知人のお店の開店レセプションの席、
一皿のpenneがご縁で知り合ったご夫婦。
とても人懐っこくて、母も親しく話せるまで時間は必要なかった。
わたしたちは和服でお邪魔したことが、
イタリア人の奥様には魅力を感じてもらったようです。
メールで振袖を着る夢を知ったので、
25年ぶりに和箪笥から振袖を出しました。
日本人には羨ましい鳩胸で、大店のお嬢さんを思わせる
お人形みたいに仕上がりました♪
身長も身幅も裄もぴったり、足袋のサイズも同じ。
なんという感動...
ご主人は日本人、裄が少し足りなかったかもしれないけれど、
父が一番のお気に入りだった着物を着てもらいました。
こちらも大店の若だんなさんみたいでよくお似合い!
父はもう、よい物も無造作に「着こなして」、
あぐらかいたところに食べこぼしたりしたものだから、
長じゅばんの裏はシミだらけでした。
でも、それを喜んで着てくれたのは、母にとっても大きな慰め。
お正月に息子夫婦が帰ってきたみたいな
良くお似合いでしょう?
父の着物は処分できず、
かといって寸法の都合で着てもらえる人もなかった。
なんだか彼を待っていたような気がする。
あ、お腹の出ていた父の帯は二巻してもまだ余ったけど
私の振袖は16歳で仕立てたのでおよそ10年、
お正月の度に着ていたもの。
桜のこの柄が気に入って、自分の貯金で買った想い入れの一着。
当時は娘が生まれたら着せようとか、
それも潰えた頃からは「着てもらう先」に悩んでいました。
袂は落とせなくて、染め替えもできなくて。
彼女も桜が大好きだということで、これも待ってたみたいですね。
草履の鼻緒が痛むかもしれないけれど、
近所の小さな神社まで散歩して写真を撮りました。
途中何人もの方がお褒め下さったほど、
歩き方も勉強してきたそうです。
私は日本人として恥ずかしい気持ちになった。
このアングルは、大河ドラマで茶々を演じた宮沢りえさんみたい♪
小さいお社なのでいきなり本殿。
少し遅い時間で、残念ながら扉は閉まっていました。
若だんなとお嬢さま^^
笑顔が素敵なご夫婦です~、くっついて、もっともっと(笑)
ヴェネチアのカーニバルっぽい髪飾り。
実はコサージュなんですけれど、白い肌にはやっぱり赤です。
うなじもきれいですねぇ。
で、いきなり夕食にお誘い。
ついでにイタリア人神父も「呼びつけた」(笑)
父が衰えてから久しくなかったにぎやかな食卓。
お土産に持ってきてくれた手作りのtortaが素敵なdolce。
猫たちも安心してそばに来て眠っている。
遺影の父も、いつもより楽しそうに笑っている。
とても豊かな時間を過ごせました。
ありがとう♪