合間の博物館旅日記

博物館を回りながら日本各地を旅をする過程の壮絶な日記。(2005.4-9月)
旅終了後は適当に随時更新の予定。

何とか無事帰宅!

2005-07-26 23:56:07 | Weblog
 台風の影響で船は予定より30分遅れの5時半に有明に着く。買っておいた弁当をその前に食べる。天気予報は東京、雨100%。車両甲板に下りて、久々に合羽を着て、荷物にビニールをかける。ゴム紐の一本が切れて予備もない。仕方ないので袋のうち一つはホチキスの針で止める。
 外は凄い雨だ。まだ台風は八丈島付近にいるはずなのだが。有明から家まではざっと15キロ。最後まで楽に帰れそうにはない。思えば今回の旅の最初も豪雨だった。旅のスタートではなく、買った自転車を蒲田の向こうから取ってくる時がそうで、あの時は合羽もないからずぶ濡れだったっけ。家に着くのは8時前頃と計算する。
 レインボーブリッジは自転車が走れないことが分かり、江東区の方から東京駅へ出る。傘をさして前方をよく見ずに走ってくる自転車、猛スピードで角を曲がってくる自転車の連中がいて歩道は危ういことこの上ない。こんなとこで事故ったら洒落にならない。
 あまり書かなかったが、これまでも自転車を日傘を差して片手運転するもの、携帯で電話しながら走ってくるものなどを多数見かけた。はっきり行ってバカだと思う。心の中でジコれと念じてしまう。あとメールうちながら歩いている歩行者もいた。
 上野あたりを通過。ここまで来るともう庭という気がしてくる。
 途中休憩もせず、赤羽到着。久々に帰ってきた。家ではいろいろすることがある。粗大ゴミの整理とか打ってないブログを書くとかその他もろもろ。胸も気になるので病院に行こうかとも思うし。まあ今日一日はとりあえず休憩だ。お疲れ様。

フェリーにて(旅の総括)

2005-07-25 23:54:59 | Weblog
 今、徳島から東京へ向かうオーシャンフェリーの船内でこれを書いている。時刻は午後9時。台風の影響で結構ゆれており、3時間前に酔い止めの薬(160円)を買ってのみ、一眠りしたら気分がよくなった。とりあえず今日の行動から始めるか。
 なお、僕のブログは短くても1日後、長ければ10日後ぐらいに思い出して書いており、アップするときに更新日を直すという方法をとっている。なのですごく臨場感がない。それが僕のブログの欠点でもあるのだが、今回だけは同時進行形式で書いてみようと思う。(まだ5日分たまってるんだけど) 勿論アップするのは明日の朝になるのだが。

 まず今朝は吉野川の河原の野球場で野宿。ここは忘れもしない10年前の旅で寝た場所でもある。その時の思い出について少し書くと、丁度阿波踊りがやっている真っ最中で、夜に自転車を走らせて見に行き、戻ってきたら何故か後ろがパンク。そのまま自転車を押して河原まで行きテントを張って寝て、翌朝パンク修理を行うも、空気を入れたらパンク。また直して空気を入れたらパンクするという悲惨な目に遭い、諦めて自転車屋に持ってったら、タイヤの内側に針金が刺さっていた、ということがあった。これでは空気を入れたらパンクするわけである。
 とまあそうゆう因縁のある河原で寝ていた。起きてスパゲッティの朝食を取り(自炊するのは最近久々である。もう米は尽きている)、フェリー乗り場まで出向く。9時で発券前。2Fの待合室には漫画も置いてあり、11時半の出航までここにいても良かったのだが、知人とかにあげる土産が足りない。貧乏旅行、別に買わなくてもいいのだが、なけりゃないで義理をかく感もあり、少し買うことに。駅に行こうとして、昨日行った阿波踊り会館へ。ここにもなんかあるだろうと少し買う。
 帰りにまた道に迷いながら、フェリーのレストランは高いだろうとコンビニで弁当を買う。フェリー料金は自転車込みで1万1千円なので残りはもう3千円しかない。おろさずにいいだろうとそのまま乗り場へと向かう。
 11時。チケットを買うと、何と1万3千円だという。カジュアルタイプなので寝台料金がかかるらしい。残りは800円になってしまった。その代わり、レストランがないので自販機の食品4回分のカードを貰う。食事は買ってあるんだが……。
 とゆうわけで乗船し、食事後、最初PCを打っていたのだが、揺れにより何もする気がせず横になる。気分転換に風呂に入ってみたが、酔いがますばかり。売店がやってたので薬を買って飲み、寝ていたというわけ。

 とゆうわけでちょっと早いが今回の旅の総括をしてみるか。
 3ヶ月半にも及んだので一まとめにくくれない。大きく5つに分けよう。まず家を出ていったん帰宅する前の東京-長野がⅠ。GW明けにスタートし、新潟、石川、富山、福井あたりの日本海側を下ったのがⅡ。京都から初めて足を踏み入れた鳥取・島根を堪能したのがⅢ。山口から九州、また山口に戻ったあたりがⅣ。帰宅を意識した広島・岡山・四国から今までがⅤだ。
 まずⅠ。ここは上りが続き大変だったのとテントの中、夜寒かったのが印象にある。最後の方でJRの福知山線の事故があった。Ⅱでは、天候も回復し(親不知子不知で降られたが)、全体に楽しんで博物館を回れた。能登半島をどこまで行く蚊が一つのポイントだった。Ⅲは純粋に楽しかった。島根・鳥取は全く初めてだったこともあり。漁火の綺麗なのが印象に残っている。悔いはホタル鑑賞を見逃したこと。チャンスがあっただけに残念。あとカラ梅雨で暑かったなあ。Ⅳは逆に雨でめげた。道路で水没したのには驚いた。九州に行くも、豪雨で博多を前に尻尾を振って退散したという印象がある。この頃から金遣いが荒くなり、宿にも平気で泊まりはじめた。Ⅴ、旅の最後ということもあって、お金を節約する気持ちをまるで無視し逆に開き直る。瀬戸内海の島々など面白い場所もあるが、暑かった。本州は早々に退散しようという気持ち。おまけにこの時期に3回もこけて、うち一度で肋骨を怪我。今も痛いんだよなあれから1週間もたつのに。大丈夫か俺? あと橋本真也の死は流石にショックだった。

 さてさて。もう揺れがひどいせいもあり書くのをやめよう。(たまっている5日分も明日以降に打つことにする) 
 この後1週間程度は家でじっとしようと思うが、不足の事態(家庭の事情、金銭的逼迫、健康の急変)などがない限りすぐに出発する予定だ。今度は1ヶ月程度。それで本当に終わり。まだ目標の新館500件も全然達してないしね。場所は感のいい人なら分かるでしょう。8月の暑い夏を東京で過ごしたっていいこた何もありませんよ。

 とゆうことで1週間後に。またね!
 (といって明日の「東京到着」はアップするつもりなんだが。)

モラエスと徳島県立博物館

2005-07-24 23:00:04 | Weblog
 朝マックしてから阿波おどり会館に。阿波おどりミュージアムは300円だが、入り口でクイズに答えると無料になる。阿波おどりの歴史とかがよく分かる。鳴り物の変遷も面白い。琵琶とかチャルメラとかかつてはいろいろあったようだ。踊りのステップに朝鮮もできる。難しい。別料金で有名連の実演も見れるのだが、昨日練習を見ているのでこれはパス。
 会館の5Fから出ているロープウェイに乗って眉山の頂上に。往復で1000円だが、料金節約の意味で片道600円を払う。山頂は流石に景色がいい。徳島の市内、海までを一望できる。
 山頂のモラエス館を見る。200円。これを見るためにロープウェイで上ったのだ。モラエスは徳島の「小泉八雲」とも呼ばれるポルトガルの作家。日本人女性と2回結婚している。
 隣にある平和記念塔パゴダも入館(参拝)。第二次大戦の戦没者をまつっており、戦争に関する展示もなされている。
 眉山から帰りは歩いて降りる。降りるのも大変なくらいだから上るのはもっと大変そうだ。実際上っている人たちがいたが。あとマウンテンバイクでこの道なき道を下っている集団がいた。NHKの衛星放送のカメラが撮影していた。下ってくるシーンを撮っていたが、俺がすぐ近くで「凄え凄え」と叫んでいた声が入っていたのではないかと後で心配に思う。
 阿波木偶資料館は無料。郷土文化会館の5Fにある。衣装を着けた人形や、頭などが並ぶ。阿波人形の特徴は、文楽人形などに比べて頭が大きいこと。当然人形を操るのも力がいる。時代によりカシラのからくりも変わって来ているのが分かる。
 ここから南に向かい、文化の森総合公園にある徳島県立博物館と県立近代美術館を見る。美術館は常設展200円。県立博物館の展示も結構見ごたえあり。「絶滅 生きものはなぜ滅びるのか?」という企画展で生き物の絵を描く。
 まだ時間があったので駅近くに戻り、市立徳島城博物館(300円)に入る。ここは10年前にも訪れている。「ふりむけば昭和」という企画展をやっており、昔の徳島市の写真が多数飾ってあった。
 最後に閉館間際だったが徳島県立文学書道館に入館。「竹林の隠者 富士正晴展」をやっていた。常設展示では瀬戸内寂聴の記念室の展示が詳しい。ここを主に見ていたせいで、書道美術展示室はほとんど見る時間はなかった。
 夕飯を食う。明日のフェリーの出発場所を確認するために実際に行ってみる。こちらでも駐車場などで阿波踊りの練習が行われている。暗くなってから吉野川の河原へ。花火をしている人が何組か。10年前もここで寝たなあと思い出す。野球のグラウンドにテントを張る。明日はいよいよ帰宅だ。

人形浄瑠璃と阿波踊り

2005-07-23 12:58:18 | Weblog
 徳島方面へ向かう。10年前は淡路島から船で鳴門市に渡った。もっともその数ヵ月後、その便はなくなったということなので今では自転車で渡ることはできないかもしれない。鳴門市にも博物館はあるのだが、今回は全く寄る予定はなかった。しかし、県立鳥居記念博物館があるということを知り、県立の博物館でもあるので、思い切って行ってみることにした。場所はJR鳴門駅の近くの山の上である。駅付近でうどんの昼食。
 自転車を山の下の神社において歩いて上る。ガレの森美術館を発見。三年前は恰(あたか)美術館だったらしい。値段の関係で有料の展示は見るのをやめるが、無料の1Fギャラリーの展示だけ見る。パンフは貰えなかった。せっかく足を運んでるのだから、希望者にパンフぐらい配ってもばちは当たらないと思う。宣伝にもなるわけだし。
 鳥居記念博物館は城の形をしている。徳島県出身の人類学・考古学の鳥居龍蔵博士の業績を顕彰するために建設された場所。入館料は240円だ。入ったところに他の博物館のパンフが並んでいる。東京国立博物館はまだ分かるとして、川崎市民ミュージアムのパンフがあるのには驚いた。徳島のこの地に置いてある意味がよく分からない。
 国道11号に戻り徳島市へと向かう。松茂町歴史民俗資料館・人形浄瑠璃芝居資料館は無料。ここの展示室は人形浄瑠璃と民俗系の常設展示室とがあるが、入ってすぐの電気のスイッチを入館者が点けたり消したりするようになっている。消すと中の映像系の電気も消えてしまうので、他の観覧者が見ているときに消すとまずいことになると思った。狭い展示室なので大丈夫とは思うが。研修室では「古文書を読む」という講座もやっていた。
 吉野川の手前、阿波十郎兵衛屋敷に行く。400円。ここは人形浄瑠璃「傾城阿波の鳴門」での親子の対面のモデルとなった人の屋敷。しかし実際には阿波十郎兵衛は、藩の罪を着せられて有無を言わさず息子ともども処刑されたという、なんともひどい話なのだ。時間が合えば人形浄瑠璃の芝居を見れるが、映像だけで済ます。
 近くにある阿波木偶(でこ)人形会館にも行く。400円。閉館間際で時間もなかったが、人形健という人形師の方がわざわざ説明をしてくれる。こちらが一人でもだ。話が面白い。
 この日は晴れだがビジネスホテルに泊まろうと思った。旅が終わりに近いこともあるし、明日は吉野川で寝るつもりなので。宿代は3500円。夕食を食いに外へ出て町をぶらつく。鳴り物に惹かれて行くと、公園で阿波踊りの練習があちらこちらでなされている。本番にはまだ2週間もあるが、2ヶ月以上もこうした練習が毎日行われているらしい。凄いことだ。


さぬきうどんを食べる

2005-07-22 23:38:22 | Weblog
 7時頃の船で高松に渡る。1時間程度で到着。いよいよ四国だ。別に四国に渡りたかったわけではないが、東京へ帰るのに他にいいルートが見つからないから仕方がない。思えば十年前は淡路島から徳島に上陸し、時計回りに海沿いを一周。金比羅さんをお参りした後、高松から船で岡山へと来ている。だから一周と言っても、厳密には高松-徳島間を走ってないわけだ。今回十年ぶりにそこを走るので、一周することになる。まあ特にそんなこだわりはないんだが。
 まずは史跡高松城跡。といってもここは天守閣は復元されていない。天守閣跡には旧玉藻廟という建物が経っている。一応、陳列館という展示施設もある。お堀の魚に公園の人がエサをやっていた。聞くと海の水を引いており、魚は鯛の稚魚とからしかった。
 次に隣にある香川県歴史博物館へ行く。博物館のレストランでモーニングセットで腹ごしらえ。円空の特別展は800円するので常設展だけにする。400円だが割引で320円。音声ガイドも借りておく。「夏休み子どもミュージアム 土偶からピカソまで 「人」を見つける旅」をまず見る。ペンでメモしているとシャーペンを貸してくれる。用はペンは駄目だということ。四国らしく弘法大師に関する展示部屋もある。なかなか立派な博物館だった。シャーペンも最後に請求されたし、連絡がしっかりしている。
 さぬきうどんを食ってから、香川用水資料館(無料)に入る。ここは香川用水記念会館の4Fにある。四国三郎の異名を持つ吉野川、その治水と、水の少ない香川県の利水のために池田ダムから香川用水をひいている。そうした関連の展示施設だ。
 高松市歴史資料館へ行く。JR昭和町駅の近く。200円。部屋の中央に飛龍丸という御座船(参勤交代のときにお殿様が乗る船)の模型がある。ここの映像は変わっている。子どもたちがニュースキャスター役で登場し「高松歴史ニュース」という番組内で歴史的なことがらを紹介するものだ。子ども用の解説シートも大変充実している。入り口ではクイズもやっており、おもちゃなどの景品がもらえるとあって子どもが何人も挑戦していた。私も大人用の「方言クイズ」をやる。難しい。景品にシャーペンを貰う。ついでに方言カルタを購入する。
 歴史資料館の下の階が菊池寛記念館になっている。こちらも200円。菊池寛が高松の出身とは知らなかった。文芸春秋の創設者だったり、実業家的なイメージが強いが、元は文学者だ。直木賞や芥川賞の作ったのもこの人で、芥川賞・直木賞・菊池寛賞などの歴代の受賞者を紹介したコーナーがある。菊池寛賞では漫才のいとし・こいしや、宮崎駿、イチロー、プロジェクトXの製作スタッフ、博物館明治村、ひめゆり平和祈念資料館なんかも受賞している。
 東へ移動する。高松平家物語歴史館に行く。1200円と高い。事前にネットから予約すると1000円になったのだが、面倒なので予約しなかった。等身大の蝋人形で平家物語の世界を順番に表現している。1Fはご当地出身の有名人もずらりとならんでいる。笠木シヅ子もそうだったのか。これだけあると壮観だ。最後に平家物語を吟ずる琵琶法師はロボットだ。ここにはちょっと仕掛けがある。法師を眺めている二人の観客も実は蝋人形なのだ。一人は腕が取れていたが。
 本日最後の見学は四国村こと四国民家博物館。四国の民家をこの地に集めている。とにかく広い。迷路のようだ。1時間しかなかったが、歩いてるだけで終わってしまった。砂糖きびを搾る砂糖しめ小屋とか小豆島のしし垣、旧大久野島灯台などもある。入ってすぐのかずら橋も渡るのが結構怖い。ここは良かった。入村料は800円。
 隣にある大きなうどん屋でうどんを食べる。420円でうまい。安い。
 寝場所探しに苦労しながらも、海のそばの公園を見つけてそこで眠る。途中、平賀源内遺品展示館や牟礼町の石の民俗資料館を過ぎてしまったが仕方がない。徳島に着いたらそこからフェリーで東京だ。

小豆島で泳ぐ

2005-07-21 23:36:20 | Weblog
 小豆島はそれほど大きくはないが、中央に800mくらいの山があり、寒霞渓というロープウェーもある名所がある。北は自然が豊富そうだが、他の観光名所は南側に揃っている。
 まず昨日見れなかった尾崎放哉記念館を見学。何というか、この人も生きるのが下手というか、不幸な人である。歌の師匠の荻原井泉水との手紙などが多数残っている。
 東へ移動し、道の駅にある手延そうめん館へ。ここはそうめんを作って販売している場所。手延べそうめんは小豆島の特産品、というわけで食べる。そうめんを作る工程のビデオも見せてもらう。
 小豆島民俗資料館に。310円。島のあちこちを紹介する映像などが入り口にある。例によって農具や漁具、民具なども。島とはいえ、これだけ本州や四国に近いと特別変わったこともないようだ。なお、近くにはオリーブ公園がありオリーブ記念館とかもあるらしかったが行かなかった。行かない場所を一つか二つ残しておく方が再訪の楽しみがあるというものだ。(負け惜しみ)
 目の前は海水浴場になっている。水着はある。とゆうわけで、実に思い切って海に入ってみることにした。財布などの貴重品は自転車のフロントバッグに入れておく。自転車を浜のそばにおいて置くので大丈夫だろう。海に入るのはもしかすると10年ぶりくらいかもしれない。
 裸になると腹と胸の贅肉が目に付く。十二、三キロは痩せたはずなのにこのざまだ。もっと痩せろということだが、ここからが全然減ってくれない。海の水は冷たいし、少し深いとこは足元が藻場で気持ち悪いので、胸ぐらいまで浸かっている。まるで入浴だ。水中眼鏡でもあれば頭も漬けるんだが。
 30分ほど海水浴をしてから着替えて出発。草壁港を越えて二十四の瞳映画村を目指す。帰りはこの港から高松に向けて船に乗ることになる。高松に遅く着いても寝場所を探すのが大変そうなので、今日島で過ごしてから明日の朝渡るつもりだ。
 マルキン醤油記念館に。島では昔から塩作りが盛んで、その塩を使った醤油、醤油を使った佃煮作りも行われてきた。佃煮アイスを買って食べたが普通に甘くて美味しかった。あまり佃煮っぽくはない。醤油アイスというのもあったが、多分同類だろう。記念館は210円と珍しく有料だが、さしみ醤油のお土産が付くのでお得感はある。見学中にデジカメの電池が切れてしまい撮影ができない。おまけにボールペンのインクも切れてしまった。マルキン醤油の歌(野坂昭如、いずみたく)、丸金音頭、マルキンバーベキューソースの歌なども広告用に作られたらしい。
 岬の分教場へ行く。昔ここで映画「二十四の瞳」が撮影された。さらに奥に二十四の瞳映画村(料金は共通で750円)がある。田中裕子主演で「二十四の瞳」をリメイクしたときに撮影用に作ったセットがそのままある。なるほど、学校の建物はそっくりだ。田中裕子の映画も常時放映している映画館もある。原作者の壷井栄文学館に入る。この人は女性だったのね。他の建物は土産物屋や飲食店になっている。小さな川が作ってあって、そこにはタイなど海の魚が泳いでいる。魚のエサ100円もあったが、オキアミをゼリー状に固めたようなのを割り箸で崩して落とす感じで、はっきり行って楽しくなかった。
 そうこうするうちにもう閉園の時刻(5時)が来たので出る。来た道を戻りながら野宿場所を探す。いい場所がない。一箇所、海岸があってそこはテントを張れそうだが、ゴミがたくさんあって少し気が進まず。結局草壁港付近まで戻る。近くに野球場のある公園があり、そこに決める。一旦下見してからコンビニで時間を潰し、8時過ぎに移動。ところが野球場のライトが明るくて人も多く、テントを張れそうな雰囲気でない。やむなく彼らが帰るのを待つため、10時過ぎまでコンビニで時間を潰す。流石にその頃は人っ子一人おらず、暗い雰囲気の中で眠ることが出来た。といっても、連日暑くてかなわない。寝袋なんか随分長いこと使ってない気がする。

岡山観光

2005-07-20 23:35:08 | Weblog
 朝は洋食のバイキングを食べ、出発。
 まず向かったのは市立オリエント美術館。300円だが音声ガイド(200円)も借りる。旅先でハンムラビ法典とか掻き落とし彩文土器、鉄芯入り青銅剣なんてのを見るのも不思議なものがある。1Fと2Fに展示があり、すっかり古代の異国情緒に浸れた。アラビアのロレンスグッズもあったし、木村コレクションという吉備前の名宝の展示もある。
 岡山県立美術館に行く。「わたしの中のいわさきちひろ展」をやっているが800円なので見ず、300円の常設展を見学。これが結構面白い。平櫛田中の作品、国吉康雄の作品群など。後者は福武コレクションといって、ベネッセからの委託だそうだ。
 後楽園の隣にある岡山県立博物館(200円)へ。結論から書くと、県立というには期待はずれだった。展示の手法も古く、あまり興味を惹かれない。展示室も大して広くない。解説シートは幾つか入手したが。
 同じく後楽園の隣の夢二郷土美術館に行く。ここは700円する。高いので一瞬やめようかと思ったが見る。僕は竹久夢二の絵というのはあまり好きではない。この人の描く女性はまるでタイプでない。だからたまに東京の弥生美術館へ行っても、夢二記念館は素通りすることもあるくらいだ。で、ここだけど、夢二にしては珍しい(と思われる)軸や屏風に描かれた大きな作品が幾つかあった。ただ、年表はあるが氏の人生を詳しく紹介した記念館タイプの展示ではなく、作品が並べられているだけだ。
 ところで岡山といえばきび団子→桃太郎だが、群馬県立土屋文明記念文学館では、「桃太郎はどこへ行く」という企画展をやっているらしい。面白いところに目をつけると思った。
 これまでの博物館は同じ場所に密集しているが、岡山駅近くでもちょっと離れた分かりにくい場所に吉備路文学館があったので行ってみる。400円。内田百と南原幹雄(南條三郎も少し)の展示をしていた。内田百の小説は作品は少し読んだことがある。本を買おうかと思ったが、どうせ旅の間は読まないのでやめた。地元の図書館で借りればただで済む話だ。
 駅の反対側にデジタルミュージアムというのが最近できたらしいが、見学はそれくらいにして先へ進むことにする。旭川を渡ってそのまま下る。このまま行けば小豆島に渡るフェリー乗り場に着くはずだ。高松へは小豆島からまた船に乗る。
 乗り場に着いたのが3時頃で、すぐに船が出るところだった。船代は自転車込みで1030円。昼食を食べていないので船内でピラフを頼み食べる。
 一時間ほどで小豆島に到着。これなら尾崎放哉記念館を見れる、と自転車を走らせたが、行ってみると閉まっていた。どうやら水曜は休みらしい。隣が墓地で、放哉の墓を探すとあった。小さな墓である。隣の板に「放哉さんのお墓」と手書きで書かれている。一応手を合わせて帰ってくる。
 さて、今日は小豆島で寝るわけだが、適当な野宿場所が見当たらない。海岸も駄目だし、公園もなし。見上げると、丘の上に野球場があり、その上が公園になっているようだ。まだ胸が痛むが、自転車を押して急な坂を上る。しかし平らなスペースがない。道ばっかりだ。一体この公園の設計者はどんなやつなのか。道端の駐車場らしきスペースに寝ようかと思うが、草むらから白骨化した動物の死体が出てきたりしてやめる。結局、龍の頭のついた滑り台の降り口に平らな場所とベンチを発見。そこに決める。もっとも、階段を上らないといけない場所なのだが。
 ベンチに座り一息つく。見下ろすとテニスコート。どうやらその向こうにテントを張れそうな空き地とかもありそうなのだがここに決める。

病院へ行く

2005-07-19 23:53:58 | Weblog
 ホテルのバイキングの朝食(和)を食べ、近くにある自転車屋へ空気を入れに行く。チェックアウトして、岡山医大付属病院に。初心は2700円ぐらい治療費と別にかかるという。整形外科へ。待たされるのは分かってるのに本を持ってくるのを忘れた。昨日買った城山三郎の本があったのに。今から駐車場へ取りに行くのも面倒だし、いつ呼ばれるかも分からないので置いてある絵本(「はれときどきぶた」など)を読む。
 早々に呼ばれる。が、これは状況を聞くだけ。事情を説明すると、1Fでレントゲンを撮るように言われる。30分ほど待たされてからレントゲン撮影。3枚ぐらい撮る。
 また2Fの整形外科へ戻るのに道に迷う。つくづく俺は方向感覚がないなあ。本屋があったので文庫本を物色。歴史小説でも買おうかと思ったが、結局シェルパ斉藤の本を購入。この人は「BE-PAL」などに連載のあるライターで、自転車屋と徒歩、耕運機などで旅を続けている変な人だ。
 2Fの待合室で本を読む。ほとんど1冊読み終わる13時過ぎにやっと呼ばれる。僕が痛いという箇所には特にヒビはないが、後ろのほうが怪しいとのこと。触られるとなるほどそこが痛い。医者の見立ては流石である。骨が折れて肺にささっていると命にかかわるので入院ということになるが、その心配はないだろうとのこと。僕も以前自然気胸をやっているので、もし肺に穴が開いていたら自転車など痛くてこいでられないと思う。
 骨がくっつくのには3週間かかるらしい。僕は、帰宅するにもあと60キロは最低でも走る必要があると訴え、胸を固定するサポーターのようなものを貰った。しかしこれはただの布でしかない。湿布などは貰わなかったが、打撲の痛みを特に訴えなかったためだろうか。
 さて、この日は火曜日だが、昨日が祝日の月曜なのである。とゆうわけで近隣の博物館は軒並み休みだ。見れるのは岡山城と後楽園、林原美術館ぐらい。とゆうわけでまず岡山城に。中の展示は映像が豊富にある。
 後楽園は兼六園、偕楽園と並ぶ日本三名園の一つ。ここも前回見なかった。これで今回の旅で、日本三景も三名園も制覇したことになる。他の二つに比べるとお客さんの数が少ない気がする。金沢の兼六園などガイドに連れられた観光客が山のようにいた。
 おなじみのコイのエサを購入。一本の棒状の麩だ。麩をちぎってやっていたが、面倒なので池に突っ込んでみる。適当に回って出る。外の店でままかり(酢漬け)を食べる。3本で三百円。これなら中でままかり寿司(500円)を食ったほうが良かった。これではビールや酒のつまみだ。地ビールを勧められたが飲酒運転になるのでやめる。そのかわり、カキ氷の宇治ミルク金時(550円)を頼む。大満足。なおこの店には凄いデブ猫がいたが、食べ過ぎによる肥満ではなく、病気でホルモンバランスが崩れたためと店の人は言っていた。
 林原美術館に向かう。ここは絵画や彫刻などでなく、大名道具などを展示しているので期待していったが、展示替えとかで休館していた。もう夕方なのでこれで見学は終了。
 後楽園の隣には県立博物館もある。県立博物館を見ずに先へ進むことはできないので、岡山に連泊する。最初は川沿いに寝ることを予定していたが、怪我をしてすぐでもあるし、何と言っても2食付きで2980円というのが惹かれる。おまけに風呂もテレビも冷房つきのベッドもあるのだ。とゆうわけで昨日宿泊した場所に舞い戻って今日も泊まりに。
 ちなみにもし怪我をしてなければ、あいた時間で池田動物園にでも行っていたことだろう。

倉敷観光

2005-07-18 23:25:09 | Weblog
 倉敷へ向かう。途中、玉島に民俗資料館があったので開館をまってブログなど打っていたが、第三月曜日は休みたしかった。
 倉敷に到着。十年前に来たときは大山名人記念館しか見なかった。観光客がさすがに多い。
 まず加計美術館という無料の美術館があったので入る。次に大原美術館に。小島虎次郎記念館との共通券が1300円と高いが、見た目が立派なのと、日本初の西洋美術館ということで入ってみた。いやー、広い。作品も素晴らしいものがたくさんある。これだけ見れれば1000円払っても元が取れてる感じだ。ショップで城山三郎「わしの眼は十年先が見える 大原孫三郎の生涯」を買う。
 倉敷民藝館があったが、700円するのでやめる。
 日本郷土玩具館があったので入る。500円。第6室まであり郷土玩具がたくさん並んでいる。
 倉敷考古館は400円。倉敷の町並みに考古の博物館とは何とも異色だが、外見は蔵だ。ペルーの壺の写真つき葉書を買う。郵便番号7桁の対応前なので安い。
 コイにエサをやり、アイスクリンを買う。アイスクリンは若いおねえちゃんが売っているところが人気だったので、わざとおじいさんのところで買う。どこで買っても中身は同じはずだが。あとここの人力車の人は説明をして回っているのだが、引いているのは中年のおじさんたちだ。
 倉敷アイビースクエアに行き、小島虎次郎記念館を見る。その後、倉紡記念館とアイビー学館に入る。350円。ここは江戸時代代官所だった場所。前者はクラボウ(倉敷紡績所)の歴史を紹介。後者は西洋の名画を年代順に写真で紹介している。アイビー(蔦)の名前どおり、建物全体が見事に蔦に覆われている。隣にあったオルゴールミュゼ(500円)は見ないことにする。
 大山名人記念館に足を運んでみる。入り口に9手詰めと書かれた詰将棋が張られているがなかなか解けない。中に置いてある展示物は10年前よりずっと充実したのではないか? 名人が子供のころに使ったという盤などもある。中の将棋が指せる場所で入り口の詰将棋を並べてみる。十分ぐらい考えて解けた。3手目が盲点。でもドアのガラスにぺったり張られていたから定期的に代えるわけではないのだろう。
 さあ、もう倉敷の観光は終了、と思って帰りかけたときに、市立自然史博物館があるのを知り寄ってみる。100円。入り口でナウマン象の親子ロボット(ナウママとパオ)がお出迎え。ここは昆虫の展示が充実してて凄い。ジオラマに隠れている3匹の昆虫というのは残念ながら見つけられなかった。
 隣には市立美術館があった。常設展は200円なのだが、企画展の関係で1000円ぐらいするというのでパス。本当に倉敷を後にする。出発してから、いがらしゆみこ美術館を見過ごしたことに気づくが後の祭り。600円だが、気づいていれば必ず寄っただろう。
 岡山に向かい県道162号を東へ走る。途中、犬飼木道記念館の看板を見かける。行きかけるが、時間が遅かったことと、場所がよく分からなかったのでやめる。今思えば、あそこで諦めず進んでいればあんな事故に遭わなかったかも。
 予感はあった。陸橋を渡ろうとしたが、歩道が狭すぎてとても通れない。仕方なく、下にある道路を行くと、道の反対側に出た。そこで仕方なくまた歩道を行くことにしたのだが、左手の道路側に柵があり右手には歩道橋の階段があって、挟まれる状態になってしまった。それでも通れる幅があると踏んだのだが、ハンドル操作を誤ったのか、サイドバッグがひっかかってしまい横に転倒。したたかに体を打ち、一瞬息が詰まる。起き上がって自転車を立ち上げてよく見ると、前のサイドバッグの一つの、引っ掛ける部分の固定金具が一個外れている。ガムテで補強してごまかす。今回3度目の転倒だが全部ここ十日間ぐらいに集中している。気の緩みか?
 打撲はあるが外傷はなし。気を取り直して進むが、交差点を過ぎたところで何故か後輪がパンク。コンビニに停めてみると、タイヤがあまり萎んでない。一体これはどうゆうことか。空気が抜けたのは確かなのだが。タイヤを外してよく見るがパンク原因が特定できない。空気の漏れている箇所は分かった。恐らくトゲ状の何かが刺さったのだ。それがチューブの穴にはまったために漏れが止まったのかもしれない。するとトゲはチューブの中に入ったことが考えられる。パンク箇所を直すのはやめて別のチューブを取り出す。こいつも新品ではないのだが。ところが空気を入れたところで、力を入れると肋骨が痛いことに気づく。どうやらさっきの転倒で骨にヒビでもいった可能性が高い。足で入れるポンプを借りたいがどこにもない。
 空気がゆるゆるの状態で岡山駅付近まで行く。確か以前利用した安いホテルの系列店があったはず。あった。2食付で2980円。安い。酒を買ってきて飲む。明日は医者に行かねば。


福山観光(草戸千軒と井伏鱒二)

2005-07-17 23:26:52 | Weblog
 今日もよく晴れている。梅雨はすっかり明けたようだ。てゆうか暑い。こうなると少し雨がほしくなる。夕立とかないか。
 日本はきもの博物館・日本郷土玩具博物館に開館と同時に入館。1000円。実を言うと、ここはあまり期待してなかったが、予想に反して素晴らしい内容だった。入るとまず岡本太郎デザインの「足あと広場」が出迎える。展示はまず履物の歴史について。弥生時代まで日本には履物はなかったらしい。とゆうのは遺物もないし、「魏志倭人伝」に裸足であると書かれているのが理由。しかし山道を素足で歩いて痛くはなかったのか。また縄文時代とはいえ雪も降っただろうし、全く素足で通したとも個人的には思えないんだが。それはそうといろんな履物がある。様々な仕事・作業用に適したもの、神事や芸能・遊びに関するもの、雪のためのもの。ここはもともと松永下駄産業100年を記念して作られたところなので下駄製造に関する展示は詳しい。また、スポーツの世界で活躍する選手たちのシューズと写真の並ぶコーナーもある。小錦や馬場、バスケの岡山選手らの靴はさすがにでかい。
 郷土玩具博物館の方の展示も凄い。第6展示室まである。普通こうした郷土玩具の博物館はただ並べているだけのところが多いが、ここはきちんと解説も施されている。1000円と入館料は高いが見ごたえがあった。
 福山市に移動する。携帯を見ると珍しく留守録が入っている。携帯の電源は常にオフにしてあるのだが、留守録がないかはチェックするようにしている。友人のF君から。今日、詰将棋の全国大会が名古屋であるので、近くにいたら来ないかというもの。広島県にいると電話をする。全然遠い。
 駅で関西風お好み焼きを食べる。広島風と関西風の違いがよく分かる。個人的には前者の方が好みだ。
 広島県立歴史博物館は常設展290円。草戸千軒遺跡に関する展示があるというので期待していた。通史に関する展示はわりと淡白で、その次が「よみがえる草戸千軒」と題した中世の町の復元展示、その隣が出土品の展示室になっている。しかし県立の博物館にしてはもっと最新の映像展示などがあってもいいと思った。やはり通史があっさりし過ぎている印象がある。
 福山城に上る。福山城博物館は200円だが、歴史博物館を見てるので160円。行く先々で次の施設の割引券が貰える仕組みだ。宮城道雄の蝋人形があるのは、父親の出身地と「春の海」の舞台に関連している。岡山出身の平櫛田中の作品もある。この人は田中家に生まれ平櫛家に養子に入ったので、双方の苗字を名前に付けたのだ。天守閣の一番上に、畳の敷いてある一室がしつらえてある。殿様の間だろうか。珍しいと思った。
 ふくやま美術館は高かったので見るのをやめて、ふくやま文学館に入る。500円は400円。「被爆60周年8月6日の波紋」と題して、井伏鱒二の「黒い雨」と小山祐士の「泰山木の木下で」を取上げている。「黒い雨」の小説と、元になった手記の違いや、重松静馬との書簡のやりとりとか展示してあって興味深い。常設展でも井伏鱒二を詳しく取上げている。将棋が好きで盤とか置いてあるのだが、並べてある駒の配置が実戦でまずなさそうなので気になってしまう。
 福山市人権平和資料館。100円は割引で80円。1Fでは昭和20年8月8日の福山大空襲、2Fではの歴史と解放のあゆみという展示。企画展は「子どもの目から見た学童疎開」。人権に関する博物館は多くはないがたまにある。今回の旅では東京の町田以来かも。
 ホロコースト記念館というのがあって行ってみようと思ったが、かなり離れている。ここはナチスドイツによるユダヤ人殺戮をテーマにした場所だ。行きかけるが道が複雑で分からず。結局あきらめて近くにあった福山自動車時計博物館にする。900円だが割引券があったので700円。ここは古い自動車などが所狭しと並ぶ。触っても乗っても写真を撮ってもいいという場所。有名人の蝋人形や、映画「黒い雨」の撮影に使用した車両、小道具などもある。ここではこれらの車を実際に走らせてイベントに参加することもあるらしい。
 倉敷方面に進む。笠岡市に着く。寝場所を探すため海沿いの道を行く。以前見た笠岡市立カブトガニ博物館の前も通る。カブトガニの生息地ということで国の天然記念物になっているが、現在はほとんどいないのではないか。こんな申し訳程度の砂浜では棲息できなさそう。寄島園地にある公園を寝場所に決める。