粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

与那国島の憂鬱

2014-11-18 19:06:21 | 沖縄の虚像と実像

沖縄知事選で辺野古移設反対の翁長前那覇市長の当選が決まった翌日、またも日本の安全保障に暗い影を落とす報道が伝えられた。既に自衛隊とレーダー基地配備で沖縄八重山諸島の与那国島とで合意がなされていたが、ここへきて町議会が配備の是非に付いて住民投票にかける決議をしたという。

その結果は配備の進捗に直接に拘束力を持つものではないが、もし反対が多数になれば、それこそ普天間基地の二の舞いになる。辺野古移設反対の運動のように「島民の意思」が一人歩きしてこじれたものになりかねない。既に町長は設置には賛成しているので、町長権限で住民投票阻止に向けて工作するものと思われるが予断は許さない。

与那国島はいうもでもなく、尖閣諸島を含む八重山諸島に属し、そこでの自衛隊のレーダー基地配備は国防上非常に重要な意味を持つ。その配備を島民だけの意思だけで決めてよいものか。聞くところによると、与那国島には沖縄本島や本土から反基地派市民団体と思しき人々が政治的意図をもって移住してきているという。彼らは、自衛隊の基地ができると島が敵対国の攻撃に晒されると地元住民を煽っているという。これなど、辺野古のなる名護市と同じ構図である。

もちろん、地元住民の意思は尊重されなければならない。しかし、国防という視点を全く欠いた「民意」は有害でしかない。沖縄県知事選ではその危うさが結果として出てしまった。1億2千万の国の将来が一部ある意図をもった勢力によって左右されることはまさに日本の危機だと思う。そして沖縄は日本の国防を重視する安部政権とこれを削ごうとする勢力の主戦場になっている。