氏の公式HPとやらを見ると、
数日前の「日記」に老猫の死去についての記事を見つけた。
すると本人は自分が癌であることを知らされていなかったのか、と疑問もわく。
まあそれはそれとして。

人の命などというものは誠にはかないものだ。

あらためて、

合掌。

映画「テルマエ・ロマエ」を見る

2012-05-01 00:48:20 | Weblog
久々に映画館に行った。

いつ以来かというと三谷監督の「ステキな金縛り」以来だ。
あの映画も残念な映画だったが、本作も同様に残念だった。

前半はいい。テンポも笑わせるところも秀逸だ。阿部寛がやっぱルシウス役にぴったりだ。

が、後半が駄目だ。
映画オリジナルの、妙に感動させようというか、シリアスなドラマ展開になって急に失速した。
眠気が襲う。退屈極まりない。
なんでこんなになっちゃったのかと残念だ。
最後まで「風呂」で押し切ればよかったのに。

なぜそんなに残念がるかというと、本作はうまくつくれば世界を驚かせる内容にできた映画だからだ。

日本人は風呂大好き民族だ。
とゆうことはわれわれは知っているけれども、
世界においてはあまり知られていない。

日本人留学生が海外のホームステイ先で毎日のように風呂に入ろうとするので、頭がおかしいのではないかと疑われカウンセリングに連れて行かれた。さいわいそこに日本人がいたので誤解が解けた、という嘘のような本当の話がある。

また、インターネットで「日本人は毎日風呂に入る」というのを読んだ韓国人が、「そんなことをしたら光熱費がかさんで仕方ないじゃないか、嘘つき!」と信用しなかったという話もある。
ことほど左様にわが日本民族はお風呂を愛してやまないのだが、それが他国の人には理解できない。

これは日本と外国の気候の違いなどもある。
たとえばインドなどはむちゃくちゃ暑いがカラッとしているので、シャワーを浴びるだけで十分だという。
日本のように熱いお湯にゆっくりつかりたい、というのは日本特有のじめじめした気候にマッチした欲求なのだ。
さらに日本は地震大国・火山大国でもある。
これは裏返せば温泉大国ということで、世界的に地震が多い日本列島に住む日本人が、温泉大好き民族だということはそれからも理解されよう。

だから「風呂」。この一点に絞って物語を展開すれば、世界にアピールできるコメディになったはず。そうなれば、阿部寛も上戸彩も、一躍世界スターに躍進できるチャンスがあったというのに…。

日本人が分かる銭湯のシーンも、もっと世界の人が分かるように丁寧に描きこんでほしかった。
さらに日本の入浴や湯屋の歴史も詳しく説明すれば、日本人にとっても「お風呂文化」がいかに世界に誇れるかを再認識させるチャンスになったはずなのだ。


以下、それを踏まえて、私だったらこう作るという案を紹介しよう。

まず、上戸彩は漫画家の卵という設定から、都内の銭湯の一人娘で、大学生という設定に変更する。
銭湯の番台に座らせれば、ルシウスとの対面がより自然だ。ショールームへはお客としていけばいい。
そうすることで、日本の銭湯の歴史や銭湯の現状なんかも観客に示すことができる。
コンセイサマのエピソード、ルシウスが女房を寝取られたり、バナナとワニのエピソードは煩雑なので省く。
銭湯にバイトに来ている男の子(実は北国の温泉旅館の一人息子)が、ぎっくり腰を起こして、療養のため実家に真美が送り届ける、ということにする。旅館で歓迎を受ける真美。
そこでまたルシウスと再会。ルシウスは温泉にいた年寄りたちから、温泉の効用(ぎっくり腰などの怪我にいい)や飲用にもなることを知る。
ルシウスはその直前に皇帝ハドリアヌスから遠征先の苦境(怪我人や毒水の被害)を相談されており、日本の温泉をヒントに、戦地で温泉を作れないかと考える。
そこで真美とルシウスが今度は古代ローマにタイムスリップ。
二人はハドリアヌスの許可を得て、マルクスや先輩技師アポロドロスらと一緒に戦地へ向かい、温泉建設を目指す。(このあたりは西遊記の三蔵法師一行ののり)
ケイオニウスの妨害もあるが、アントニヌスの協力で保養地も無事完成。
そのおかげで、ローマ軍大勝。ルシウスは褒美をもらう。
最終的な落ちは、日本に一人戻った真美が実家の銭湯を古代ローマ風に作り変え、銭湯は廃業を免れ商売繁盛という展開だ。

まあ上記はざっとしたガイドラインで、たとえば冒頭のローマ紹介のナレーションはイブさんにやらせたいとか、ショールームの女の子は柳原可奈子、そこにあとから来るイタリア人客にジローラモ。など小ネタも織り込みたい。
これなら日本の銭湯や温泉を紹介しながら、ルシウスと真美のロマンスも盛り込めるし、真美がラテン語を片言ながら話せることの自然さにもつながるだろう。


「おくりびと」や「お葬式」が、葬儀という斬新なテーマで映画を作ったように、「風呂」をテーマに映画にできたのに、本作は後半部分が風呂を離れ、変なタイムスリップもののメロドラマに変化してしまった。あくまで風呂で押し切れば、今年一番の快作となったであろう。

いやはや残念だ。